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2010年07月10日 イイね!

梅雨時は幌開けてビートルカブリオレ ~三浦半島ドライブ~

梅雨時は幌開けてビートルカブリオレ ~三浦半島ドライブ~
私が選挙に立候補するとしたら、「すべてのクルマを幌付きにする」ことをマニフェストにするだろう。
皆が幌付きのクルマに乗っている場面を想像して欲しい。
銀座のホステスも小岩のおばちゃんも大手町のサラリーマンも、すべて等しく顔が緩んでくる。くしゃくちゃな顔で運転していたら、人様に嘲笑されてしまうだろうから、身だしなみもきちんと整えて、常に微笑を絶やさないようになるだろう。
国民すべての口角が上向きになることをお約束しよう。
これからはGDPやGNPという指標で豊かさが測られる時代ではない。
どれだけ幌を開けて走るかが、豊かさの世界的な統一基準となることは間違えない。無論、コックピットのようなタイトな空間で運転という刺激に満ちた行為に没頭するのも楽しいのだが、幌付きを運転する数々の魅力は世界的な豊かさの基準となることは間違いない。

幌を開放した瞬間にあらゆる老若男女はおよそすべて顔が緩むだろう。もともとしわくちゃなおばあちゃんなんて今以上に、顔がしわくちゃになるくらいに緩むはずだ。
そよぐ風が肌に心地よく触れ、風は優しく等しく皆の肌を撫で回す。ひんやりとした風、生暖かい風、これらすべては等しく人々の肌と触れ合い、かくして大自然との渾然一体とした気持ちを人々は味わう。ゆえに、人々の顔は緩むのだ。
人々は大自然がもたらす息吹の数々と常日頃接することで、自然と顔つきは柔和になり、幸せな気持ちになる。結果、俗事の喜怒哀楽は些細な事柄に過ぎぬということが直感される。
こんな甘美な世界を賞味しない人が世界中のどこにいるだろうか。

ということで、過日、横浜みなとみらい地区に位置するゼウスレンタカーにて、幌付きのニュービートルカブリオレをお借りした。みなとみらいまでは自家用車で向かう。幌無しクルマであるが、私の想像の世界では既に幌全開状態である。だから、幌無しでも構わないのである。
「腹が減っては戦はできぬ」という戦術の定法に従い、まずはマクドで腹ごしらえ。なお、ビックマックは無料チケットを持っていたので、ジンバブエドルすら払うことなく、
あのじゅうっとした歯ごたえのハンバーグを堪能することができた。
なお、横浜にいるのだぞということを後々の世まで残しておくように、画像のような宣言文を書いてみた。保証人はマクドの店員さん。名前は忘れた。女性のかた。



ゼウスレンタカーのスタッフの方々はまことにきめ細かい。私が派手な明るい花を好むのを知ってか、一厘差しにひまわりを活けてくれたのだ。同行した妻もこれには感激。サービスというのはこういうさりげない心遣いに現れるものなのだ。
なお、ひまわりは帰路、愛車に取り付けて、現在も水に入れて活けている。



出発前に記念写真も撮影していただいた。こういう心遣いも非常に嬉しいもの。
金銭と対価に換算することができない独特の付加価値があるのが、この店の魅力であろう。

今回はごくごく大雑把な経路を決めていた。鎌倉を経由し、三浦半島を回ってみようと思っていた。こういうときにスタッフの方の手製のドライブマップをいただけるのは非常にありがたい。顧客にドライブを楽しんでもらうという姿勢が滲み出ている気がして好感を持った。自動車をレンタルするだけならば、他にいろいろな選択肢がある。運転の楽しさ・魅力を伝えようとすることを主眼にするからこそ、こうしたサービスも行われるのであろう。
なお、私は自動車でのドライブを地球全体に普及させたいと思っているので、半ば啓蒙的にゼウスレンタカーのようなお店を紹介させていただく。
みんな、もっともっとドライブしようぜ!

さて、ようやくドライブ経路を書き記す段になった。
ゼウスレンタカーを出発し、横浜中心部から南下。鎌倉を目指す。
それにしても、ビートルのカブリオレは快楽指数が極めて高い。
幌を開けると最高に気持ちがいい。操舵感覚がしっかりしているので(ステアリングがぶれない)、幌を纏って運転していても楽しい。言うなれば、西友のポイント2倍デーのときにお惣菜を買ったときのようなお得感を味わうことができる。
この気持ちの良さは理屈ではない。
例えば、マッサージしてもらっているときとか温泉に浸かっているときの気持ちよさを、頭の中で科学的に解明し、分析するだろうか。無論、そういう姿勢で気持ちよさを謎とくのも面白いが、ひとまずは気持ちよければいいではないか。
それと同様である。牽強付会だが。



さて、日本有数の古都鎌倉について述べよう。
鎌倉に武家政権が据えられたのは鎌倉の地形による。三方を山に囲まれ、一方は海となっている。天然の要塞である。従って、鎌倉の市街地に入るには今でも切り通しと呼ばれる崖を採掘して作られた道を利用するほかない。
今回は、横浜からの切り通し道を利用。鎌倉市街に出る前に、市街外れの神社に向かうことにした。
鎌倉宮という。敷地全体がこんもりとした山に囲まれ、鎌倉の奥座敷という風情であった。
ここは鎌倉幕府や幕府関係者に関連した施設ではなく、鎌倉幕府崩壊後に歴史上に登場する護良(もりよし・もりなが)親王を祭祀する神社である。
足利尊氏らの協力により、鎌倉幕府が滅亡したのち、ときの後醍醐天皇は「建武の中興」という古代以来の天皇中心の政治システムを構築しようとする。結局、それはもはや支配層として定着していた武士層の反感を招き、失敗に終わるのだが、後醍醐の弟である。
武勇たくましい人物だったらしいが、後醍醐帝と仲が悪かったらしい(神社の由緒書きには決して書かれていない)。そこで、建武の中興のときに、兄後醍醐により追討され、洞窟内に潜んでいたところを、足利尊氏の弟直義の差し金によって暗殺されたとするのが一般的だろう。
日本には非業の死を遂げた人物は祟りを起こすという発想がある。そうした考えは近代まで残っていて、たとえばこの鎌倉宮は明治天皇が創建した神社なのである。
建武の中興を称えてこの宮を明治帝が作成されたと神社側は述べているが、それだけではないと思う。明治帝は再び天皇中心の国づくりを始める際に、歴代の非業に倒れた皇族関係の人々を祀ることで、国家鎮護を画したのではないかと思う。
なお、怨霊は手厚く葬ると、御霊となり、人々を護る力強い存在になるという。
などということを考えながら、咲き誇る紫陽花に目を休め、親王が潜伏していたという洞窟跡を覗いてみたり、厄除けと称して、石に土製の皿を投げて割るといった儀式などをしてみた。因みに、私は二度投げても皿が割れなかった。もともと厄がないということにしておこう。



鎌倉の若宮大路を抜けると、手前一面に海が広がっている。ここでサザンでも聴きながら右折し、湘南方面(江ノ島や茅ヶ崎)に行くという手もあったが、今回は左折し三浦半島を目指す。鎌倉の東隣の三浦半島は都心から至近の場所とは思えないほど、いい意味で田舎びていているのがこの半島の魅力だろう。
因みに、皇室御用邸もこの三浦半島に位置する。葉山の御用邸と呼称されているものだ。
雨が強くなってきた。白波がいきり立ち始めた海原を眺めながら、幌を閉める。
三浦半島先端部の三崎港へ向かう。マグロで有名な地である。
再び「腹が減っては戦はできぬ」という戦術の定法に従い、三崎港界隈でマグロその他を食することにした。
海鮮丼ともう一品、まぐろの卵煮という料理を注文した。食感は明太子を少し固くしたような感じで、食すとほのかにまぐろの風味が漂ってくる。
それにしても海は気持ちがいい。潮風を浴びているとそれだけで、大きな胎内に包み込まれているような独特の安心感がある。しばらく海を眺めて、潮の干満を観察していたかった。

三崎港対岸に城ヶ島という文字通りの島がある。島へは橋が一本設けられており、
自動車で向かうことも可能だ。既に空は白く、海は灰色と化していたが、こういう荒天の日もまた魅力的に感じてしまう人間なので島を渡り、しばし島内を周遊。



続いて、半島をぐるっとなめるようにして、北上。三浦海岸沿いにてしばし大きな砂浜を眺めた。三浦半島は全体がリアス式海岸で、三浦海岸だけが例外的に広大な砂浜を形成している。したがって、今でも海水浴客で似合う。因みに、鎌倉幕府以来の名族三浦氏が根拠としていたのが、三浦半島の油壺という地所であり、こちらは要害絶壁の地形が続く。三浦氏が室町時代末期まで生き残ったのも、こうした地勢的な要因があるのかもしれない。

さらに北上すると街並みが賑やかになってくる。江戸幕末に浦賀(横須賀市)に来航したというペリーの上陸記念碑が建つ、久里浜(同)に着いた。久里浜といえば、もう一つ、千葉県の金谷との間を結ぶ東京湾フェリーが有名だ。ちょうど、久里浜港に向かったときに、帰港してきたフェリーを目撃した。ゴルフ帰りと思わしき人たちが多い。やがてフェリーから叩き出されるように自動車が数十台船内から排出されてきた。案外と活気があるんだなというのが正直な感想で、アクアライン開通後もこのフェリーが重要な足となっていることに変わらないことに安堵を覚えたが、くりはま号という大船が7月上旬(つまり、今だ)に退役になるという。ちょうど、くりはま号が港に係留されていたが、その白亜の船体から退役という様子を窺うことはできなかった。



雨が本振りになってきた。横須賀から高速道路を使って帰ることにした。ここでもニュービートルカブリオレは私に好印象を与えてくれた。まず、雨でも非常に安定している。これはドイツ車一般に言えるのかもしれないが、高速領域になればなるほど、そのことが体感できる。今回はもちろん、法定速度での運転だったが、果たしてこれ以上速度が上昇するとどれくらいの安心感を与えてくれるのだろうと好ましい想像をした。そんなことを感じながら、九時間ぶりに横浜に戻ってきた。豪雨といってよいほどの雨である。晴れ男の私と妻の組み合わせで、これほどの豪雨が生じるというのは初めてかもしれない。よほどの雨男がいたのだろうなと思いつつ、キーをお返しした。

物凄く楽しかった。気持ちが晴れ晴れとして高揚した。
心から感謝いたします。
先ほどの豪雨は夢物語の如く消えていて、夜風と海風が気持ちよい最高の天気になった。みなとみらい地区の高層ビルディングや観覧車を眺めながら、気持ちよく帰路に着いた。



Posted at 2010/07/10 10:11:27 | コメント(2) | トラックバック(1) | ドライブ | クルマ

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「33は強化フロントスタビブッシュとかまた渋いところから攻めようとしているので、こっちはどうしよう。
レイルのリアバンパーのバーとか。

シェルのステッカーが剥がれていたので、取りました。
ラリー仕様仕切り直し。限定復刻したモンスターのJノーズ買うか(笑)」
何シテル?   08/10 00:25
帝都東京の地を根城とし、四方八方と旅する行動力の塊がワタクシ、ワルめーらでございます。 東京から大阪くらいまで(往復で1000キロ程度)なら日帰りで行き帰りす...

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