
1スティント目は車の感触を確認し、1周の組み立てを考える走行。
2スティント目はタイムの伸びしろを探る走行。
3スティント目はこの先の事を考え、車を労わりながら、重箱の隅を突っつき
ロスなくタイムを削っていくことがミッション。
ESPのカットスイッチを押してみるも、反応してくれないのは、押す時間の問題か?
長押しをし続けるのはなかなか辛く、私は重ステにならない事もあり
そのまま走る事にします。
タイヤのタレは最小限に抑えて、タイムを維持し続ける事を考える。
でも、ブレーキの感触がちょっと怪しい。こっちも労わらないと。
そしてダウンヒルでブレーキを踏んだ時、車が右に流れます。
ブレーキパッドのライフは、過去データからまだ大丈夫なハズ。
フリュードがちょっと来ているのか?
ビクトリー、1コーナーとポンピングすると余圧が掛かり、
ペダルストロークは戻って来る。
これは次のピットインで、フリュードのエア抜き必須だな。
そんな事を考え、ブレーキの負担を軽くすることに注力。
パッドとローターが触れる事で、運動エネルギーを熱エネルギーに変換し
速度を落としているのですから、熱を貯めないように、
早めにブレーキを断続的に掛ければ、熱の上昇を一気に立ち上げずに済むハズ
しかし、5コーナーの進入からペダルの感触は完全におかしくなり、
このままの走行は難しいので、ピットに戻る事を選択します。
そして2ヘアでもブレーキは抜け、コースにギリギリ留めながら、緩々とピットへ。
ドライバーは15分以上60分未満の走行がルールとなっているため、
私はピットに滑り込んでも、車から降りることができません。
シートに座ったまま、スタッフに指示を出し、ジャッキアップし馬を掛け、
フロント両輪を外します。
そしてリザーバータンクをチェックし、車が右に流れたことから
左のブレーキ周りをチェックしてもらいます。
ブレーキは走行直後で、高温になっていますから、作業はなかなか進みませんが、
走らせていた私としては、シートの上で状況把握が出来るのを待つしかありません。
その結果は、ブレーキパッドを使い切り、座金とピストンが固着しての
完全なブレーキブローでした。
パッドのライフは、12時間ですからそれなりに厳しい。
しかし、それを差し引いても、パッドの消耗が早すぎる。
考えられる原因は、ESPの介入です。
車の姿勢を保つために4輪のそれぞれにブレーキを勝手に掛けている。
右コーナーが多いサーキットでは、右回転のスピンを抑制するため
左側のブレーキをドライバーの意思とは関係なく作動させている。
そして気が付けば、想定以上の早さでパッドを使いつくしていた。
全く情けない壊し方で、2023年の12時間耐久は幕となってしまいました。
データ取りが出来てない中でしたので、パッドの消耗は視野にいれ、
スペアのパッドも用意はして居ましたが、それ以前のマヌケな話です。
この敗戦を猛省し、次のステージに行かなければなりません。
惨敗の12時間耐久でした!
Posted at 2023/08/10 01:28:35 | |
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耐久チーム | 日記