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イイね!
2010年06月20日

トヨタの目指すもの コストカットかクオリティカットか

前者であることを祈ります


20年〜30年前、日本車とドイツ車とを比較して、エンジン技術ではほぼ日本車はドイツ車に追いついたと言われたものです。

ホンダのVTECの例を上げるまでもなく、出力でみれば当時、日本車のレベルはドイツ車と肩を並べる水準まできていたと言って大きな間違いではないと思います。




ところが、シャーシ性能では、まだはるかにドイツ車の方が高性能であると言われていました。



日産が展開した901運動とは、1990年までに世界一のシャーシを作り上げるというものでした。

どうして、国産車のシャーシ性能がドイツ車に劣っていたのでしょうか?それまでの国産車に大きく欠けていたのは「チューニング」という作業でした。車というものは、車体にエンジンをのっけて、サスペンションとタイヤを取り付けて完成するというものではありません。

試作車をテストコースで走らせて、データを取りながら車体剛性、サスペンションのジオメトリー、スプリングの固さ。これら、無限とも思える組み合わせの中から最適なものを選び出す作業がチューニングなのですが、日本車はこの部分にお金をかけていなかったのです。エアコンの吹き出し口がモーターで左右にスイングしたり、シャンデリアのような豪華な室内灯がついていたり、そういった素人に分かりやすい良さを追求することはあっても、走りの本質を極めることはしてこなかったのです。


そんな時、日産がデビューさせたのがR32スカイラインです。これは当時FRのメートル原器といわれたポルシェ944をターゲットに執念を込めて開発したマシーンで、同じ頃にデビューしたベンツCクラスのシャーシよりも高性能という評価もあったと記憶しています。

やっと日本車がドイツ車のシッポに手をかけた瞬間でした。ところが、同時期にトヨタが発売したマークⅡがバカ売れし、スカイラインは専門家や車好きが極めて高い評価をしたにも関わらず、大半の日本人は見た目の豪華さに釣られてマークⅡの方を選んだのです。(シャーシ性能は比べるべくもなかったのですが)

R32は販売的には失敗作でした。この時、R32がその性能の高さと同じ位に高い販売を成し遂げることが出来れていれば、日産がルノーの軍門に下る事はなかったのではないか(あるいは、もう少し頑張れたのではないか)と思います。


コストカットは見かけの豪華さではなく、走りを支える根幹部分の弱体化をまねく危険があります。どのメーカーも「良い車」より「売れる」車を作りたく思うでしょうから。そして大半の日本人は走りの本質を見極める目が鈍く、豪華に見える車を選ぶ傾向があるように思います。

大切なのは、私たち消費者が賢くなることだ思います。コストカットで車が安くかえるのは結構な事だと思います。しかし、同時に、いいものにはそれだけのコストがかかっているということを知るべきだと思います。



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Posted at 2010/06/20 22:42:01

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この記事へのコメント

2010年6月20日 23:07
始めまして

かつて、トヨタ車は内装のクオリティの高さに定評がありましたが、最近は見るも無残な状況になっている気がします。
また、シャシーの出来は不満が無い程度で関心するものでも無いようで
ライバルはメルセデスやVW等ではなく、ヒュンダイなんでしょうか。

個人的には小さくても、高くても、中身のいいものを。という傾向があるのにトヨタはそれに逆行しているので当分はマイカー対象にならなさそうです。
コメントへの返答
2010年6月21日 21:25
こんばんは

トヨタの現状については、自分も同じように思います



まだまだ日本の機械工業は捨てたものではないと思います。トヨタもすっかり大会社でなかなか冒険が難しいのでしょうが、日本のトップ企業として誇りを持って、作り手の熱い思いが感じられるような車を期待します。

安物車を大量に作って、日本の他のメーカーを潰してしまうようなことだけは避けてもらいたいものです。



2010年6月21日 7:36
どもです!^-^

もともと日本人はギミックに弱いですからね。
表現もワビ・サビなんてあやふやな言葉で誤魔化したり。
愛想笑いなんてのもその一例かな。
本質的な部分をきちんと見定める欧州人には理解出来ない部分なのでしょうね。
欧米でアクセラが売れるのはそういう部分も影響していると思います。
この辺りがさすがマツダ!と言われるのは周知の事実。

ちなみに以前乗っていたRX-8を買ったのにR32の影響があります。
私は以前HCR32に乗っていました。
本当にいい車でした。
あの感覚に近い車・・・と思って見つけたのがRX-8だったわけです。
コメントへの返答
2010年6月21日 21:26
こんばんは

試乗した時に、内装の豪華さや燃費や単純な馬力をチェックする人はいても、走りを比較するひとは少ないですからね

暴走行為をあおってるのではないのです

いいエンジン、いいシャーシは単純に早いだけでなく、走る楽しさを教えてくれます

それが本物の良さだと思うのですが

車は家具でも家電でもないと思います


R32

今でもいい車だと思います。馬力が飛び抜けて強力だった訳ではないですが、排気バルブを金属ナトリューム封入式にするなどその馬力を継続して出せる工夫がされていたり、ターボの軸をボールベアリングで受けて気持ちのいいフェーリングを実現したり


これらは、当時のマークⅡターボには無い装備だったと思います。


当然、そこにコストをかけたR32の内装はマークⅡにおとるものでした


どっちがいい車なのか

どっちもありだと思います

いろんな価値観の車があることが素晴らしいと思います

ただ、自分にとってR32との日々は楽しいものでしたね

2010年6月21日 21:39
そういうのも含め僕はアンチトヨタですw
どーせ、コストカットも下請け孫請けだけが損をするやり方をするでしょうし。
コメントへの返答
2010年6月21日 21:55
こんばんは

自分の青春時代TE71レビンが輝いていたのは事実です

しかし、最近のトヨタの悩みは走りの楽しい車作りではないでしょうか


下請けいじめは、日本一の企業としてのプライドにかけて、行わないでもらいたいものですね

町工場こそ日本の工業力の源泉ですからね。我馬さんに同感です。無茶しないことを祈りましょう。

2010年6月21日 21:48
こんばんは。

会社の後輩がスカイライン好きで、R32(NA)、R32TYPE-M、R34GT-T、R32TYPE-Mと乗り継いでます。

結局、R32TYPE-Mが自分に一番合っていると言ってます。

旧いので、ところどころ故障しますが、大事に乗っています(車高調、マフラー、エアクリは社外品に交換しています)。

彼もまた、走る楽しさを知っているひとりです。
コメントへの返答
2010年6月21日 22:02
R32TYPE-M

本当にいい車でした

馬力はなかったですが、電子制御も(ハイキャス以外は)ないので、実に自然なフィーリングでした

山間道路なども駆け抜けるのが楽しみでしたね


コストもかかり大変だとは思いますが、古い車を大切に乗り続けるのはいいことだと思います。特にR32のような名車なら、一層大事にしていただきたいですね。

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走る歓びを忘れられずに、再びスポーツカーのキーを手にした。 今は、アクセラに夢中。
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