
レーシングドライバーを目指そうと思い立つと、ちょっと調べるといろんな方法がある事を知ります。
メーカー系のレーシングスクールに行く
ZAP SPEED等のスカラシップの充実したチームに加入する
などなど。
しかし、レーシングカーを作ろうとすると、いったいどうすれば良いのかお手上げ状態(笑)
日本にはレーシングカーを作ろうなどと言う変態はほぼ居ないので、ハウツー本も無いし、レーシングスクールに「レーシングカー作りたい人」部門も存在しないのです。
って事は、日本のレース界はドライバーは毎年そこそこ優秀な人が輩出されるけど、レーシングカー作る人が出てこないじゃないか!
って事は、需要と供給(作る人と乗る人)のバランスが取れないじゃないか!
なんて事を思いながら、めぼしい資料も無いし、やむを得ずamazonで「How to build racing car」なる本をイギリスから輸入して、英和辞書をひきながら読んだワケです。
「How to build racing car」にはロールセンターの計算方法や、チューブラーフレームの冶具の理論、コンポジットの積層の考え方、などなどの方法論は充実していますが、それはエンジニアリング的な方法論に過ぎません。
レーシングカーを作るには、もっとトータル的な人間力、資金集めをするチカラ、段取りをするチカラ、自分が持っていない技術を持っている人に協力を請うチカラ、トータル的な能力を要求されます。
こればっかりは本には書いてないし、やっぱりお手上げ状態(笑)
そんな時、僕はネットで(たぶん童夢のHPだったと思う)林みのるさんを知ったのです。
コラムを読み進んでいくウチに、レーシングカー作り希望の僕には目からうろこの情報満載で、
「うわぁ、この人すげぇ!」
と完全に心酔してしまいました。
いてもたってもいられなくなった僕は、「僕、レーシングカーを作りたいんです!」という意味不明なメールを送信してしまいました。
辛口なコラムと、独特の立ち振る舞いで知られる林さんですから、まぁ当然無視されちゃうだろう、でもいつか童夢の入り口で出待ちしてでもお話を聞きたい!そんな気持ちで送信しました。
すると、あっさり返信が。
うわぁ、ビックリ。
それがキッカケでお話を伺ったり、お相手して頂くようになりました。
(アンチの人には信じてもらえないかもしれませんが)、林さんはお会いするたびにイメージを覆される、モーターレーシングと周囲の人への深い愛情をお持ちの素敵なおじ様です。
たぶんネットや業界内で変な「林みのる」像がひとり歩きしてるんだろうなぁ。
って前置きが長くなりましたが、
昨日、童夢にお邪魔してきました。
レーシングカー作りのご相談に。
後半は京都の大原の旧社屋に行って、使う予定の無いレーシングパーツを分けて頂きました。
ありがとうございます。
昨日もいろいろお話を伺って、現実的な方法論はもとより、エネルギーというか、決心、覚悟のようなモノを抱いて帰路に着きました。
さぁレーシングしますよ!
いったいどんなレーシングカーがフヂエンから生み出されるのか!?
今まで僕が手掛けてきた車は、M01にしてもハチロクにしても、
純粋にスピードを追求した車かというと、ちょっと違う目的で製作されました。
それは楽しさであったり、耐久性であったり。
これから作る車は、問答無用に速くないと「負け」です。
もう言い訳できません。
この道30年~40年のコンストラクター相手に、技術も経験も無い僕らが何処までやれるのか?
新しいアイデアだけが武器です。
ご期待ください。
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Posted at
2011/06/22 06:40:23