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イイね!
2011年02月23日

歴史

歴史 ペリーが黒船で来航したという事実はほとんどの人が知っている。
けれども、そのほとんどの人は、ペリーの来航が突然のことであったと思っている。
ところが事実は異なる。
これ以前から、アメリカ合衆国は日本人漂流民を搭載し民間船で来航したり、強硬的な手段ではない浦賀への入港を行っている。
ところが、当時の幕府は民間船を打ち払おうとし(大砲技術がお粗末であったため、打ち落とすことができなかった)、その後の使節に関してもきわめて傲慢に交渉を拒絶している。

歴史というものが、何やら唐突に見えるというのは幻想であって、黒船来航にしても必ず伏線がある。民間船での来航では攻撃され、その後の平和裏な交渉も不調に終わった。ゆえに、ペリーの浦賀来航が政策として実現されたのだ。
また、アメリカがなぜ鎖国している日本と交渉しようとしていたかということについても考えることが必要だろう。たとえば、イギリスが交渉を求めてきたとすれば、開国しても、おそらくアヘン戦争のような展開になっていたのではないかと思う。
アメリカとイギリスの違いは何か?
こういうところを考えるのが歴史を考察し、様々な事象を有機的に結び付けるのに必要な作業だと思う。

また、幕府のにべもない対応についても、幕府なりの思想的見解があったということも勘案しなくてはならない。この時代、国学や朱子学の隆盛により、尊皇攘夷の思想が高まっていた。夷である外国と交わることはそれだけでけがらわしいのである。
このような思想がかなり受け入れられたし、面白いことに尊王攘夷思想が結果として、明治維新実現に結びついたという点についても思い馳せるとよいかもしれない。ヒントは尊王主義にある。

人間社会のあらゆる出来事は「Aである」とか「これはBだからCなのだ」という具合に簡単に決められるものではなく、複合的な要因により生じる。
この複合的な要因のひとつひとつを研ぎほぐしていくのが、歴史の面白さでもあろう。
そして、歴史を知る者は、事象の複合性を知っているがゆえに、そう簡単にメディアのニュースなどに接して、金太郎飴のような個性のかけらもないような批評などをしないのである。
歴史というのは過去のことを回想して楽しむだけの用途ではなく、深く人間社会や存在の本質をじっくりと見極める姿勢を養う上でも役立つものだと思う。

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Posted at 2011/02/23 19:15:49

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この記事へのコメント

2011年2月24日 7:38
勉強になるな。。
コメントへの返答
2011年2月24日 11:37
黒船に象徴されるように、19世紀のアメリカが江戸時代の日本とお付き合いしたかった理由については省きました。
興味をもった人が、なぜだろうと思って、色々と考えればいいことでしょう。
一つだけいえば、今も昔も日米間は協調の関係でいるのが一番いいのかなと、私は日米の交渉の歴史を通じて思っています。
歴代のフェアレディZだって、アメリカで大いに受け入れられているんだし(笑)
2011年2月24日 22:56
第二次世界大戦以来、日本はアメリカの属国だと思ってますけどね。
コメントへの返答
2011年2月25日 2:54
国家関係をいかなる観点から眺めるかによって、戦後の日米関係についての解釈も変わってくるでしょうね。
従属・支配という関係(ポストコロニアニズムみたいな言い方ですが)も、ある面では日米間に当てはまるでしょうし、ある面では互恵的でしょう。もっともっと国家関係というのは多面的に評価すべきだと私は思うのです。

米軍駐留が国民国家の独立性を担保する自主防衛を棄損するという観点で見れば、対米従属だということになるでしょう。
また、現行日本国の最高法規である日本国憲法もGHQの意向が組み込まれているがゆえに、そもそも現行日本国の成り立ちからして、対米従属であるともいえるかもしれません。
逆に、駐留軍が軍事力学的にチャイナやロシアを抑止し、その間に日本は復興に舵取りを取れたと考えれば、経済合理的なリアリズムの観点から、評価もできるでしょう。
これは一方的な従属というよりは、対米関係依存による経済的復興と成長への一本集中化という華麗なる政治戦略であったとも言えるかもしれません。
軍需を振興できなかった分の余剰資本を投下して自動車産業などの発達に回せた利点もありますね。
いっときは大いに内需拡大や対外貿易で利した時期もあり、バブル期くらいまではアメリカをうまく食っていたとも逆説的に言えるかもしれません。
いまのようにクルマライフを楽しむことができるのも、高度経済成長期のモータリゼーションという基盤があったからこそでしょう。そしてアメリカ市場という巨大マーケットがあったからこそ、産業規模も格段に大きくなったとも言えます。

本当に互いを関連づける要因は無数にあるので、私には日米間を始めとした国家間関係を規定することは憚れます。

近代国民国家という枠で構成されている世界も永遠に続くとは思えないので、日米間を論ずるのも、そのうちに群馬と長野の関係を論じる程度の問題に縮小すると私は考えています。
そもそも、近代国民国家の定義すら完全に統一されていないのが現状です。
私たちがメディアで接して受け止めている国家という仕組みは、あくまで現代の日本国に生きる私たち各々の視点を通じて解釈されるものに過ぎません。

19世紀まで、各藩が互いに異国と接するような感覚でいたことを私たちは笑えないと思います。
藩の意識は明治の中頃まで続いていたと言います。
いまの世界の仕組みもあくまで相対的なもので、よって国家関係も本来は相対的にしか論じられないと思います。
日米関係もそうだと思います。古典物理学のように、明確な解がないのが、特徴と言えるかもしれません。

ということで、古代史を紐解いていくのがお勧めっす。ある程度、客観的な視座から人間社会の変遷を考えられますウッシッシ

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「ほぼ閉店状態 世田谷地域交流版 http://cvw.jp/b/730895/48571783/
何シテル?   07/30 14:39
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