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イイね!
2010年10月23日

考え方の基盤

考え方の基盤
 大人の男性と手を繋いで歩くということに関して、どう思われるでしょうか。
私は手を繋いで江の島を歩いたことがあります。
 おそらく、日本やアメリカでは、こうした振る舞いは同性愛の関係にあるという風に思われることが多いかと思います。
ただ、世界には非常にさまざまな習慣があって、男同士が手を繋ぐことが「友情」を意味する文化圏もあります。
上に述べたように、私が手を繋いだ相手というのは、男性同士で手を繋ぐことを友情の証とする文化圏の人だったのです。
より具体的な地域を明かせば、イスラム圏のアフガニスタンの人です。
 さて、手を繋がれた瞬間です。
最初はびっくりしましたし、私には同性愛的な傾向がないので、とまどいました。
当時はそんな文化習慣がある地域のことなど知りもしませんでしたから。
おそらくは、文化的な慣習なんだろうなという予測はつけていましたが、ちょっと恥ずかしかったことも事実ですね。ただ、当時の私はそれならそれで、異なった文化習慣に自分を合わせてやろうという意識が旺盛だったので、そのまま件の彼と江の島を手を繋いで歩いていたわけです。

 彼は在日アフガン人のリーダー格のような人間で、彼より若い仲間が数名いました。彼らとも一緒に江の島に行きました。
私は本当によくもてなしてもらいました。
私がタバコや飲み物を買おうとすると、「No」といって、すぐに買ってきてくれるんです。だから、私は一銭も使うことなく、彼らと過ごしました。
 これは好意なのか文化的習慣なのかはわかりませんが、イスラム教には貧しい者に何かを施すというザガート(喜捨)という習慣があり、それとも関連があるのかなとも思いますが、ここは単純に彼らの大いなる好意という風に思うようにしています。
 彼らの仲間の一人のウチに泊まりに行ったこともありました。
おいしそうな鶏肉が用意され、ヨーグルトが添えられていたので、
「鶏肉にヨーグルトをつけて食べるのか?」と述べたところ、
「As you like(好きなように食べろ)」
と言われたので、鶏肉にヨーグルトを浸して食べたら、これがおいしいんですね。
辛いソースに浸された鶏肉にヨーグルトの酸味が加わり、胃袋にも非常にやさしいなと思いました。
 ある日、例のリーダー格の人間が帰国することになり、私と彼は、彼の家の布団のすぐ隣になって寝ていました。仲間たちも一緒です。
奇観のように思えるかもしれませんが、彼からは特に感謝の言葉をいろいろとかけてくれて、涙ぐみそうになりました。私はもてなされただけなのにと思いましたが、
今思えば、彼の琴線に触れることもしたのでしょう。出会いに感謝しています。
 縷々述べてきましたが、私は常識とか価値観というものは、相対的で実に範囲の狭いものなのだなということを、アフガニスタンの人々たちとの交流を通じて、身を以て体験することができたのでした。
上のエピソードを紹介することで、常識や価値観について述べたかったんです。
以下、さらに話を進めます。

 私たちは「これはこうするのが当たり前」とか「こうあるべき」という風に常識で以て、ある程度、行動を規定してしまうと思うのです。
 常識とは社会の約束事や決まり事なので、それが悪いというものではありませんが、それを当然のことと思ってしまうことで、思考や振る舞いが固定化されてしまい、私たちとは異なる考え方や文化習慣を持っている人たちにとっての、常識があることを忘れてしまいがちのような気がします。
 それは異文化同士のことのみならず、日本国内同士においてもあてはまるかもしれませんね。特に日本社会は自由な思想を尊重している社会ですから、実にさまざまな考えを持った人たちがいます。その一つ一つを理解しようなんて気負う気はありませんが、私はそれぞれの人たちの見解を尊重したいと思っています。
 「みんながそれぞれの考えを持っているのだから、お互いに尊重して仲良く行きましょう」といった理想主義的な標語のようなものには興味はありません。私は自分を含めたそれぞれの人の考えや行動を尊重し、関与したりしないという考え方を持っているだけで、この考えをベースにして、お互いに仲が良くなればそれでよいですし、気が合わなければ別段に交流する必要性もないと考えています。むしろ、無理して仲良くしようとか他人と合わせようと思ったりするから、自分自身の本当の意思というものを無視してしまうほうが不健全だと、あくまで私は考えています。
 人はいろいろですし、当然そのいろいろな人の中の一人である私は、私なりに基準を持っています。

 今回、このようなことを書いたのは、まあ、気が向いたからです。気が向かなければ書く気も置きません。
時折、自分自身の考えがどういう具合になっているのだろうかなと自問するときがあって、ブログを利用して、自分の考えがどういう風に変わってきたかとか、そういった内面的なことを考える足場として活用しているだけです。
ブログを含めたみんカラの活用方法はそれだけではありませんが、内面的なことを思案する格好の足場として活用することがあるというのは確かです。
 
 








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Posted at 2010/10/23 05:17:18

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この記事へのコメント

2010年10月23日 5:23
う~む…。
ワルめーらさんのブログは読むのが大変です。英語の時は読みません(笑)
感想を書くのはもっと大変です!
コメントへの返答
2010年10月23日 7:13
おはようございます。お互いにいつも早起きですね♪

読み手を意識したブログというのも大切だとは思うのですが、あくまで自分がその時に使いたい語彙を使い、その時に自分が用いたい表現をいたします。お許しを。
ただ、そのために公開性のあるブログ空間(みんカラ)を利用する理由は、あまりないのかもしれませんね。
パソコンとにらめっこする時が多いので、お手軽さは感じています。それがブログを利用する理由の一つかもしれません。みんカラである必然性はありませんが。
どこまでもマイペースなので、ご寛恕願えれば幸いです。
ともあれ、拙日本語ブログ(変な表現ですが)をお読みいただいているだけで感謝です。本当にありがとうございます。
2010年10月24日 8:17
何度も読み返しちゃいました(笑
で、なんとなく自分で勝手に理解しました。

だからって、此処に感想を書く事が出来るか?
って言うと・・・出来ません(涙w
でも、うん。なんとなくですが自分なりに、解釈してみました。ハイ。
コメントへの返答
2010年10月24日 10:58
私は推敲や推敲目的以外の読み返しもほとんどしないので、ありがたいと思っています^^
いや、本当にお読みいただきありがとうございます。

この手の思索的(でもないか)な話柄は、言葉だけで表現するというのは難しいかもしれませんね。はっきりと明確に定義づけして解釈してしまうような類のものでもないと私は思いますし。
「なんとなく」という感覚が一番賢いですね。私も思索的な文章を読んだ場合は、書き手の思想よりも、自分自身の「なんとなく」の解釈をよすがにしますよ。
2010年10月24日 14:44
ワルめーら様、こんにちは。
ゼウスレンタカーの寺井です。

ワルめーら様のこの記事を読み、私も思い当たることがございましたのでコメントさせて頂きます。

留学時代に知り合ったトルコ人の友人がいるのですが、彼女を訪ねがてらイスタンブールに行った時、一緒にいる間やはり彼女は私に一銭も出させてくれませんでした。
移動のバスやタクシー、食事やちょっとした飲み物、しまいにはお土産まで買ってくれて。
もう一人のトルコ人の友人と2人で色々計画してくれ、徹底的に私をもてなしてくれました。 
もちろん彼女たちもムスリムです。
「何人」というくくりで考えるのはおかしいと思いますが、その留学中仲良くなった友達は圧倒的にトルコ人が多かったです。イスラム教のことをちゃんと知っているのではないのですが、彼女たちの話を聞く限り、何か日本(特にひと昔ほど前の)に通じるところがあるのでは?と思いました。
ちょっと何が言いたいのか判らなくなりましたが、色んな人と知り合いいろんな考え方や文化を知るというのは、自分の人生の宝になるんだと心から実感しています。
そして文化や言葉の壁があったとしても関係なく、空気やフィーリングで魅かれるのだと思います。

全く支離滅裂なコメントを長々と申し訳ありませんでした^^;

コメントへの返答
2010年10月25日 2:22
寺井さん、こんばんは。
そして実話を踏まえたコメントをありがとうございます。改めて私も考えさせられました。

トルコの人々は親日的で有名という話を聞いたことがあります。
建国の父のケマル・パシャはかなり日本びいきだったようで、それが引き継がれているみたいです。
それと、トルコは政教分離政策を国是とし、女性の肌の露出加減や飲酒にも寛容ですし、EU加盟にも積極的ですね。
アフガニスタンは米軍の駐留以降はともかく、タリバン政権時代は非常にイスラムの戒律が厳しい社会でした。
そんな時期に私は彼らと知り合っています。今でもイスラム的な色彩が強く、たとえば大統領はイスラム教徒に限られます。ただ、このことを非民主的というのはイスラムの方々の価値観を斟酌していないと私は思います。
このように同じイスラム圏でも、大枠の国家レベルでみると、大いに異なるように見えますが、同じイスラム圏の人々が暮らしていることには変わりありません。
加えて、寺井さんや私のエピソードのように、大いなる共通点もあります。
さらにいえば、寺井さんが「ひと昔まえの日本に通ずるところ」とトルコのご朋友たちに対して感じたように、イスラムという括りも超えて、私たちにはわかりあえる共通点があるのだと思います。
まさに、寺井さんのコメントどおりだと思います(以下)。
>文化や言葉の壁があったとしても関係なく、空気やフィーリングで魅かれるのだと思います。

結論めいたことを言えば、人間個々人や個人をとりまく社会・習慣には大きく異なる点もあるし、同時に共通点がある点もある。
だから、基本的には異なった価値観を有する人たちが確かにいると感じながらも、私は深い奥底の部分では人間って生物学的な要素以外でも同じなんだなと感じることもあるんです。

「違い」と「同じ」が同時に共存するのが人間社会かなと思います。ブログ本文では「違い」を強調しましたが、「違い」だけではなく「同じ」要素も矛盾なく並立しているのが、人間社会なのだと思います。
だから、自己の信念を基準にして、他者を裁断してみても仕方ないでしょうし、逆に他者の価値観ばかりを受け入れるという姿勢もどうかなと思うんです。

私は二元論的な思考をしないんです。「善/悪」とか「好き/嫌い」とか「優秀/凡庸」とか「変化/停滞」など。
ある物事や出来事についての解釈は見る人の視点によって、決定されるのだと思います。
たとえば、ごちそうをみて、ある人は渇望や嬉しさ、空腹を感じ、ある人はすでに満腹なので、そんなごちそうはもうたくさんという人もいるでしょうし、ごちそうのメニューが嫌いな人もいるでしょう。
それぞれ視座が違うんですよね。
私としては、そんな多種多様な人間の視座というのを大切にしたいと思い、拙文をしたためてみたという次第です。

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