正直に告白すれば、BMWに対して高い評価はしていない。デザインは悪くはないが、価格を考えると相応とは思えない。(ここは主観の世界ですが、アウディやメルセデスのようなドイツらしい密度感の高いデザインの方が自分の好みです)動力性能に関しても、Mシリーズを除けば愛機アクセラがアウトバーンで後塵を拝するモデルはほとんどないだろう。カタログで見る内装に心動かされる事もなかった。自分がBMWで唯一の評価しているのは633csiである。記憶によれば1980年代初頭頃にデビューした633csiは、クーペはまさにこうあるべきと言った奇麗なフォルムをまとっていた。ブリティッシュクーペも魅力的だが、確かこのジャーマンクーペは2代目か3代目のレパードがデザインの参考にしたほど、優れたデザインをしていた。(ちょっと、記憶が曖昧ですが)ところが、今日、街でX6を見かけた時、BMWへの評価が大きく変わった。はじめ遠くから見たときは、小型のクーペに見えた。しかし、近づいて見ると、堂々たる体躯をしている。初めてそれがX6である事に気づいた。初めて見るX6クーペは粋で奇麗なフォルムをしている。クーペのフォルムをまとい、スポーツカーの動力性能を秘めたSUV。新しい時代のクーパはこうあるべきだというBMWからの熱いメッセージが感じられた。はっきり言って、お金があれば、今、一番欲しい車がX6である。