2019年03月31日
「ねーねーオカムラー。この中でサーキットでスポーツ走行を楽しむ素敵な大人ってダーレ?」
『はいはい、僕です』
「じゃーさー、タイヤを100%使うの100%って・・・何?」
『えっ・・・いや・・・タイヤの溝が無くなった時?』
「ぼーっとして生きてんじゃねーよー」ピーーーー
谷口選手や他のレーシングドライバーの皆さんの伝える「タイヤの100%理論」。タイヤの仕事率を%として表わしているようですね。(詳しく知りたい方は調べてください)
「荷重と言うタイヤを路面に押し付けたり抜いたりする力の作用」がポイントになってくるようです。それらの操作をコントロールする・・・私達、一般ドライバーからすると体現するのが非常に難しい範疇になってきます。
それらのタイヤに発生する力を簡単に推測してみます。タイヤの仕事量(率)を追っかけてみます。
車のセットはABSなし純正サスとします。それを用いてサーキットなどのストレートエンドのコーナー侵入前のブレーキングにて、大変大きな荷重移動が起きます。レーシングドライバー等は、車が地球の重力に対してフラット水平直線になるポイントを作り出して減速のフルブレーキングをします。
テレビなどで見るF1等の1コーナーの突っ込みなので想像しやすいですね。
無茶をしていると白煙が出たりしていますが、それは前のタイヤに見られます。そこから伺えることは100%の仕事率を縦方向に使っていることです。車体が前方に、つんのめっているのでリアが浮いて後タイヤの仕事率は縦方向にせいぜい10%使えるかどうかで90%は仕事をする力が余っています。
F1等高度なレースカーは、その余っている力をさらに止める力にしたい「勿体ない精神(笑)」で、セッティングで後輪にも止まる仕事をさせているので前後輪とも白煙が上がる車両もあります(走りながら電子操作してセットを変更しているから凄いですよね)
話を戻して、そのフルブレーキング時の前タイヤの仕事率100%は、我々でも体現し理解できる範囲ですよね。そこで1%超えて101%以上になると止まるグリップ感覚が消失して白煙を上げて滑り出すのが分かります。滑り出すギリギリの仕事率が100%です。
縦方向へ100%使っていますから、その状態のままステアを切って横方向の仕事を要求しても、仕事率超えていますから、滑った状態になり真っ直ぐ進んでいきます(アンダーステア状態ですね)
上記、無理やりですが、私達一般のドライバーでもタイヤの仕事率を簡単に体現できるお話でした。
ただ一般ドライバーが間違えやすいのは、仕事率の安全圏内の速度なのにブレーキやステア等の急な操作で簡単に100%を超える現象を起こしてしまう点です。
例えばストレートエンドのフルブレーキ。ストレートの高速で若干冷えたフロントタイヤなのに、サスペンションが沈んでもいないのに、いきなりブレーキペダルを「ドンッッ!!」と踏むと、仕事率の立ち上がりが急すぎて100%を簡単に超えて白煙が上がります。
例えば、高速サーキットの1コーナー。ストレートで高速スピードからのフルブレーキングで70キロくらいでクリアできるポイントでも、ストレートで70キロのままノーブレーキでするすると侵入すると・・・あら不思議。ドアンダーのパニック状態になり何とかクリアするもコースを飛び出しそうに・・・。
不思議ですよね。しかし、この不思議を理論的に思考する事が走る楽しみに繋がります。これらは単純に物理の法則です。レーシングドライバーにも一般ドライバーにも等しく作用するものなので、ここから自分の走りの軸を構築できるかと思います。
何故、そのような現象になるのか、考えて走り方を試行錯誤する楽しみ。そうすると谷口選手が提唱する「ブレーキを残さない」は、大きな意味を持っていますね。
つづく
Posted at 2019/03/31 12:40:08 |
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2019年03月30日
何かの拍子にYouTubeの「ブレーキを残さない・・・」と言うのにアクセスしました。レーシングドライバーの谷口選手が持論を展開し解説をしています。実際に車載でレースの模様を写しながらの展開で、驚愕と共感をしました。
コーナリングと言うのは「目的」があり「手段」として幾つものアプローチがあります。そして、それには「正解・不正解」が無いのが面白い所です。
今現在も「公道での法廷速度でサーキットスキルアップのトレーニング」を実践している身としても興味深く、とても共感できる内容でした。
「ブレーキを残さないコーナリング」は、普通に考えるとクリップポイントに向かっている時にフロントタイヤに荷重が抜け、タイヤを押し付ける力が足りずタイヤの性能を100%使えずに、ドアンダーになり最適なコーナーリングが出来なくなります。
しかし、これは、低速コーナー、高速コーナー、ヘアピンなど、様々なコーナーに置いて全てに有効ではありません。そして、最速ラップでのラインや競争相手を抜く時のラインでも変化していきます。
面白いですよね、コーナリングって。
車のセットと運転技術でこれらに挑むところも面白い。
谷口選手の場合、とても驚愕したのが「企業秘密」をオープンにするところと、全てのシーンにおいても「ブレーキを残さないコーナリング」を体現できている点です。
理論的なお話は、直接動画等をみてください。オーバーテイク時のコントロールは鳥肌が立ちました。あのシーンで大体の技術の基本がわかりました。
私見では、これらは「タイヤ管理」のお話でロングラン走ってもタイヤの性能を落とさない。ロングタイムレースに置いて驚異の走法です。ライバルがタイヤが辛くなる場面や路面のドライやウェットに左右されることなく速いタイムを揃えることが出来るのです。
少し走れる方なら「セッティングが肝」と思われるかもしれませんが、それは表面的な見方です。車のセットで走りを変えられる技術が凄いのです。
誰もが出来る技術ではありません。驚異です。
簡単に分かりやすく言うと漫画の「イニシャルD」の主人公のリアル藤原拓海ですね。
荷重コントロールが飛びぬけています。「コーナーへ向けての荷重移動は、ブレーキでタイヤにかける」だけでは無く、進入時にラインを変えてステアで掛けられます。またアクセルの微妙なオンオフを加味したり、複合的に合わせて様々なシーンで繰り出すのは、簡単には真似られません。
技術のベースは、やはりスライドコントロールの膨大な走り込みにあるかと推測されます。
谷口選手の理論は、驚愕であり新しい視点に基づいたワクワクする技術です。
速く走る「手段」に答えがないです。たくさんのアプローチがあり本当に楽しいですね。
つづく
Posted at 2019/03/30 15:16:42 |
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