• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

ワルめーら@Terryのブログ一覧

2010年10月12日 イイね!

遠州浜名湖岸滞在記 ~神秘的な装いの橙色の朝焼けと煌びやかに水面に輝く光~

遠州浜名湖岸滞在記 ~神秘的な装いの橙色の朝焼けと煌びやかに水面に輝く光~
大井川より西に位置する静岡県西部地域のことを遠州と呼ぶ。
その謂われは、旧国名の「遠江」に由来している。
「とおとうみ」と読み、「遠い海」という意味である。この場合、遠い海とは浜名湖のことを指している。
古来、政権の中心は畿内であった。今の奈良県辺りにヤマト朝廷の勢力があり、遠江という呼称は奈良から見た視点であると言えよう。
滋賀県のことを「近江」といういうが、これも旧国名の「近江」に由来しており、意味は「近い海」である。海とは琵琶湖を指す。
つまり、奈良県から見れば、琵琶湖はまず近場にある広大な海(のような)を湛えた土地であり、後にこの政権が東に勢力を伸張させるに至って、浜名湖というものを知る。
そこで「近江」に対する「遠江」の呼称が生まれたものと思われる。
それほどに浜名湖は存在として大きい。
遠州灘という海に隣接するこの複雑に錯綜した、まるで爪を立てた化け物の手のような形をした湖は、しかし江戸期までは淡水湖だったと言われている。
江戸期の大地震以降に、地勢が変わり、海流が混じり込み、現在ではマリンスポーツや鰻などの養殖で有名な汽水湖へと変貌している。

私は旅に出たかった。
漠然と思いを駆け巡らせたり、地図を見ているうちに、この湖に引き寄せられるようになった。折しも、箱根への行脚が予定されており、そのまま西進してみたかった。
関東の人間である私にとって、西に向かう旅はある種のロマン性を帯びている。
食べ物も言葉の表現も微妙に時には大きく異なるし、そうした点が大いに旅情をそそる。
浜名湖はちょうど、西という異界に行く境目のような感覚が私にはあって、とにかくも浜名湖の雄大な水面を眺めながら、一泊してみようと考えたのだ。

チェックインは午後11時であったが、道が空いていたため、時間に余裕ができた。
そこで、浜松の市街にて夕食を摂ることにした。
浜松といえば、浜名湖のウナギというイメージも強いが、近年では餃子の街としても認知されてきている。
同じく富士宮の焼きそばの如く、B級グルメの興隆・活発により、名が知られるようになったのかもしれない。この点はよく分からない。単に知らなかっただけかもしれないし、ウナギのイメージが強烈過ぎるのかもしれない。
というわけで、昔は浜松と餃子を関連させて考えたことなど無かったが、浜松市街や近隣地域では古くから餃子が親しまれていたのかもしれない。
なお、餃子の街である宇都宮は、記憶によれば大陸帰りの軍人が餃子を作り、大いに広がったことが発祥であるはずだが、浜松の餃子はどういう由縁があって、生じたのであろう。

街にある中華料理店に入ってみた。赤基調の壁、テーブルに白磁の陶器など、中華風味の本流を呈している店内で、ふと気になったことがあった。
掲げられているカレンダーや平面的な女性画の掛け軸に「福」という文字が逆さになって印字されていることに気がついたのだった。
なぜに逆さなのだろう。
実に古い伝統かもしれないし、深い謂われがあるのかもしれない。かほどに中国の歴史は古いと考えているからだ。
孔子の言行録である「論語」は日本にも大きな影響を与え、いまだに読まれているし、孫子の兵法(孫子という人物は歴史上二人いるとされている)は実際の軍事戦略や近年ではビジネス戦略の参考という形で応用されている。
紀元前の人物であり、書物が今に至るまで残されて、実際に活かされているということにも驚かされるが、それほどに中国という地域は歴史が古く、伝統を大切にする。
ただ、案外と新しい風習かもしれないという気も一方ではしている。
新中国が成立、つまり、大陸では1949年に毛沢東を仰ぐ中華人民共和国が成立し、ソ連の協力のもと(後に決別し、独自路線を歩む)社会主義体制を着々と構築していく。かつては孔子の儒教を否定する動きも見られた。中国史上では比較的大がかりな変革があったわけだ。
ただ、これほどに歴史と継承性豊かな国の人民の精神が容易に変わるはずもなく、いわゆる文化大革命も終了し、社会主義市場経済という体裁は取りつつも、それはあくまで政治システムの分野に限ったことのように思える。
文化や伝統とはそんなにあっけなく瓦解するものでもなかろうとも思う。
「福」の逆さ文字の由来はやはり、古くからある風習なのだろうか。
少なくともその原型は相当古いと思われる。

調度を眺めているうちに、中華丼(このお店では中華飯という名前だった)と餃子が運ばれてきた。
ここのお店だけの特徴かもしれないが、油っ気がさほどなく、形が丸っこい。
これは浜松の餃子の特徴なのだろうか。
油っ気が多く三日月のような形をした東京の焼き餃子とは様相を異にしている。
からっとしているわけでもないが、程よい食感が印象的でうまかった。
そう、食事はうまければいいと思っていた。
御託を並べる必要はないと。
ただ最近は考えを改めた。
食事というのは食欲を満たすだけのツールのようなものではないし、味覚のみならず、視覚・嗅覚・触覚(舌触り)を駆使する奥深い営為で、コミュニケーションの道具にもなる。
加えて、食は文化の象徴でもある。
異なる国家・地域にいけば、料理の形態も種類も異なることは自明のことだ。
餃子にしても、本場のもの(中国では水餃子が主流と聞いたことがある)と日本のものでは大いに異なるだろうし、或いは浜松の餃子と東京の餃子とも相違点があるだろう。
さらに店舗同士や家庭同士でも餃子の形態は異なるだろう。
このような多様性が食の面白さであり、醍醐味ではないかと思う。
単純に味わい楽しむだけで基本的にはいいと思うが、多様な種類の味を経験できるという豊饒さは大いなる魅力だろう。

手書きの浜名湖地図をご覧いただきたい。
上述したように非常に錯綜した地形をしていて、時間に余裕があった私は食後に入り組んだ地形を形作っている半島部を湖畔沿いに周遊してみようと考えた。
今回は北岸地域に絞ったが、それでも地図で見るよりも広大で、特に舘山寺がある半島は大きい。
軒並み快走路なので、特に昼間に走ると、水面の光景が湖が伝える空気と相まって、気持ちよさは倍増するだろう。

今回は浜名湖の北西部を形成する猪鼻湖沿いのホテルに宿をとったが、湖沿いというよりは、湖に接しているという言い方のほうが正確かもしれない。
部屋に入ると水面が一望でき、彼方の街灯りを確認してようやく境界線が了解できる。波音もかすかに聞こえてくるという具合である。
東面しているため、夜明けの空が非常に美しく、橙色に発色した湖向こうの空の丘がだんだんと輝きを増してくる。やがて、非常に光度が強くなり、球形の太陽は橙色の体裁を保ちつつ、水面を鮮やかに照らす。
部屋のみならず、湖にまさに接している露天風呂からもこの光景を眺めたが、非常に美しく、また神秘的な情景であった。
なお、猪鼻湖の水面に映る朝日の煌びやかさなどの写真については、下記アドレスを参照されたし。

*遠州浜名湖猪鼻湖の朝*

http://www.myalbum.jp/pc2/album/Albm_Dspy.aspx?albumID=add4664415bf




この太陽と湖面に反射した光は段々とその強さを増し、やがて強烈な日射しを部屋に注ぎこんでくる。さながら初夏や南国を思わせるような明るい日射しで、この日は天候に恵まれていて、且つ気温が高かったこともあり、その強烈な発光は輝かしさと共に、暑さを感じさせるほどの陽気さえもたらした。
イタリア南部のナポリの朝の雰囲気とか肌触りのようなものは、このようなものだろうかとも感じる。

「ナポリを見て死ね」という表現がある。ナポリはその都市景観が非常に美しいことから、このような表現ができたものと思われる。
なお、火山と海に覆われたこの美しき街には、大詩人ゲーテにまつわる話がある。
当時ドイツの大臣職の地位を放擲し、傷心状態であった詩人ゲーテ(因みに、この時代にはまだ統一ドイツはまだ成立しておらず、ドイツは諸公が治める小さな国家群から成り立っていた)は、イタリアに旅をし、とりわけナポリの街に強い感銘を受け、心が一気に晴れやかになったという。

似たような空気が猪鼻湖にもあるように感じた。
チェックアウト後に湖畔沿いを走る自動車やバイクは何やら踊り舞い上がっているような軽妙な挙動を示しているように思えた。ここではモノまでもが晴れやかに舞踏しているかのようであった。
このような底抜けに限りなく明るい陽気に包まれて、私はやがて通称姫街道と呼ばれる道路に針路を向け、さらに西進することになる。
Posted at 2010/10/12 20:51:49 | コメント(1) | トラックバック(0) | ドライブ | 旅行/地域
2010年10月12日 イイね!

ALL JAPAN PRIMERA MEETING on Tenth of Oct in 2010

ALL JAPAN PRIMERA MEETING on Tenth of Oct in 2010
おはようございます。
充実した旅路から戻って参りました。
数々の良き思いが頭の中に詰まっておりますが、今はさておきます。

連休中日の先だってにあたる10日に、日産プリメーラオーナーの方々(プリメーラオーナー以外の方も参加されました)が中心となり、箱根の天嶮に集いました。
この箱根の地にて、プリメーラ20周年記念 全国ミーティングという大規模なミーティングが開催されました。



当日は60台以上のクルマが集まり、ミーティングは盛況・活況のうちに終わり、
私自身は大変満足しています。
ゆえに、主催者・スタッフの方々に心から感謝しております。
他の参加された皆様にも。

上に記したことは、既に10月10日のミーティング終了後にブログにて述べたのですが、今一度記しておきたいと思います。

【参考】
プリメーラミーティングに参加して良かった♪

今回はミーティング時に撮影した写真の一部をアップロードしたので、お知らせしようと思い、ブログに認めた次第です。
なお、写真を観れば様子は自ずと伝わるであろうと考え、写真に付すコメントは英語にしました。
これで英語圏10億人以上が閲覧してくれるはずです!

さて、気になるお写真はフォトギャラリーの
ALL JAPAN PRIMERA MEETING on Tenth of Oct in 2010 から、三篇にわたって展開しております。
ご観覧いただければ幸甚です。

------------------------------------------------------------------

"ALL JAPAN PRIMERA MEETING 2010" was held on Tenth of Oct in Hakone near Tokyo.
There might be over 50 primera cars (p10,p11,p12) and the other 10 ones.
Anyway I`ll show you these cool cars through some photos.
Click the below subjects.

ALL JAPAN PRIMERA MEETING on Tenth of Oct in 2010

ALL JAPAN PRIMERA MEETING (Photo File No.2)

ALL JAPAN PRIMERA MEETING (Photo File No.3)


I had a great time though it` a little cold and rained
the sky was sometimes covered with thick fog.
When I had done the edition of the photos of the meeting,I felt that here in Japan there were still a lot of primera(
that is,infiniti g20)and some of these owners enjoyed and actually made it to improve their cars as they like.


Posted at 2010/10/12 06:06:26 | コメント(4) | トラックバック(0) | English | クルマ

プロフィール

「十年振りくらいに世田谷ボロ市に来て、不揃いの林檎たちの仲手川の酒屋みたいな雰囲気のお店で甘酒。」
何シテル?   12/15 16:35
帝都東京の地を根城とし、四方八方と旅する行動力の塊がワタクシ、ワルめーらでございます。 東京から大阪くらいまで(往復で1000キロ程度)なら日帰りで行き帰りす...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2010/10 >>

      1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 1213 14 1516
17 181920 2122 23
24 2526 2728 29 30
31      

リンク・クリップ

トライアルC25さんのスズキ スイフトスポーツ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/10/16 23:35:54
April 6th,2024 エンジンオイル交換(エレメント○) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/07/31 22:58:43
子連れ向きの海水浴場 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/05/23 09:42:28

愛車一覧

スズキ スイフトスポーツ スズキ スイフトスポーツ
2025年5月26日納車🌸 赤黒2トーンのファイナルエディションです。Dオプを付けま ...
スバル インプレッサ WRX STI 涙目だけれど笑顔号 (スバル インプレッサ WRX STI)
36万キロエンジンオーバーホール歴無しの全国周遊マシン👍 黄色くラッピングされた給油口 ...
スズキ スイフトスポーツ 鈴木の運動車 (スズキ スイフトスポーツ)
朝に自動車屋さんから受け取った情報をもとに、これはイケるかもと思い、仕事の合間に、とある ...
その他 なんでしょ その他 なんでしょ
令和のクルマも手に入れたので、時計の針を戻して、今度は久し振りに昭和を偲ぼうかとも思って ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation