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2012年04月19日

長泉院(ちょうせんいん)

長泉院(ちょうせんいん)
先に記した

林道走行記 ~林道足柄線~


において、少々言及したが、長泉院というお寺を静謐な空間の中、一人散策してきたので、ブログに認めたいと思う。
南足柄市という神奈川県西部の小さな街があり、長泉院はそこに属する。
非常に閑散とした禅寺である。

ただし、南足柄市は大雄山最乗寺という曹洞宗の名刹を抱えており、小田原から大雄山までを結ぶ私鉄(伊豆箱根鉄道大雄山線)すら走っている。
そういう意味では、南足柄という街は曹洞宗の名刹によって、大いに賑わってもいるのだ。
「南足柄=大雄山」という等式は今以て通用する。
少なくとも地元ではそういう認識が強いかもしれない。
富士フイルムの工場などもあるけれども、南足柄と聞いて浮かんでくるものといえば大雄山かなと私は思っている。

最乗寺には何度か訪問したことがある。
かつて、南足柄を地元とする友人と深夜に最乗寺に乗り込んだことがある。
ちょうど、真っ暗ななかで歩いていると、ふと雅な音が聞こえ、その音がだんだんと大きくなってくる。
やがて、紫衣をまとった僧侶を中心とした十人程度の行列が私たちに迫ってくるのが見えた。最乗寺における儀式であるのだろうが、今もって真相はわからない。
ついに私たちの眼前にきたときに、紫衣を被った僧侶はやはり紫色の粉を私たちに少々ふりかけ、合掌して立ち去っていった。実にいい匂いがした。
そしてまた実に不思議な体験であった。
妙なる宗教的神秘を感じた瞬間でもあった。

さて禅そのものが、人間自己の内面性をとことん座禅等により見つめ、やがてその客観的に見つめている姿すら客観化してしまうような境遇を目指しているがために、非常に求道的な感じがする。
最乗寺はこうした禅の神秘的な雰囲気を未だ残している名刹であり、ここは是非とも訪問していただきたいと私は思う。宿坊も用意されている。



長泉寺の話をしよう。
最乗寺に程近い長泉院は同じく曹洞宗のお寺である。ところが、程近いにも関わらず、人はまばらで(というより、私が訪問したときは誰もいなかった)、実に対照的である。




歴史は古い。
創設は最乗寺と同時期といわれ、室町時代後半に、小田原一帯を支配していた大森氏の菩提寺がこの長泉院なのである。由緒もあると言ってよいだろう。
ただし、大森氏は有名な北条早雲によって滅ぼされたためであろうか、そして北条氏の治世が五代に及び民心も安定していたためだろうか、凡そ賑わいをみせた様子はなく、今以て足柄山麓の人里離れた山中にひっそりとたたずんでいる。 




余談だが、奇異なことに北条氏(後北条氏と言われている)の家紋と我が家の家紋は同じ三つ鱗で、私はどうも北条氏が他人とは思えないのである。
そんな具合に考えている私が大森氏の菩提寺に足を踏み入れるということ。
何やら不思議である。




実は、参詣したときは大森氏だとか北条氏だとかいうことについては考えていなかった。
たとえ、私の先祖が北条氏であったとしても、勇んで大森氏の菩提に鎮魂の念を込めるというのは大袈裟な気がするし、大森氏も北条氏も小勢力から小田原一帯を収めるに至った勢力である。
どちらも身を立て名をなした素晴らしい氏族だったのだ。
私はむしろその事実を重視したい。
というより、私は血縁による区分けに興味がない。




花は人間の様々な思惑とは別に摂理に従って、その生命を存分に満喫している。
こうした姿勢を見習いたい。
どのような出来事が起ころうと、常に「あるがまま」なのだ。
これほど素晴らしいことはない。

ブログ一覧 | エッセイ | 旅行/地域
Posted at 2012/04/19 00:14:55

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この記事へのコメント

2012年4月19日 1:33
なんと北条氏と同じ定紋ですか!

因みにウチは「下がり藤」です。

そう、いわゆる藤姓なんですね。
まあ由緒の方はわかりませんが…(^_^;)
コメントへの返答
2012年4月19日 8:39
三つ鱗でござりまする(笑)
北条滅亡後も、●●氏(私の家の名字)として、家康に召し抱えられ、関東に配されたと聞いたことがあります。
武蔵・相模に縁が濃いのはそのためかななんて考えたこともありますが、系譜を辿ったことがないのでわかりません(^^ゞ

日本最大の氏族の末裔の可能性が高いのですね(*^-')
クルマ好きのお父様のことを考えると有り得ますね。
つまり、公家は牛車を使用していましたし、車と親しむ血筋なのかなと(笑)
アルファのような活かしたクルマに乗るという点に、高貴な公家の存在をかんじます(^-^)b
藤原の中でも特に名門である近衛・鷹司など五摂家が御先祖さまかもしれませんね( ̄▽ ̄)b

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