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2011年12月07日

2011年東京モーターショー雑感[12月7日本文補足]

2011年東京モーターショー雑感[12月7日本文補足] 今年の東京モーターショーは存外な賑わいをみせていて、いい意味で意表を突かれた。
化け物みたいなスーパーカー・スポーツカー・クーペ・セダンも展示されていたし(例えばメルセデスのマイバッハとか)、電気自動車も賑わいを見せていて、大方としてバランスの取れたショーだったように思える。
特に元気がよかったのが、外車勢でイタリア・アメリカ勢の出展が無かったものの、どこのブースも威勢が良く混雑していた。




では我が国産車メーカーはどうかというと、ハチロクを擁したトヨタやトヨタグループ(スバル・ダイハツ・レクサス)の賑わいが目立っていた。ホンダブースも賑わっていたように感じた。




こうした傾向を分析してみるに、人間はやはりエモーショナルなものを求める存在だなと私は思わざるを得ない。
最新のテクノロジー自体に人間は高い評価をする。
しかし、そこにエモーショナルな要素が無ければ、面白さを感じることができない。
従って、クルマはますます移動の道具化して、無機質なものとなる。
そもそも、テクノロジーが進化する目的とは何か。
クルマに当てはめるのであれば、より人々が快適に安全に移動するための手段ということになるのだろうか。つまり、機能性を希求している。もっとも最新テクノロジーについては、必ずしもそうとは言えきれない面もあるが。人間の情感に配慮したテクノロジーもあるだろう。
さて、仮に機能性のみを希求するのだとすれば、それは飛行機や鉄道でも良いという話になるだろうし、そういう具合に突き詰めて、テクノロジーの進化自体が目的化してしまうと、クルマは移動のための道具の一つであればいいということになるばかりであろう。果たしてそれで良いのだろうか。

鉄道旅の旅情性は新幹線の登場により薄れたとされる。
ただし、新幹線ならではの魅力もあるだろう。
しかし、クルマは新幹線のように超高速移動する乗り物ではない。基本的には自分の操作であらゆる場所に赴くものである。この自分という存在には感情がある。鉄道のように寝て過ごすわけにもいかず、ゆえにエモーションが大切になるのだと思う。
陳腐なインテリアに囲まれながら、ダラダラとただ走るのって楽しいかな。本当に移動目的と割り切るならいいけれど、上に述べたような無機質なマグロみたいなクルマ機械に対して、敢えて趣味で所有しようとは思わないだろう。

また、レースを楽しむ場合も、タイヤのセッティングなど、テクノロジーではない人間の判断が介在するからこそ楽しいのではないか。最新テクノロジーが人間の戦略により、旧来のテクノロジーしか搭載していないクルマにレースに勝てない場合とてあろう。
その予測不可能性と人間の主体的介入が楽しいのだ、と思う。

かつて、クルマ好きが溢れていた時代に、クルマの魅力というのは自分で操る楽しみであったり、思わず息を呑むような甘美・逞しさが血肉に入り込むような外観であったり、ナンパのためのイコン(象徴・道具)であったりした。
最後の点については、補足が必要かもしれない。
異性を惹き付けるためのイコンとしてのクルマについては、クルマ本来の魅力とは関係ないのではないのかといぶかしる向きもあるだろう。
私はバブル時代のデートカーを象徴としたナンパ目的としてのなクルマは通じた楽しさの実現の一例かと思う。だから、男女の出会いの媒介となったクルマそのものにもエモーションな要素があったと考える。少なくとも、移動という目的以外に人間はクルマを楽しく活用した一例とはいえる。当世でもナンパや男女出会いの媒介としてのクルマの役割はあるだろう。が、やはりマイノリティーなのではないか。少なくとも都市部では。

とまあ、種別は異なれど、クルマはあらゆるベクトルにおいて、人間に楽しさを与えるものであった。
この基本線はどんなにテクノロジーが進化しても変更はないと私は思う。
どういう面に楽しさを求めるかという価値観こそ時代の変遷により変化すれども。



海外のメーカーはその点を了解しているように思えた。だから人が集まるのだと思う。



日本車の歴史は絶え間ない進化の歴史であり、そのなかであまたもの名車を生み出し、また全世界に受け入れられた。しかし、今後も進化を一義とするクルマ造りだけで良いのだろうか。また、そもそも進化とは何なのだろう。
基本的な骨組みがあってこその進化であると私は思う。それでは、基本的な骨組みとは何か。
先に述べたようなエモーショナルな部分に訴える要素である。
かつては、オイルショックの時期ですらも、エモーショナルな部分を意識せずとも、クルマは垂涎の的であったし、ただただ品質改良に努めていればよかった。
だが、当世、品質改良に努めたクルマが受け入れられる土壌がどこにあるのだろう。
アジア圏においては中国や韓国が台頭してきており、品質が良いからという機能的な理由のみで、日本車が受け入れられる素地は少なくなるだろう。況んや我が国においておや。
此度のショーにおけるトヨタやスバルのブースの賑わいも、86やBRZのように楽しさを第一義に訴求したクルマに人々が魅了されてしまう証左であるといえるだろう。
スマートフォンが受け入れられているのは、テクノロジーの進化の賜物だけだろうか。そこに無限の楽しさが秘められているこそ、着実に受け入れられているのではないだろうか。

最後に印象深かった出来事を一つ記す。
マツダは私の好きなメーカーで、近年ではスカイアクティブという技術で内燃機関のテクノロジー進化によるクルマの楽しさを追求している。クルマの楽しさを追求しつつ、テクノロジーの開発にも余念がない素晴らしいメーカーである。
しかし、一番人気があったのはポツンと置かれたガンメタのRX-8だったように思える。これは単にロータリー搭載車が無くなるからという理由だけなのだろうか。
この現象については一考に値するのではないか。


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Posted at 2011/12/07 00:27:55

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この記事へのコメント

2011年12月7日 6:49
エモ-ショナルな要素は重要ですね。

どんなに機能的な進化を遂げても、官能さがなければ、すぐに飽きられます。
たとえるなら、便利なコンビニと昔ながらの駄菓子屋の対比ですかね(笑)
ワクワクときめくような車が一番欲しいです。
コメントへの返答
2011年12月7日 22:14
人間が感情を持つ生き物を持つ以上は、エモーショナルな要素を織り込むことが大事だと思います。
或いはクールに割り切ってしまって、機能性だけに特化するという方法もあります。白物家電化ですね。それもアリでしょうが、クルマ好きにとっては後者は避けたいところです。

屋外展示場で五台の小さなクルマたちが無人運転をしたり、相互に通信して縦列や隊列の組み直しなどをしていましたよね。本当に凄いなと感心します。
しかし、仮にそれが公道を走るメインとなれば、面白みもなんともないでしょうね。ゆりかもめの自動運転で十分です。

コンビニと駄菓子屋の例は面白いですね~♪
ただし、コンビニは常に創意工夫していますよね。これは面白いなと思う商品を仕入れたり、時に開発したりする。だから飽きられないのでしょう。
駄菓子屋の場合は、その変化の無さが安心感や懐かしみを産むという点で、旧車に対するノスタルジーに似ているような気もしました^^;;

クルマの場合は、感性を刺激する要素(スポーツカーに限らずにあらゆるクルマに言えるかと思います)が必要なのですが、
例えば慶大SFCのような電気自動車の開発を意欲的に行っている大学で、もっともっと考えられてもいいと思うのです。メーカーという縛りがない分だけ、自由度は増すと思うのです。
しかし、現状をごく浅く俯瞰した限りでは、テクノロジーの追究に余念がない気がしています。

今求められているのはワクワクとときめくクルマですよね♪


2011年12月7日 14:46
こんにちは♪
週末、東京モーターショー見に行きます。
今回のショーで見たい車種は二つ。
ハチロクとBZRです。

楽しみにしてます。
コメントへの返答
2011年12月7日 22:17
こんばんは♪

86もBRZも期待できますよ!
外観もさることながら、内装もスポーティで好ましかったですね。
この「やる気」がいいと思います。

週末に見に行かれるということですので、これ以上のコメントは控えます(笑)
楽しんできてくださいね^^v
2011年12月7日 20:22
こんばんは☆

皆さんのブログを拝見すると、観客が多くて
思うように写真撮影できなかったwwという
コメントが多かったですが、Terryさんの
写真は、バッチリ収められてますね!

リアビューが多いですが、Terryさんもお尻
フェチですか?あっかんべー

今回を機に、クルマの魅力が再認識されると
イイですねグッド(上向き矢印)
コメントへの返答
2011年12月7日 22:32
こんばんは☆

ありがとうございます!
見物客は多かったのですが、不思議といいポジションに立っていました(笑)
私はいつも運がいいんですよ^^v

お尻は大好きで~す♪
前も好きですが(爆)
お尻にフェティシズムを見いだせるクルマというのは、それだけで美しいと思うんです。Z32もそうですね。
あれはたまりません(笑)

32がデビューした頃とは時代も価値観も異なるので、現在ならではのクルマの魅力というものをもっともっとアピールして欲しいですね。
電気自動車等の試みも支持しますが、やはりブログ本文でも述べたようにエモーショナルな要素を沸き立たせるようなクルマを出して欲しいです。
もっとも世代による好みはあるかもしれません。しかし、カウンタックを見れば老若男女問わずにひとまずチラ見してしまうように(私はその模様をとあるPAで観察したことがあります・笑)、情感に強く訴えるオーラを発したクルマというのは、普遍的にあると信じているんです。
今回のショーを機にクルマの魅力が再認識されれば、本当に嬉しいですね^^
2011年12月7日 22:49
こんばんは。

私は明日行こうと思っています。気になるのは前にコメントで話した、アクアとハチロクです。

私も同感です。やっぱり環境的性能だけでなく、面白いデザインや遊び心、楽しさのある車があった方が面白いです。

自分の車には、現代の車(といっても絶版になりましたが)にしては、そういったものがある方だと思っていますが、やはり90年代に出てきた車にはかないません。

嘗ての、スープラ、RX-7、NSX、シルビア、MR2のような、誰もが“良いな~”と思える車が出てくることを願うばかりです。
コメントへの返答
2011年12月7日 23:33
こんばんは!
おお、いよいよ明日に行かれるのですね。
大いに楽しんできてくださいね♪

人間ですから多種多様な好みが出てくると思うんですね。
電気自動車を楽しみに変えようという方々もいる。
また、そもそも自動車は移動の手段でさえあればいいという方々もいる。
それはそれでいいと思うんです。

しかし、私個人としてはやはりエモーショナルな要素を刺激することこそがクルマの真骨頂であり、私の場合、今のところは内燃機関のスポーツカーにそれを求めているのです。
超古典派ですね(笑)
ゆえに、4ドアのプリメーラの足を固めたり、車体補強などをしてしまうわけです。余談ですけれども。
2ドアスポーツカーを買うという選択肢もむろんありますが。

挙げていただいた90年代の名車はほとんどすべて運転したことがあります。
本当に私は幸福な人間で、いい経験でしたが、あの頃のクルマをもう一度そっくりそのまま出すというのは現実的ではありませんよね。
ですので、このご時世において、どれだけ「良いな」と思えるクルマを出せるかが肝だと思っています。

それが何かというのを具体的に見極めたいのです。今申し上げられるとすれば、エモーショナルな要素を刺激するクルマとしか述べられません。

それまでは、P10のプリメーラをコツコツとスポーティに仕上げることになるかと思います。そうすることが私には楽しいですから。
最近は32や34のスカイラインやZ32なども気になっていたりするのですが、いずれにしても90年代のクルマですね。そしていずれも日産車です(笑)
現行の日産であれば、ジュークやZなら新車で欲しいのですが。。。
正直、ピンと来ないです。

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「ドラシャのグリスが漏れていたので、バンドを交換した。ブーツは無事。GDBあるあるの症状(私と同じく多病過ぎる)。」
何シテル?   08/18 20:24
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