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2015年03月19日

1995年のル・マン「NISSAN NISMO GT-R LM」

1995年のル・マン「NISSAN NISMO GT-R LM」  最近の私のブログは「読書感想文」です。ただ、何かを探そうとするとき、参考資料はなるべく多い方がいろいろと精度が増すかなと思っていまして。考古学というわけでもないのですが…。

 そして探そうとしているその「何か」がまだうまく言えない不思議さが自分自身の中にあります―。

 ………………………………………………
 1995年のル・マンー。
 これも参考資料は「最速GT-R物語(家村浩明氏著/双葉社刊(1996年))」の付記「1995年ル・マン レーシングGT-Rの記録」と、それに加えて「プロジェクトGT-R(水野和敏氏著/双葉社刊(2009年))」からです。
 1995年のル・マンのチーム監督は水野氏。のちのR35GT-Rの開発責任者になる方です。

 発行された時期も、書いてある内容も違うもの(書籍)なのですが、今思うと興味深いところに符合することがあるんです。


 まずは「最速GT-R物語」より。
 ・水野氏はR33GT-Rをル・マンだけではなくのちにプライベートチームにマシンが供給できるよう、サスペンション形式をマルチリンクからダブルウィッシュボーンへ。エンジンはあえてRB26DETTのままでと考えた。

 ・家村氏からの「スカイラインGT-Rは直列6気筒エンジンではならないのか」という問いかけに、渡邉氏は「『ニッサンGT-R』だったらエンジンはV6でも何でもいいでしょう、でもスカイラインではそれはできない」と言われた。

 ・ル・マンに、ファンの夢を乗せて走らせるのは、あくまでも「スカイライン」でなければならない。その夢とイメージに忠実でありたい。これが水野氏のスタイルであった。


 次に「プロジェクトGT-R」より。
 ・周りはカーボンボディのレーシングカーばかり。なぜ、背の高い市販車ベースのクルマで戦うのか。しかし観客席で、日本から多くのGT-Rを応援にやって来た人々を観てその熱は、ある意味、他のレーシングカー以上なのである。この鉄板ボディのクルマになぜこんなに多くの人の期待が集まるのだろう。

 ・導き出した答えは一つだった。それはGT-Rが市販車で、レーシングカー専門で作っていないということである。逆にいえばそれがこのクルマの存在意義だった。

 ………………………………………………
 1993年でグループCカー規定がなくなり、ル・マンが「スーパーカー世界最速耐久レース」になるのでは、と思っていたところに結局認められる車両もあったりして、レギュレーションの解釈が混沌としつつあった時期です。その様な中で予選前の車検ではフラットボトムの解釈の食い違いを指摘され、突貫作業でそれを修正。「NISSAN NISMO GT-R LM」は無事に決勝グリッドに着きました。
 ………………………………………………
 1995年は雨のレースだったと記憶しています。レースカーに必要な強度とかを考えてない当時の私は「4WDならいけたのでは―」などと浅はかなことを考えていました。けれども競争相手は関谷正徳選手たちの駆る「マクラーレン F1 GTR」をはじめとするレーシングカーですもの。「市販車・改」のGT-Rファンとしては「4WD」の導入ぐらいしかそれに対する優位性が思いつかなかったんです。

 ………………………………………………
 その後「スカイラインGT-R」は2007年に「NISSAN GT-R」へと、少しだけ名前を変えました。
 まだR34も出てない時代ですが「GT-R」単独の名前はこの頃から考えられていたのでしょうか。

 今年2015年のル・マンは「NISSAN GT-R LM NISMO」と、20年前と少しだけ変わった名前で「GT-R」は参戦します。
 メーカーがトップカテゴリーに出すレースカーに市販車と同じ名前を付けるのは、1996年から参戦する「ポルシェ 911 GT1」以来かもしれません。

 でも、20年前とは違います。市販車の形をしていない「GT-R」での、ル・マンチャレンジになるのです―。
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Posted at 2015/03/20 02:18:45

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この記事へのコメント

2015年3月20日 7:23
おはようございます。

『曲げられるもの』・『曲げられないもの』

”スカイライン”という名の重さを、これら文章から改めて感じました。
「市販車・改」でのル・マン参戦。
R33ならではの”偉業”じゃないでしょうか。

個人的意見ですが、「勝つため」に形を変えて欲しくはないですね・・・。
スーパーGTもしかり。
市販車がサーキットを走る姿を見て、当時は萌えたものです(笑)
R32の衰えない人気も、そこにあるのではないでしょうか?

非常に奥が深い話しですね(笑)
コメントへの返答
2015年3月29日 10:49
 こんにちは、junchan_R33さん。せっかくいただいたコメントへのご返信が遅くなり申し訳ありません。

 「GT-R」、「スカイライン」は、まずレギュレーションありき、でレースに参加、作られていたことが正しくもあり、その後の迷走にもなってしまったのかもしれません。

 1990年代中頃から本当にレギュレーションの解釈、もしくはそのものがすぐに変わってしまうなど、特に「GT-R」のようなセダン型でスーパーカーに立ち向かうことはどんどん難しくなっていったと思われます。

 それでも初期の「GT選手権」は好きだったんですよ!ランボルギーニカウンタック VSフェラーリF40 VS スカイラインGT-R…。

 う~ん、今見ても心躍る対決です(笑)!

 将来、もし「GT-R」や「スカイライン」がサーキットで活躍できる機会ができるのなら…。レギュレーションがツーリングカー優位になるものを待つしかないのかもしれませんね。
2015年3月21日 12:19
 なるほど、車のレストアでも、自分の中で、「やってもいいこと」「やってはいけないこと」の拘りはありますもんね。
 人がやる分には何もいいませんが、心の中では「あれは***ではない」と呟いたりしています。最近旧車雑誌に載っているのは、そういう車も多いです。
コメントへの返答
2015年3月29日 10:58
 こんにちは、古本まゆさん。いただいたコメントへのご返信が遅くなり申し訳ありません。

 そこはあると思います。
 「いいクルマ」を作るために「やらなければいけないこと」がある。でもそれをやってしまうと顧客やファンから距離を置かれてしまうかも―。

 レストアでもそうなんですもの。新車開発やレーシングカー作りも困難を極めてしまうでしょうね。

 これからより一層、ファンの多い「国内専用車」は作りにくくなると思えてきます。

 時代の流れと言えばそれまでなのですが、やはり割り切れない感覚もあり、難しいですね…。
2015年3月23日 14:02
R35 GT-RにV型エンジンが採用されると聞いたときに

「Vなの?じゃあ、スカイラインじゃないじゃん?」

と思ったら

「今度のGT-Rはスカイラインって冠が外れるらしい」

と聞いて納得したのを覚えています。
と同時に「スカイラインGT-R」ではなくなることに対する違和感が。

とは言うものの、R35 GT-Rは否定しません。
それどころかとんでもなくいい車ですよね。

ただ「スカイライン」でなくなってしまったのが少し寂しいです。
コメントへの返答
2015年3月29日 11:08
 こんにちは、ジミ・ヘンドリックスさん。せっかくいただいたコメントへのご返信が遅くなり申し訳ありません。

 そこなんですよ!
 「いいクルマ」と、「顧客の望むクルマ」、同じものかと言えば否なんです。

 でも、やはりクルマは技術的に進歩していかなければいけません。どこかで折り合いをつけなければいけないのですが、そこが新車開発の一番難しいところかもしれません。

 ですから、スカイラインも長い期間をかけてじわじわとモデルチェンジごとにキャラクターを変えていったのですが、21世紀なり一気に変わったように見えて私自身戸惑っているのかもしれません。

 自動車メーカーですもの、世界にどれだけ売れるかを考えたら、こうなってしまうことも理解はできます。
 ただ、「寂しい気持ち」があるのは一緒ですね。

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