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2010年11月27日

禅の鴨池 ~我が癒しの場所の一つ~

禅の鴨池 ~我が癒しの場所の一つ~
拙宅の近くには大小様々な寺院が宗派を問わず密集している地域があり、さながら京洛(京都市街)の隅っこの静かな細路地の一つを歩いているかのような様相を呈している。殊に禅の寺院が多いように思える。

禅(座禅)によって、悟りを開き解脱しようとする仏教宗派のことを総称して禅宗と呼ぶことが多い。日本では臨済宗・曹洞宗が著名である。
因みに、禅の発祥はインドの達磨大師(ダルマのモデルである)が中国大陸に伝え、それが日本に伝わったとされているが、その間に様々な内容の変化があったことだろう。
殊に、禅の世界では不立文字、つまり言葉では表現できない事柄があるという立場をとるので(密教もそうかもしれない。諸賢のご鞭撻を仰ぎたい)、私がこのように言葉という手段で記述しても、禅の本質を突き進むことは論理的には不可能ということになる。ゆえに、禅という広漠でとりとめもない世界の話は以上でやめておく。
おそらく、禅的世界を感応するためには、徹底的に座禅や日々の掃除といった禅的世界に自己を徹頭徹尾組み入れる必要があるのだろう。そして、あるときに、これが禅を通じた宇宙の根本的原理なのかという本質がみえてくるのだろう。
禅寺の外見的な特徴として、大掛かりな伽藍がなく質素な建物が多いように思える。推するに、禅という行為がきわめて内面的な自己との対話であるから、外側の舞台装置をとりわけ必要としないのかもしれない。
私は資質として大規模な伽藍を見て詠嘆するよりも、視覚的には簡素であっても、内的自己と対話するといった精神的な営みとしては強力なエネルギー磁場を発している環境が好きなので、ごくごく一般的に総評してしまえば、禅寺が好きである。

今回ご紹介する蓮池(鴨池と呼ばれている)を擁する寺院が禅宗だったがために、筆が禅的世界に関する事柄に記述の多くを集中してしまった。
画像のほぼ中央部にある、赤い祠のある小島には弁財天が祀られており、この辺りがごたまぜ文化を許容するアジア的な特徴がにじみ出ていて面白い。
弁財天は仏教では妙音菩薩とされることが多いらしいが、元来はヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティーである。また、我が国では神道の神として取り入れられることも多い。「神仏習合」というごたまぜ文化の極致の好例であろう。
さらに一つ付け加えるのであれば、菩薩とは悟りには至っていないものの極めて仏に近い存在である。悟りに至った存在は如来と呼ばれることが多い。
さて、画像の鴨池には始終、鯉が泳ぎ亀が蓮の葉をかき分けながら戯れていたりする。鴨も水面を自在に泳いでいる。融通無碍とはこういうものなのかというのを無言で教えてくれるかのようである。冬場にはシベリアから渡り鳥が到来し、この小さな鴨池は寒を凌ぐまでの間、渡り鳥たちの住処となる。
鴨池は周辺地域よりも若干高台にあるようだが、ほとんど認識できない程度である。ただ、いずこからは知らないが、鴨池には常時水が湧き出ているため(湧き出ている場所を見たことがない)、周辺の低地部を常に潤しているようで、そういう点では動物たちのみならず、私たち人間にとっても、十分に尊崇するに値する場であると言えるだろう。自然の摂理の好ましさを感じさせてくれる場である。
なお、禅寺の人たちに築庭の才があるのか、鴨池と本堂を隔てる庭の草木は季節折々を感じさせてくれる仕掛けになっており、ご覧のとおり紅葉の季節の風致の美しさはむろん、どの季節に訪問しても、その感動的な風致に息をのむはずである。
美しい紅葉や水面を鑑賞し、鯉や亀や鴨の無碍な動きを観察していると、心が一気に晴れやかになり、また沈着する。
そして、ふと深い内的世界の根っこにある自分との対話ができるような感覚を受けるのだ。それが禅寺という高度な内的思索空間の敷地内にあるせいかどうかは知らないが、それはさておき。
私には以上に述べたような素晴らしい場所を十分に知っているし、これからもどんどんと貪欲に素晴らしき場所を開拓したいと考えている。





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Posted at 2010/11/27 08:31:49

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