
前日につづいて、同じ札幌国際で試乗会。
今回は、試乗機会が少なそうな Made in Hokkaido のちょっとマニアックな2ブランドを掛け持ちで試乗させてもらいました。
くれぐれも真剣に読まないでくださいネ~
1. KEI-SKI EZO 90
2. FIELD EARTH DESIGN T9
3. FIELD EARTH DESIGN CARVER Titanium
4. FIELD EARTH DESIGN N7
5. KEI-SKI SLX
雑食スキーヤーです ^_^;
1. KEI-SKI EZO90 167cm 124-90-114 R17

WAXのセレクトが上手なんでしょう、春の雪の上でもツルツル滑らかによく滑ります。
まず軽い。そしてKEI-SKIに共通するツヤツヤで滑らかな乗り味。
神経質さのないレジャースキー向けらしい操作性。
優しい乗り味だけどしっかりカービングもできるし、ラディウス値より短く感じ、センター90mmあるとは思えないほどショートターンがやりやすい。感覚的にはセンター75-80mmくらいの切り返し感。
センター幅もラディウスも数字上は前日に乗ったアドミックVANTAGE90と近いけど、そうは思えない全く別の世界観。
スキーは数字ではわからないですね。
クルマでいえば、気楽に付き合えそうだけど走りと乗り心地の良さ、質感も兼ね備えてそうなSUV、CX-5?・・・乗ったことないので、あくまでイメージですが
これ一本あれば、相当幅広いコンディションで楽しく滑れそうです。
固くないので、パウダーもイケそうだけど、もう少し長いほうがいいか。
乗り味 まったり-○---シャープ
重量「感」 軽-○---重
安定感 ★★★★☆
欲しい度 ★★★★☆
2. FIELD EARTH DESIGN T9 168cm 155-128-134 R=?

久しぶりのFIELD EARTH
FIELD EARTHといえば、自分の中ではこのTシリーズのイメージ。
4年前にカムイで乗せてもらったことがありました。
スノボを二つに割ったスプリットボードのような形状ですね。というか、そもそもとスノボのメーカでした、FIELD EARTHは。
太いので履いた感じ、重たいです。
トップはスプーンのような3D形状

前日の「ATOMIC BENT CHETLER 120」と一緒で、このぶっとい板を整地で乗っても疲れるだけでぜんぜん面白くないです。極端に言えばアスファルト舗装をキャタピラで走ってる感じ。
ゲレンデサイドにちょっとだけパウダーが!

やっぱりこういう所じゃないと。
パウダーに入っても少し重たいかな・・・
用途は完全に限定されますね。
軽くて深いパウダーで、浮力を楽しんでみないことには、この板についてコメントできない気がします。
クルマでいうと、オンロードで小回りの利かない昔気質の大型クロカンで、なかなか見かけることのない日産サファリ辺りのイメージでしょうか?
乗り味 まったり-○---シャープ
重量「感」 軽----○重
安定感 ★★☆☆☆
欲しい度 ★★☆☆☆
3. FIELD EARTH DESIGN CARVER Titanium 170cm 127.7-77.3-112 R=?

FIELD EARTHらしからぬ、ナローなシェイプ。
なかなか試乗記が出てこなさそうな板なので、乗せてもらうことにしました。
モデル名からはゲレンデでのカービングを意識したことが伺えます。
今どき珍しい、↓こんなにキャンバー

メタル入りらしいけどプレートが無いからか、持つと軽い。
乗ってもメタル無しっぽい軽やかさ。
サロモンのプラスチック感とも違うなんとも変わった軽快感だなぁーと思いながら勢いよくエコーコースに飛び込んで左ターンしたら、内スキー(左足)のトップのアウトエッジが瞬間的に雪面に食いついてパーンと左スキー全体が内側に飛ばされ、大シェーレンに。
幸い、ほぼ外足100%で乗っていたので事なきを得ましたが、その3ターンくらいあとにも同じ現象が。
気を付けて乗らねばということで、逆にしっかり内スキーのアウトエッジ(小指側)を接雪させたほうがいいのかな?と、そのようにした瞬間、アウトエッジ側が半径2mくらいで回ったような極度に食いついた(刺さったという表現が適切)状態になって転倒。
内スキーのトップを雪面から浮かせておかないと、とても危ない!
クルマで例えれば、超オーバーステアの実験車両みたいな感じでしょうか。・・・例えなくていいですね。
トップのアウト側が張り出している形状の問題か、エッジチューニングがまだなのか・・・いずれにしてもまだプロトタイプ的な印象で、製品としてできあがっていない感じ。ある意味貴重な体験。
まさか左右逆に履いてたってことは・・・無いよね。
このままでは危険すぎますが、乗り味自体はかなり個性的なので、うまくまとまるといいですね。
乗り味 まったり--○--シャープ
重量「感」 軽○----重
安定感 ★★☆☆☆
欲しい度 ★★☆☆☆
4. FIELD EARTH DESIGN N7 177cm 120-84-110 R=?

こちらはCARVERのようにアウトエッジが引っかかることはなく、ほかにも変なクセは感じられず、個性的ブランドながら、意外なほど普通に乗れる印象。
メタルは入ってないとのことですが、その割にはかなりの安定感とグリップ力があります。
でもデモモデルのような重みや神経質さとは違う安定感。
いい板だと思うのですが、たぶんなかなか安くは買えない。
とすれば購入動機は・・・何になるでしょうね・・・
人から「何その板?」って言われたい珍品好きな人なら大いにアリです。結局お金の使い道を持て余してる中高年がターゲットになるのかなぁ・・・
クルマでいえば、かなり変わり者で珍しい、でも普通に使えるSUV、いすゞビークロスみたいなニッチな存在感?・・・懐かしっ!
乗り味 まったり-○---シャープ
重量「感」 軽-○---重
安定感 ★★★★☆
欲しい度 ★★★☆☆
5. KEI-SKI SLX 165cm 116-66-103 R13

最後にハードな1本。
手に持つとすごく重い。
履いて滑り出すと、ツルツル滑らかな滑走感はやっぱりKEI-SKI共通の味。
でも板にすごい厚みがある感じ(実際は厚くない)で、簡単には撓ませられそうにありません。
そして角付けだけで曲がっていくようなオートマチック感ではないです。
板のポテンシャルはきっと高いでしょうけど、1回の試乗ではこの板のサイドカーブに自分の滑りを合わせらせませんでした。
板のサイドカーブで滑れなければ、雪とケンカになる、サロモンのS/RACEに近い感じです。
コントロールできる人にとってはなかなか操り甲斐のある楽しいSL板なんじゃないかと。
私にはオーバースペック。メーカが「純レーシングモデル」って言ってる板ですからね。
クルマでいうと、ウデがある人が操ってこそポテンシャルを発揮できる初代NSXみたいな感じ?
いや、もうちょっと重量感があって滑らかな高性能車ですね・・・なんだろ?
乗り味 まったり--○--シャープ
重量「感」 軽----○重
安定感 ★★★★☆
欲しい度 ★☆☆☆☆(自分にはムリということで)
総括
KEI-SKIは昨年乗ったのも含めて、どのモデルも光沢感のあるツルツルして滑らかな乗り味が印象に残ります。
FIELD EARTHは、珍しさ、所有する喜びといったところでしょうか。V7乗り損ねた(つд⊂)
Made in Hokkaidoの地スキーといえば、まだROKOスキーに乗ったことがありません。ぜひニセコで試乗してみたいです。