
昨年はユリ、トルコキキョウともども散々な年でしたが、
(詳細はこちら)今年はその反省を全くしておらず、『いつも通りのやり方』で梅雨明けまて来てました。だって失敗の原因究明をしてないんですから。
敢えていえば普及所職員に相談したくらいか?

今年はユリは慣れた品種を購入することができたし、早い時期にハウスの屋根ビニールをかけることができたし、普及所に施肥設計を依頼してそれに基づいた施肥をしたしで、不安要素は天気ぐらい。

問題はトルコキキョウ。昨年は7月下旬まで順調だったのに、8月に入ってから首折れ(茎折れ)がほぼ全ての品種で発生した(写真はR4/8/8)。結局、原因がわからずで、当然対策も不明のまま今年の営農に突入してしまった。

そして今年もトルコキキョウの1/3くらいの品種でしなだれる事象が発生した。
写真ではかなり分かりにくいが先端がほぼ90度横を向いている。

通路はマルチから跳ねてきた水で泥になるほど灌水してるのに、マルチ内の土は乾いてる?そんなことあるのか?と思いつつ、しなだれている茎が治るようにとの思いを込めえて灌水。しかし翌朝の9時には一部の品種はしなだれており、これじゃ昨年の失敗再現か?
しかし、ここで普及所職員の指導が頭によぎった。
「▲〇さんのハウスって換気足りないですよ」
換気不足で酸欠なのか熱がこもってるのか、ここはひとつ思い切ったビニールハウスの改造をしてみよう(予め申し上げておきますが、まだ効果を確認できてません。効果は販売したあとで品質と評判を確認してからになります)。
実施は梅雨明け当日(この日から気象庁の予報を聞いたであろう太陽が燦燦と照りだした)。

写真は栽培してない別なハウスの4月時点。地面から高さ1mくらいのところまで通称”角のビニール”を張り、ツマには屋根ビニールを垂らしてきて、両者の機能でほぼ全蓋としております。当然これだと春と秋はいいのですが、最夏期には前面後面の換気に支障があるわけですな。

まず送風機を設置します。大型1基と小型1基を据え付けます。屋外用はこれしかないのでもっと設置したいのだが仕方ない。
例の泥通路のトルコキキョウ。しっかり茎が立って蕾も膨らみ、早いものは開花してきました。

続いて角のビニールを下げて、かつ屋根ビニールをツマ部分まで垂らしてるのをまくり上げます。これで四隅一つにつき1m*1.5mくらいの換気口ができた。
なんで撤去しないのかというと、降雨や強風予報の際には再度ビニールを張るため。

これでだいぶ暑苦しさが解消され、換気も改善されたに違いない。お陰様で茎折れとなったトルコキキョウはだいぶ少なくなった(全量との対比で多分1パーセント以下)。
ちょっと総括。
「今まではこんなにビニールハウスの換気スペースを取らなくても良かったのになんで?」という疑問は当然出てくる。
答えは「毎年同じやり方でいい訳はない。状況によって変えていくべき。平均気温、最高気温が上がってきているとしたら、ハウス内の温度を下げる工夫は必要」ということだろう。
20年前のコメの品種と今使用している品種は違うのと同じだ(現在は岩手県南西部で使用されていた品種にしています。つまり南のコメだ)。
昨年の首折れも「暑くてダウン、潅水で復活、暑くてダウン」の繰り返しで、結局茎の組織の破断が起きたのだろうな。簡単に言えば熱中症だった。
これで熱中症時代、最終話になればいいが、あと2週間は気が抜けない。
Posted at 2023/07/29 22:11:05 | |
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農作業 | 日記