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2012年10月28日

【ワルめーらの日本を歩く】京都嵐山渡月橋・天龍寺

【ワルめーらの日本を歩く】京都嵐山渡月橋・天龍寺 四泊五日(六日?)の旅をしてきた。
名古屋・京都・有馬温泉・六甲・岡山東南部といった辺りを探訪。
もっとも、この旅路に関しては、ブログでもさんざんに書いたけれども、私にとって忘れがたい旅路の一つになることは確かだろう。

二日目の旅程から話したい。
名古屋栄にあるホテルをチェックアウトしたのち、関ヶ原を越えて、いよいよ近畿に入る。人々が使っている言葉もいわゆる「関西弁」であり、この点でいかにも旅に来たという気持ちを高めてくれるのだ。

京都の歴史は平安京遷都が794年であり、爾来、日本の主邑として発展したことは誰しもが知っていることである。
以後、実際の権力こそ、大阪やら江戸やらに移ったものの、権威の象徴、或いは日本の伝統の象徴としてのみやこぶりは今もって色あせていない。
この点が、京都の歴史的な強みといってよいだろう。
実際に京都をめぐる歴史的出来事は実に多く、我々が日本史を綿密に紐解くとすれば、まずはこの京都を視座から外してはならないのだ。
単に寺社仏閣がたくさんある都市という以外の凄みがある。
しかしながら、京都市街の寺社仏閣を回るとすれば半日はかかるであろう。また、その場合は徒歩での移動が適しているように思える。
その日の宿が、関西の奥座敷の有馬温泉だったので、京都でも特に清々しい空気を運んでくれると私が感じる渡月橋近辺に観光を絞ることにした。

渡月橋はその橋梁自体よりも、その周りの風致が好きである。
広々とした河川に木々が植えられた美しい河川敷があり、人々はそこで憩う。
西面には丹波と境する山が迫っている。山々はこんもりしていて、山の頭上から見える月はさぞかし美しいだろうと想像されうる景観である。





この静けさや極まる桂川は元来が暴れ川であった。
保津川の渓流が直近にあるため、その激流が時に大水害をもたらしていたのである。この暴れ川をどうにかいなしたのが角倉了以という人物で、興味のある方はお調べいただきたい。彼は日本海と琵琶湖を運河で繋ぎ、大阪湾までの船運を可能にしようとするスケールの大きな構想も持っていたようである。
彼の構想が実現していたら、琵琶湖は淡水の湖ではなく海となっていたのだろうか。

明智光秀が本能寺の変を起こしたとき、彼の領地が、渡月橋の山向いの丹波地方であった(現在の京都府と兵庫県の一部にまたがる)。
私もクルマで走って痛感したが、現在でも丹波への道は狭く険しい。
光秀の時代はさらに状況がひどく、行軍は難を極めていただろう。
おまけに、光秀が桂川に差し掛かった時にちょうど大洪水があったという。
それなのに何故に本能寺の変が成功したのかが不思議だが、私は変の成功自体についてはある説に賛同している。
そのことを以前、ブログに記した。


本能寺の変のときに信長が「是非もなし」とツイートした謎


しかし、いまや角倉了以の治水の功績もあっただろう。
こうして悠々とした気分で渡月橋を眺めることができるし、保津川下りという観光も成立するのである。

この辺りは嵐山という。
禅の名刹として天龍寺がある。
私はこの名刹を訪問したことがなかったので、今回の機会を奇貨として、境内を散策しようと思った。
例外なく禅のお寺の境内はきれいに掃き清められていてきれいだからだ。また、紅葉が始まっており、さぞやいい気分になるだろうという風にも考えた。
天龍寺の事跡については割愛するが、一つだけいえば、ここから天龍寺船という船が遠く元の国(中国大陸)まで交易をしていた時期があったということである。ブログ下の補遺をご覧いただきたい。
静かなる嵐山から、幾多の難関を乗り越えて、遥かなる大陸まで交易に行く。
なんとも壮大な光景ではないか。
それはともあれ、まずは写真を通じて、いかにも日本的なわびさびの効いた天龍寺の佇まいを堪能していただこう。












いかにも日本人好みの風景が展開されている。
さて、この禅という教えは、インドの達磨大師(「ダルマ」は達磨大師から由来しているという)が中国大陸にもたらし、それが日本にもたらされたという。
現在では日本がほぼ唯一、禅が息づいている地域ではないだろうか。
その特徴は、不立文字という教えに象徴されるとおり、言葉や知識ではなく、体験を重んじるところにあるだろう。
わけのわからない問答や厳しい修行というのも、直感的に悟りに至る道を体覚するためのものであり、この点が念仏を唱えることにより仏になれるとした浄土宗や浄土真宗、法華経と日蓮を信奉すれば救われるとした日蓮宗などと異なる。

禅の世界を言葉や知識で示そうとしても、それは本質的には禅ではない。
なぜなら、禅とは個人的に体験するほかない教えだからである。
ゆえに、その問答というのも外部の人間が見れば、わけがわからないということになり、コンニャク問答のような面白い笑い話も生まれるのだろう。

この後に、嵐山から丹波を経由し、宿泊地に向かうことにしたが、通常は山陰道を通るのだろうが、存念があり、険しい山岳道を進むことにした。
このことについては次の機会に述べたい。

(補遺)
天龍寺船の派遣先は「宋」ではなく、モンゴル族が中国大陸を統治した「元」でした。
船の目的は寺の建立の財源にあてるためだとか。
この時期、倭寇が大陸を悩ましており、船を無事に派遣できるかどうかはわからない状態であった。
だが、結果的に成功し、寺院の建立財源に当てたというのだから、中国大陸との交易のうまみの凄まじさを感じる。
莫大な財源が捻出できなかったのは、建立者の足利尊氏の基盤の弱さによるところもあるだろう。彼が創始した室町幕府は一貫して不安定な政権であった。
それでも、尊氏が天龍寺建立を祈願したのは、後醍醐天皇をともらうためであり、当時の思想を鑑みるのであれば、後醍醐天皇が怨霊となって災厄を振りかざすことを防ごうとしたという判断もできるだろう。
なお、明治になり仏教が弾圧されるまでは、渡月橋付近もすべて天龍寺の敷地であったというから、その広さの尋常ならぬことが理解できる。

ブログ一覧 | 日本を歩くシリーズ | 旅行/地域
Posted at 2012/10/28 23:43:26

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この記事へのコメント

2012年10月30日 0:42
京の都は本当に良いですよね。

いつ、何回行っても良いです(^^)
コメントへの返答
2012年10月30日 1:11
京都の雰囲気は他の日本の都市とは異なりますね。
歴史・伝統が息づいているのはむろんのこと、山々に囲まれた箱庭のような街全体の有様と個々の建物・風物の折々が魅力的だなと感じます^^
また、京都市街を一歩でると、びっくりするくらいの山里(京北や丹波)だったりするのも面白いですね。

今年もう一度、上洛したいですね。
そして今度こそは長宗我部討伐を(笑)
「信孝・長秀準備は良いか~」

東夷でした(笑)

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「33は強化フロントスタビブッシュとかまた渋いところから攻めようとしているので、こっちはどうしよう。
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シェルのステッカーが剥がれていたので、取りました。
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何シテル?   08/10 00:25
帝都東京の地を根城とし、四方八方と旅する行動力の塊がワタクシ、ワルめーらでございます。 東京から大阪くらいまで(往復で1000キロ程度)なら日帰りで行き帰りす...

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