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2017年06月20日

時代とともに変遷するクルマへの情熱

時代とともに変遷するクルマへの情熱 クルマを得ることこそ夢であり、そのためには何をすることも厭わないという時代がかつてあった。バブルエコノミーの時代くらいまではそうした風潮があったように思える。

近年はクルマ離れが久しいと言われているが、私はそれは物事の一局面を見ているに過ぎないと思う。それは皆が一様に大人になるためのいわば儀式として喫煙をしていた時代と現在とを対比しているのと似ているようにも思える。

とはいえ、クルマへの情熱のベクトルは今昔大いに異なるようには感じている。
昔は背伸びをして高級セダンやスポーツカーをあわよくば新車で乗ることが夢だったのに対して、今はそのように皆が一律に同方向を向くことはなく、自分だけの価値観に基づいてカーライフを満喫している雰囲気が濃厚のように思える。
マスに流されることが無くなったとでも言おうか。このことはネットの発達とも無縁ではないだろう。

常に新しいものこそが最善という資本主義社会の歴史は長い人類の歴史からみれば、ほんの僅かな期間である。ニューモデルが出ればそれに飛びつくという時代は決して普遍的な社会風潮ではなかったのである。

旧車への評価や憧憬、価格の高騰が近年殊に進んでいる。投機的なものではなく、減価償却的に年数が経てば価値が減ずるという考え方が終焉を迎えつつあると私は見ている。

という具合に大上段で構えて見たけれど、私自身も昔は今と異なり年数の隔てたクルマへの傾斜はさほどでもなかった記憶がある。
つまり、ここ数年の変遷に過ぎず、この私の嗜好性の変遷の理由については私自身よくわからない。
上に述べた社会風潮の変化に私も同調しているのではないかとしか述べる他あるまい。

中古でAE92のトレノを初めての愛車として購入したときは既に20世紀も末の頃であった。
記憶を呼び起こせば、この頃はホンダの初代インテグラ・シビックタイプRやS13シルビア、Z32フェアレディZ、NAロードスター、FC・FDのRX-7など、ことごとくスポーツカーを好んでいたように思える。取り立てて新車を愛好していたわけではないが、さりとて旧車への傾斜も無かった。
スカイラインについてはあえてアンチの姿勢を取っていたが、やはり32などは憧れのクルマであった。そのくらいにスカイラインの存在は大きかった。

辰巳や大黒で学生の方たちとお話しする機会があるのだけれど、彼らが乗っているクルマって、だいたい私が初めてクルマを所有した時に憧れていたクルマだったりする。むろん、私の個的経験に過ぎないけれども。
金銭的な理由も大きいが、どうも新車への憧れというより、純粋にそのクルマが好きで購入したという方が多い。

牽強付会だが、右肩上がりで新しきものを至高の価値とする資本主義社会、もっと狭くいえば、経済成長が毎年上がることを前提とした資本主義社会なんてとっくに終焉を迎えているのだなという感慨を抱く。

では次なる社会はどうなるかといえば、むろんマルクス主義ではなく、価値観が社会によって堅牢に構築され、それに皆が右へ倣えしていた時代ではなく、人間の数だけ価値観という値打ちが異なる超相対化社会の到来であると思う。
この社会においては、最新のフェラーリだろうと、オンボロの軽自動車だろうと、価値の優劣を付けることはできない。むろん、販売価格や維持費などに大いなる差は出てくるだろう。しかし、いつかはクラウンのように階段を登るようにして、所有するクルマが変遷していくことはついぞ成立し得ない社会なのである。

※トップ画像は山中湖畔別荘地内にある喫茶店兼レストラン
ブログ一覧 | とりとめもないこと
Posted at 2017/06/21 00:43:17

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この記事へのコメント

2017年6月21日 9:00
お世話になっております♪
自分のような昭和の人間は、『高級車を所有することは成功の証』!
そんな感覚でしょうか?(笑)
昭和時代は免許を取れる頃になると若者、女性でも車に憧れるのが当たり前の時代だったと思います。
ナンパに車は必需品でした。(笑)
今は?派手なスポーツカー乗ってるとIQ低く見られるとか!(泣)
日本でレース好きはマニアだけ。
日本の基幹産業は自動車なのに、自動車文化が育っていない日本だと思います。
(*^^*)
コメントへの返答
2017年6月21日 22:21
こんばんは(^^)
私の青春時代、とりわけ、東京都区内という特別にクルマを必要としない地域でも、クルマを所有することはカッコいいこととして認識されていましたね。
ナンパのとっかかりにはなりませんでしたが、クルマがあるといろいろな場所にも行けますし、その点ではアドバンテージがありましたよ。
まだ昭和の残滓が感じられた時代でした。
地方ではナンパ待ちの子に声をかけていたりしましたし。
また、オートマ限定の免許を男性が取得することがまだ恥ずかしいと思われていた時代でもありました。

日本にも特有の自動車文化はあると思うんですよ。オフ会なんてそうじゃないですかね。海外にもミーティングはあるのですが、こんなに多種多様な集まりがあるのは日本独自のものかと思います。ドリフトやチューニング文化なども世界に誇っていいかと思います。
しかしながら、基幹産業を保護するべき政府はあくまで耐久消費財として自動車を捉えていますね。旧車への割り増し税制などがそうですが、これは古くさい発想だなと思います。既に国内市場での右肩上がりは期待できないのですから、例えば、インプに乗っていたら百万円を支給するなんてことがあってもいいと思うのです〈核爆〉

ところで、そうしたことを踏まえたマンネンさんの車歴を拝見すると案外と硬派だったのですね〈笑〉
軟派な私とは大違いです(^^;;
今の時代に派手なスポーツカーに乗ることがそのような目で見られるのかどうかは知りませんが、自由気ままに自分の好みを発現しやすくなったことは確かだなと思いますよ!

昔、沢田研二が「ブルーバードお前の時代だ」とCMで述べていましたが、カローラでもスカイラインでもフェラーリでもエブリィでもなんでもいいんですよね。自分の嗜好にあったクルマこそが至上のものなのですから(^^)
2017年6月21日 23:16
確かに「いつかはクラウン」と言う社会から強要されるようなフレーズを聞いて、勘弁してくれと思わずにはいられなかった小学生の自分がいました。笑
コメントへの返答
2017年6月21日 23:31
あれ?そんなにお年を召していましたっけ?笑
いつかはクラウンというヒエラルキーは相当古くからありますが、キャッチフレーズとして登場したのは昭和50年代の終わりの頃のはずですぞ〜
つくば万博よりも前の時代ですよん 笑

ところで、あの頃は街中に白いクルマが溢れていたという印象があります。ウチの家はシルバーのハコスカ、蛙色のKP61、赤いファミリアと当時としては珍しく白いクルマを持っていませんでした。とはいえ、叔父に連れられて行った夜の大垂水峠ではやはり白いクルマが多かったような気がします。
まあ、昭和の時代は右へ倣え的な傾向が強かったことの大雑把な傍証のようにも思えますが、ともあれ、今となればそれがとても懐かしく思えるんですよ(^^)
70マークIIとか欲しいなあ 笑

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「保土ヶ谷パーキング。エアコンレスで来た。ここ一週間ばかり続いている咳喘息の如きものが地味に苦しい。」
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