メーカー/モデル名 | トヨタ / カローラクロスハイブリッド ハイブリッド Z(CVT_1.8) (2021年) |
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乗車人数 | 2人 |
使用目的 | その他 |
乗車形式 | 試乗 |
おすすめ度 |
4
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満足している点 |
1.価格設定と装備のバランス 2.実用性の高いパッケージング 3.ハイブリッドの追加価格の安さ |
不満な点 |
1.金属「調」塗装の質感が今一つ 2.HEV(FF)の燃料タンクの小ささ 3.廉価グレードの静粛性が相当な割切り (4.MTが有れば最強の実用車) |
総評 |
●フルラインSUVの新星と楽しむコスパの知能戦 2021年9月14日、トヨタはCセグメントのSUV「カローラクロス」を発売した。2020年7月にはタイでカローラクロスが世界初公開されており、今回取り上げるのは日本市場向けである。 SUVが自動車業界のメインストリームになって久しいが、近年のトヨタはSUV攻勢を強めている。TNGA化以降、ぱっと思いつくだけでもだけでも2016年のC-HR、2017年のハイラックス、2018年のレクサスUX、2019年のRAV4、ライズ、2020年のハリアー、ヤリスクロス、2021年のランドクルーザー、レクサスLX、レクサスNXなど、総力を挙げてSUV化に腐心し、お隣の中国ではクラウンクルーガーなるSUVもデビューさせているほどだ。既にご近所にある自動車メーカーの事を「フルラインターボ」だとか「フルラインGDI」などと笑えない状況にある。 SUVは過去に我が国でもてはやされたステーションワゴンのパッケージングとミニバンの見晴らしをクロカン風の冒険心あるスタイルで包み込んだ90年代RVブームの集大成のようなボディタイプ、言い換えるなら本格クロカンの弱点を技術によって大衆化したファショナブルで便利なボディタイプなのである。 本来トヨタはCセグメントにTNGAの尖兵としてC-HRを擁しており、「TOYOTAの世界戦略SUV」として日本でも大いにヒットしたことは記憶に新しい。 C-HRはあのエグいスタイルに命をかけているだけではなく、意外と見栄え、パッケージングや走りにまともな一面を持っていた。さすがにラゲージや後席は割切られていたが、思ったよりもキチンと走るし、細部への配慮も感じられ悪くないと思っていた。 そのC-HRも当初の爆発的なヒットによって需要が一巡したからなのか、エモーショナルデザインが飽きられ始めたからなのか、或いは競合車の追撃で徐々にシェアが下がってきたところに二の矢としてカローラクロスを出してきた事はトヨタにとって重要だ。C-HRで得られたマーケットの反応が最大限フィードバックされているからだ。一般的なモデルライフが伸びている傾向の中でわずか4年でFMC級の改良モデルが出る(=投資される)という事は如何にSUVの販売を伸ばすことが経営者目線で大切なのかを物語っている。 開発の狙いは「お客様の期待を超えるユーティリティ+車格感をカローラの価格帯で提供」なのだそうだ。 ボディサイズは下記の通り、カローラセダンやツーリングと同じホイールベースを持っており、カローラスポーツにルーツを持つショートホイールベース版である。もう少し比較対象を広げると、ヤリスクロス、C-HRよりも大きくRAV4より小さいという絶妙なサイズ感である。 ![]() SUVはアップライトなパッケージングを得やすいため、ファミリーユースとの親和性が高い。スポーティとか燃費のためにセダンや2BOXはどんどん全高が低くなってスペシャルティ色が強くなっていくが、SUVはオフロード車という出自から車高が高いことが普通だ。更にモノコックゆえ低床化が可能であるため、ボディサイズの割に広々したキャビンを得やすいのである。同じ全長なら背高パッケージの方が広々したキャビンと荷室を得る事が出来る。これが90年代に日本の自動車業界を席巻した「メガガンマ」思想の力なのである。 ![]() 例えばカローラツーリングと比較(以下、基準車と表現)すると全長はほぼ同じで比較車より5mm短い。そこに大径タイヤを履かせる事で最低地上高を+30mm(カタログ参照)稼いだ。着座位置も見直してFrヒップポイント高は前/後:641mm/657mm(基準車比:+123mm/+119mm)とした。トヨタでは乗降しやすい座面高さを590mm~645mmとしており、カローラクロスもほぼ一致する。 余談だが初代イプサムも1列目のヒップポイントを660mmに設定し、最終型ビスタも590mmとして近い寸法を狙っていた。TNGAで低重心を狙って低く座らせる現行カローラセダンが518mm、北米市場が主戦場の現行RAV4では717mmだという。 2000年頃のキャビンフォワードパッケージで居住性の良さを実感した世代の一人である私にはこの設定は非常に魅力的に映る。(しかもSUVルックのおかげで外観的違和感が皆無である) 適切なヒップポイント高に加えてカローラクロスのヘッドクリアランスは基準車から前後で+45mm、+49mm向上しており、余裕ある室内寸法を得ている。基準車と同じP/Fを流用しながら、やはりSUVルックとする事でデザイン的に無理なくヒップポイントを上げ、ヘッドクリアランスを確保している。パッケージング的に人をアップライトに座らせ、その分後席乗員の脚が無理なくフロアに収まる事でTNGA共通の欠点であるシート取り付けBRKTが邪魔、というネガの解消にも大きく寄与している。 更にFF車に新開発のトーションビーム式サスペンションを採用した。ダブルウィッシュボーンよりセッティングの幅が狭まるものの、荷室スペースの確保と原価低減が可能だ。 良い事ばかりでは無く、インパネアッパーがソフトパッドだったのにカチカチの硬質樹脂になった、或いは内外装部品の加飾がメッキでは無く金属「調」塗装だったりするのだが、全てにおいて花より団子を選ぶのがカローラクロスの生き様なのだ。(あの面積をメッキや更に高額なサテンメッキにすると数千円が一気に飛ぶはずだ) 既にカローラシリーズの売り上げの半分近くをカローラクロスが占めていると言われており、かつて類似した立ち位置ながら一代限りでラインナップから落とされたヴォルツの頃とは大違いである。 いま、各社が商品に個性を与えようとして過度に尖ったクルマ作りをする事例をよく目にする。居住性を不満が出かねないレベルにしてエモーショナルな意匠を奢る、とか動力性能をギリギリにして低燃費に振るとか、街乗り快適性を損なってでもオフロード性能を際立たせる、など個性探しに躍起になっている。それは、自動車のプロでは無い私たち素人に自社製品を選んで貰うための必死の作戦である事には違いない。 一方でカローラクロスは競合するCセグ周辺のSUVと比べると突出した個性を持たない代わりに実用車として求められる諸性能と価格のバランスが至極高い。それは巨大メーカーであるトヨタにしか作れない種類のクルマだと感じるし、どことなく1990年代のRV車的な気軽さも感じさせてくれる。 体力面でトヨタに敵わないメーカーの立場ならせっかく投資してSUVを作るのだから、差別化のため個性を探しがちだ。(その個性こそが顧客を強く引きつけるので戦略としては正しい) 逆にトヨタは既にサイズ違いのSUVを数多く擁しており、無難な商品を作る余裕があるとも言える。持論だがトヨタは本来はこういう車をたくさん作るべきだし、かつてのトヨタはそういう車を地道に作ってきた。 個人的にサイズ感(車幅)やNV性能(特に後席)に不満はあるが、例えば親戚や友人から相談されれば話を聞いた上で選択肢に追加しても良いと思うレベルだ。 カローラユーザーの端くれとしては「カローラなのだから、実用性+αでクラスを超える憧れを演出して欲しい」という想いもある。しかし、私たちの給与が30年以上横ばいの中、車両価格だけが上がっていく現状の中でれっきとしたCセグSUVが他社よりは安く手に入るのであれば、それも+αと言えるのでは無いか。 更に販売のためにSUVというボディタイプを名乗ることで、スタイルを損なう事無くちゃっかりMPV的快適性を実現しているのは実にしたたかであざとい。しかし、そのしたたかさこそがカローラの持ち味であり、50年以上にわたって支持されてきた原動力なのである。 結論、カローラクロスは型式にEが含まれていなくても、間違いなくカローラファミリーの一員と言える。 ![]() |
デザイン |
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●エクステリアデザイン
タイ仕様と比べて日本仕様はフロントマスクなどの細部が変えられている。 ![]() フロントマスクは日本専用で特にヘッドライト(Z専用)はHi/Loを一つの光源で切り替えるBiビームを中心にDRL兼用のシーケンシャルターン(流れるウインカー)肉厚レンズによって独特の光沢感が楽しめる。それ以外のグレードはBiビーム式LEDヘッドランプは備わるが、ウインカーとクリアランスはバルブ式でDRLは備わらない。 タイ仕様では鯉のぼりの様な大きな口が開いていたが、日本仕様では開口を縮小した。更に下部の台形グリルを強調する事でRAV4との関係性を匂わせつつ安定感やクロカン風味も与えられた。特にグリルを縁取るガーニッシュとタイ仕様と比べて外側に寄せられたことで視覚的安定感が出た。ただ、モールのカラーリングはメッキでは無く金属調塗装(メキシカンシルバー)なのが安っぽい。1970年、2代目カローラの亡霊よ再び!である。 ![]() サイドビューは水平基調のベルトラインと「くの字クオーター」がRAV4的だ。A/Dピラー部にルーフ塗り分け部の目隠し用ガーニッシュが備わる。特に後ろ側は車名ロゴがこっそり書かれているなどそれなりに細部も配慮されている。(RAV4と違い上級仕様は金属パーツになって小さく下剋上している) 車幅を十分取った事でデザイン的にSUV的な逞しさが無理なく表現できている。もちろんタイヤを強調するホイールアーチモールやロッカーのリフトアップ感を強調するドア下モールディングなどSUVのお約束は守られている上でRrドア途中でレリーフを入れて流れを切り、断面を大きく変えて無理なくRrフェンダーの張り出しを表現するなどデザイン的なテクニックは存分に入っているのに、C-HRのような過度な印象が無く、ベルトラインが水平基調のため後席も閉塞感無く実用的な印象が持てる。 ![]() リアビューはバックドアガラスに穴を開けた貫通式ワイパーはデザインのためにコストをかけているがその他、控えめなRrスポイラーや細身のライセンスガーニッシュ(個人的に非常に古くさい)を使ってハの字を描く旧時代的なデザインであり、大して金はかかっていないが、コンサバゆえの安定感はある。 ![]() このRrスポイラーは樹脂成形品では無くバックドアの板金をスポイラー形状に深絞りした構造で、 わざわざ樹脂製スポイラーが不要なのでコストダウンに大きく貢献する。過去の事例で言えば2代目WISHでも板金製Rrスポイラーを採用していたが、カローラクロスはそれよりも難易度が高いという。 リアビューとしては唯一、上級仕様のみ色気を出してRrコンビランプをライン発光できる専用デザインにしているが、それ以外のグレードはタイ仕様と共通デザインであるが特に不満はない。またバンパーのLWR部はFr同様に視覚的重心を下げてタイ仕様より安定感が出ているが、こちらも金属調塗装は残念ながら安っぽく感じる。 これが2010年代以前なら「Sエアロツアラー」みたいなグレードが必ず設定されてド派手な別体Rrスポイラーやサイドマッドガード、カラードモールやエアロバンパーなどでゴテゴテに武装してしまうところだ。 カローラクロスは部品種類増を嫌ったのか廉価グレードから最上級グレードまで専用外装部品による差別化は最小限だ。それが功を奏して最上級グレードでも専用部品が少ないから作り手はコストが下げられるし、買う方も最上級以外を選んでも引け目を感じにくい。 個性が無くつまらない、とは言われないが、差別化のための差別化を行っていないからブレッドアンドバター・カー「カローラ」のファミリーとして適切な範囲内だ。広告コピーの「あなたの個性で完成する」とはうまい表現だ。 ちょっとした遊び心としてカローラクロスのアイコンがちりばめられている。例えばウィンドシールドガラスやバックドアを開けたときにRrバンパーに「カロクロマーク」がお目見えする。 ![]() ドライに言えば「それがどうした?」案件だが、大してお金もかからないとは言え、そういう遊びをサラリとやれるようになった当たり、トヨタも少し変わってきたのだろうか。 ●インテリアデザイン エクステリアデザインと違ってインテリアデザインはカローラファミリーを大いに意識しており、基本的にカローラ踏襲の意匠・配置関係である。ちょっと違うのはSUV故に室内の高さ方向の余裕をイメージさせる縦方向の流れを強調するためにシルバー塗装のオーナメントが目立つようにセンタークラスターとドアトリムに配置されている。 ![]() しかしそれ以外はカローラから変わっていないので差別化不足と感じたものの、実はI/Pアッパー上面はベースのカローラファミリー(ソフトパッド)と異なる硬質樹脂に変更されている。カタログにはインパネ(ソフトパッド)と書いてあるがこれは前面のオーナメントである。実際に手で触れる部分はソフトパッドでそうでない部分はコストを下げるのは合理的ではある。(特に経年で割れたり曲がったりするリスク軽減効果もある) 個人的に注目したのはドアトリムのグリップだ。カローラシリーズは共通してここの触感に難がある。手で握る部分に樹脂成形で必ず存在するP.L.(パーティングライン)のエッジが手に当たって痛いからだ。特に加飾される上級仕様で顕著だった。原因は部品のバラツキや精度を想定できずに設計したためだろうが、カローラクロスではドアトリム部が設計し直されて部品構成が変わって改善された。 ![]() シルバー塗装のオーナメントにP.L.は存在するが段差が小さく管理されていて触感上の問題が無くなった。(長い目で見ると段差部分で絶対塗装が剥がれるとは思うが) グリップ部分の改良(偶然かも知れないが)は長年の不満が解消されたので特に改善点だと強調したい。 シート仕様は最上級が本革とファブリックのコンビシートでそれ以外は黒一色のファブリックだ。また、最廉価グレードのみシート形状がノーマルタイプになってそれ以外はスポーティというサイドサポートが張り出す仕様となる。トリム色が黒一色でつまらないと感じてしまった。せめてアクアの様にオーナメントで色替えしたりシートカラーだけでも選べると良かったのだが。タイ仕様にはレンガ色内装の設定があるのに。 思うに最も支出が絞られたのは内装ではないだろうか。メッキされそうな部位は全てシルバー塗装ばかり、素材そのものにもメスが入っている。ただし触感はそれなりの配慮が有り、花より団子は徹底されている。 基本的にカローラを流用したインパネも相当なコスト低減に寄与したはずだ。配置関係が流用されているから開発(設計・評価)工数や型投資、工場の設備投資など新設内装を奢る場合より相当お金が浮くはずなのだ。 たまに「流用=悪」であると脊椎反応のようなコメントが出る事もあるが、カローラクロスはカローラファミリーなのだから同じようなテイストで問題ない。(かつてのカローラセレスだってレビンと同じインパネだった) 他社の失敗事例で思い出すのはマツダデミオとCX-3だ。XDグレード同士の比較で61万円も違うのにインパネは流用で相違点は細部の加飾レベルだったのでガッカリ感があった。 カローラクロスはインパネ流用は車両価格を抑えるための手段、ということが皆にわかりやすい点が巧い。顧客に納得感があれば流用しても良いと私は思う。 全体的にカローラクロスの内装はCセグの割にはちょっと質素に感じる。例えばCX-30辺りと比べれば一気にセンスの差を感じてしまうが車を実用品として使いたい人にはこのレベルでも何とか許されるだろう。 |
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走行性能 |
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●G"X"
まずガソリン車に試乗した。199.8万円という価格が目玉のG”X”グレードである。外観はかなり素っ気ないし16インチスチールホイールとフルホイールカバーの組み合わせはちょっと寂しい感じもあるが、思い起こせば「200万円で買えるSUV」の元祖たる初代エクストレイルもメイングレードは同じようなものだったので私の目が肥えてきて贅沢思考に陥っているのかも知れない。 乗り込んでみると、ベーシックグレードらしくプライバシーガラス非装着、ステアリングやシフトノブもウレタン製になっているが、タコメーターやオートエアコンは備わっており、実用上無くて困る装備品は特にないグレードである。 E/Gは先行するカローラと共通のバルブマチックが採用された1.8L直4の2ZR-FAE型である。デビューは2009年という10年以上前のE/Gが使われている事も驚きだが、例えば過去の3S-FE型は1986年のデビュー以後、2007年のコンフォート教習車まで使い倒されていた事を考えると、まだまだ序の口であろう。 走り始めたが、過去から体験し尽くしたCVTの走りそのものである。それは決して褒めているわけでは無く、ダイレクト感が無かったり低回転に張り付いた変速スケジュールなど個人的な好みからは外れているのだが、長きに亘って普及したCVTゆえ人によっては慣れた安心感のある乗り味として判断されるかも知れない。 色んな乗り方をしてみたがが、これと言った癖が見当たらない。旧式な2ZR-FAE型E/Gは自然吸気の4気筒1.8Lという素性を活かして最新式のレスシリンダー過給ダウンサイジングE/Gのように燃焼音やブルブル振動に苦慮せずに普通に走る。変に肩に力が入ってヤリスの1.5L直3E/Gを無理矢理載せられるよりも良かったと思われる。 ![]() 新開発のトーションビーム式サスペンションも改良されたブッシュの効果で他形式のサスと遜色ないレベルになった。トーションビーム式サスペンションは車軸のねじりをうまく使って独立式のようなサスの動きをさせながら簡素な構造を実現した形式だ。 大衆向けFF車には最適とも言える形式でトヨタでは90年代後半からトーションビーム式サスペンション全盛であったが、TNGAになってCセグメント用に本格的なダブルウィッシュボーン式が採用されて操縦性や乗り心地に力が注がれた。実際に走りの良さは運転すればすぐ分かるレベルだったから、そのこと自体は悪くなかったが、ダブルウィッシュボーン式はリンク・アーム類が室内側に張り出してスペースを食うし、彼らの位置決めのためにサスペンションメンバーが必要になるなどコスト・質量が増える要素もあった。 一方でトーションビーム式サスペンションは簡素な反面、コーナリング時の横力によってオーバーステアに転じる挙動の怖さや車体への取り付けを左右一カ所ずつのブッシュだけで負担するために硬度を下げられず、乗り心地の堅さが気になるというネガも存在する。 カローラクロス用のRrトーションビーム式サスペンションは取り付け部の剛性を高め、ブッシュも 前後コンプライアンスを確保(従来比2倍も柔らかくした)して乗り心地を手当てしてきた。一方で背反もEPS制御やサス特性の合わせ込みで克服したと言う。私自身もトーションビーム式サスペンションの車を3台乗り継いだが、カローラクロスの乗り心地は優れていると感じられた。 運転席に座り、走らせると「ああコレで十分じゃないか」と言う感じになってくる。例えばハリアーで感じる持て余す感じが相当少ない点もカローラクロスの魅力だ。 ところが、後席に座るとその感想が一変する。パッケージング的に正しく気持ちよく座れるのだが騒音が大きいからだ。特に車速が上がった時に外から入ってくる音が大きい。キャビンとラゲージが連続するボディ形状の宿命とも言える騒音だが、カローラクロスは気になるレベルだ。一定の速度で走っているときは良いのだが、例えば追い越し加速でブーンとE/G回転が上がるとその騒音が後方から聞こえて違和感を感じた。普通、E/Gの音なのだから前から聞こえるのが普通だと思っていたが、マフラーから出た音が隙間から侵入してしまうのだろうか?定常から加速への移り変わりで落差が大きく前席で感じた以上の違和感が出るのが残念であった。 Rrの荷室スペース周りのNVの為の対策が最廉価ゆえ全く入っていないのかも知れない。後席の静粛性はかなり悪いが、この価格を考えればこの性能でも仕方ないかと考え直した。下手すれば軽自動車より安い1.8LのSUVなのだから。 ![]() ●Z HEV 後日、HEVのZ(FF)にも試乗した。いまやHEVといえども単なる上級エンジンという程度の扱いである。グレードがZとなり内装の印象は随分と異なる。やはり個人的には手で触れるステアリングは本革が良い。 カローラやプリウスで既に体験済の2ZR-FXE+モーターのTHS-IIはシステム出力122ps、ガソリン車の140psよりスペックは劣るが、市街地におけるモーターの出足は中々EV感覚があって良い。もはや説明のいらないTHS-IIのフィーリングは相変わらず、TNGA以降改良されてモーターの押す感覚が強化された。バッテリー容量さえ十分にあれば、相当EV走行で頑張ってくれる。(昔はEV走行のまま40km/h出すのにもコツが必要だった) ![]() 試乗コースは夕暮れ時の市街地だったが、ガソリンエンジン仕様と同じように大きな癖が無くフツーに走れると言えばその通りだ。ガソリン車の時に気づかなかった点として右折時の死角が三角窓があってもその面積が小さい(縦柱が邪魔)ため宝の持ち腐れになっている事に気づいた。ミニバンの三角窓にも言える事だが、いくら設計的に死角が○○度を確保、などと自己満足していても実際の運転のシーンでは狭い三角窓の開口を見に行く事が負担になって、結局見えていないのと同じになる事がある。カローラクロスも残念ながらその域であり運転者はしっかり首を動かして右折先の歩行者を探しに行く努力が必要だ。 静粛性はG"X"と比べると不思議と印象が良い。CセグSUVとしてこれなら良いかなと思えるレベルに感じられた。後席に座ってみたが、例の騒がしさは感じられるものの音量自体は小さい。このことからも先日乗ったアクアの様に上位グレードと下位グレードの間に何らかのNV関係の装備に差をつけられているのではないかと想像する。 個人の意見だが同じ車の中でここまで明らかな差をつけるのは、ちょっとフェアじゃ無いなと感じてしまう。格下モデルの上級グレードの下剋上が起こっていたりするのかも気になるところだ。 HEV特有の感想としては発進加速時、エンジンが起動した際のブルブル感がほとんど感じられない。これはアクアHEVやハリアーHEVよりも優れているカローラ系の美点である。エンジンが旧世代の2ZRである事が幸いしているとしたら新世代は燃費のために何か無理をしているのかもと思えてくる。 最近になって全てにおいて世代が新しい方がいい、と思える事が徐々に減ったように感じるのは 自分が老いてきて懐古趣味になったからなのか、実際に洗練度が落ちているのかちょっと悩ましい。 ガソリンエンジン車との価格差もカローラクロスは小さく設定されており、これなら積極的にHEVを選択した方が良いかなと思えるレベルであった。 |
積載性 |
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精神的な先代モデルであるC-HRから最もフィードバックがあったのはこの部分だと個人的に思う。つまり、C-HRのスタイルに刺さったデザインコンシャスな顧客は多少のネガがあっても目をつぶるが発売後年数が経過すると需要が一巡し、デザインの裏で犠牲になった後席や荷室のユーティリティが購入を見送る理由になっていると言う事だ。
![]() 4年でFMC出来た大昔とは違い、これからは細く長く売る事が求められる。C-HRがSUVの名を借りたスペシャルティクーペであるなら、カローラクロスは、SUVの名を借りた大衆車であると言える。カローラツーリングとの比較して高めのヒップポイントとアイポイントにより健全なパッケージングに加え、優れた乗降性を実現して細く長く売れる車にしたいという想いが伝わってくる。 カローラクロスはカローラより前席の居住性が良くなってSUVらしい視界の良さが楽しめるが、特に個人的に好感を持ったのは後席である。先に述べたとおり、後席はよほど大柄な人を乗せない限り十分な広さを持ち、セダンやツーリングでは低めだったドア開口高さも十分に確保されている。 ![]() また、荷室スペースも広い。カローラツーリング比で+95Lの487L(アクセサリーコンセント付きは445L)という優れたラゲージ容量を誇る。正直、カローラツーリングのラゲージスペースはステーションワゴンとしては失望感があったが、カローラクロスなら十分納得できそうだ。この荷室スペースは、新開発のRrトーションビーム式サスペンション採用の効果が大きい。その証拠にHEVのE-FOUR仕様はRrダブルウィッシュボーン式だが、荷室容量は407Lに目減りする。(両サイドに例の崖がある) 家族持ち目線で考えると、後席にチャイルドシートを取り付けても前席が狭くならず、後席にはA/C吹出し口があるので炎天下でも快適性は高く、ラゲージも十分なのでベビーカーを積んで旅行の荷物を積んで…、といった長期連休中の家族単位の移動にも十分対応できる水準だ。あと一歩、樹脂丸出しのデッキサイドの内装材は耐傷付き性の高いカーペット材を熱望したいが、RAV4、ハリアーまで樹脂丸出しなのでヒエラルキー的に超えられなかったのだろう。 (カローラツーリングはちゃんとカーペット材が採用されている) 旧い記憶を辿れば、「後席の快適性を高めたカローラ」はこれまでも、スパシオやルミオンがあった。どれも当時の売れ線のミニバンや若者向けコンパクトハイトワゴンを名乗っていたが、本質的にはカローラクロスと共通するものがある。つまり浮ついた流行商品のように見せておきながら裏で地道に実用性を上げていると言う事である。(…スパシオの2-2-2は擁護できない凄まじさがあったが) |
燃費 |
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カタログ値でガソリンエンジン車が14.4km/L、HEVが26.2km/Lである。ガソリン車の燃費性能は例えば2Lエンジンを積むCX-30(15.4km/L)や1.2Lターボを積むC-HR(14.9km/L)と比べるとやはり設計年次の悪さがここに出ている。
まぁ、乗り味は素直でE/Gそのものの静粛性も高いのでこればっかりはどちらを取るか聞かれると 私ならこの燃費に甘んじようかなと言う気になる。少なくともカチカチ音がうるさく、動力性能に非力感のある1.2ターボとの比較なら文句なく1.8NAを選ぶ。 一方でHEVはスカイXを積んだCX-30(17.4km/L)を置き去りにして同じユニットのC-HR(25.8km/L)も凌ぐ。スカイXはMTが選べるという悩ましい魅力もあるが、私のようなMTファンで無ければTHS-IIも悪くないかなと思う。 ちょっと気になったのは、試乗したHEVのFF仕様は燃料タンク容量が36Lしかない事だ。燃費が優れているとしてもいくら何でも少なすぎる。(我が家のデミオも同じく35Lで少ない) 航続距離としては600kmは堅いだろうから普段使いでは困らないだろうけれど、この容量は初代カローラと同値であり、1966年レベルの小ささである事は少し驚くべき事だ。(今後、燃費向上に伴って更に小さくなるのかも知れないが) |
価格 |
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カローラクロスを語る上で大きなアピールポイントが価格競争力である。
例えば1800ccのカローラをSUVにするなら、本体198万円+SUVプレミアム30万円=228万円くらいが一般的な相場だと目星をつけている。(もはやベース車型とも思えるSUVにプレミアム価格を認めるかどうかは意見が分かれるところだが…) カローラクロス最廉価となるG“X”の価格は実に199.8万円、これには驚いた。ステアリングもウレタンで安全装備も外された客寄せパンダだがアピール力は抜群に高い。乗ってみて気になる部分はあるが、この価格ならちょっと仕方ないかなと言うレベルである。 1995年のスプリンターカリブなら1.8LのVツーリング(ECT-S)でも186万円だったのだから、FF換算(-23万円)して163万円である。カローラクロスはカリブより37万円高くてけしからん!と怒る人も居る事だろう。しかし単純に考えても、トヨタセーフティセンスやサイド+カーテン+ニー+助手席エアバッグにABS、VSCをまとめても販売価格としては少なくとも25万円分くらいの商品価値はある。快適装備としてオートエアコン、ワイヤレスキー、ホイール3吋拡大、Biビームヘッドランプ、ブレーキホールド機能付きEPBが備われば12万円くらいの商品価値はあると私は思う。無論、製造・購入原価は遙かに安いと思うがカローラクロスの199.8万円は相当頑張っているのでは無いだろうか。 価格を下記にまとめた。 ![]() Gは実質的な廉価グレードであり、外装もバンパーの加飾やドアフレームが黒素地で17吋タイヤはフルホイールカバーという質素な装いだ。 最廉価グレードに対して追加される主な装備は パーキングサポートブレーキ(2.9万円相当) バックガイドモニター(1.7万円相当) 本革巻きステアリング・シフトノブ(推定2.3万円) 速度計塗装 スマートエントリー(2.6万円) スポーティシート Rrスピーカー、 USB端子 である。 最廉価のG"X"より24.1万円高い価格は装備内容を考えると割高に映る。(もしかするとNV性能アップ分が含まれるかも知れないが) アルミホイールだけでもMOPで装着できれば良いのだが、Gの224万円という価格自体も強気な価格設定のSUVの中では良心的な部類だ。Gの仕様を見ているとちょっと楽しさに欠けた仕様というか、割り切りが必要になる。 そのモヤモヤを埋めてくれるのが中級グレードSである。 SがGに対して追加される主要装備は 17吋ALホイール(約5万円相当) ルーフレール(3.3万円相当)、 時間調整式間欠ワイパー 7吋TFT液晶付きメーター(7.7万円相当) Frドアトリムソフト化 内外装加飾、 左右独立式オートA/C、 後席空調吹出口、 Rrセンターアームレスト である。 価格がはっきり分かるものだけでも16万円。車両本体価格の価格も16万円なので、価格がはっきりしない実用装備や加飾がタダで着いてくる事になる。結論から言えばSが最もお買い得感が高いグレードであり、近年こんなにハッキリお買い得グレードが分かり易い事例は稀だ。 Gに対してもう少し・・・と言う部分が適度に満たされてSUVらしい風貌と大衆車的な範疇で満足度が選べてバランスが良い。あとはMOPでパノラマルーフ(11万円)やハンズフリーPBD(7.7万円)などの装備を追加すれば良い。 最上級のZはCMやカタログで掲載されている「最も売りたいグレード」である。追加される装備は 18吋ALホイール(5.1万円相当) 専用F/Rランプ(推定6万円相当) Frフォグランプ(2.2万円相当) 自動防眩ミラー(推定1万円相当) D席パワーシート(推定2万円相当) D/P席シートヒーター(推定1.5万円相当) ハンズフリーPBD(7.7万円相当) …と推定25.5万円相当の追加装備で24万円アップなので正直さは次点という感じである。 まとめると、カローラクロスのグレード構成はG-XとGはSUVの相場観より安く、Sは価格アップ分と装備充実分にお得感があり、Zは価格と装備内容は順当である。個人的にはSの装備をベースに7吋TFT液晶付きメーターに価値を感じないのでGと同じアナログに変更してフォグとシートヒーターを追加してくれると丁度良いのだが。(1.8Lガソリン車で236万円となる) カローラクロスの中で追加装備と価格上昇分が見合わないグレードはGのみと言う事になるが、Gの価格設定も割安なため、結局割安であるという印象だ。 ただし、Sグレードは当面サブスプリクション「KINTO」専用グレードになっており、個人ユーザーが買う事が出来ないという理不尽な仕打ちを受けているため、2021年12月現在購入できるのはG"X"、G、Zの3択しかない。 こうなると、G系の見た目にSUVが感じられない層は一気にZを選ぶほか無くなってしまう。決して割高な価格設定では無いが、アクセサリーがたくさん付く分、購入金額は跳ね上がる。実際に街で見かけるカローラクロスは申し合わせたようにZばかりだ。車両本体価格199.9万円で惹き付け、299万円のHEV Zを買っていくという寸法だ。 エンジンラインナップはガソリンエンジンとHEVの2種類あるが、その価格差は35万円。実はカローラセダンと比べるとカローラクロスのHEVの価格差はおよそ10万円安い。同じ様な車でどうしてここまで価格差が出るのか原価構造は不明だが、カローラクロスがHEVに手を出しやすい価格設定になっている事は確かだ。 念のため、35万円の差額を実燃費を8掛け(ICE:HEV=11.52:20.96)、ガソリン価格を150円/Lとした場合にHEVを購入して燃費で元を取る為の損益分岐距離を調べると、35万円の差額を埋めるには5.5万km弱の走行が必要だ。過走行の我が家なら初回車検を受ける頃にはペイできる計算になるが、年間5000km程度しか走らない場合は回収に10年以上かかるため、燃費で元を取るという考えは当てはまらず、潔くガソリン車を購入した方が良いだろう。 10年以上昔なら価格差を燃料代でペイする事は難しかったが、カローラクロスは敢えてHEVを狙って良い車種である。 参考までに、E-FOURの差額は20.9万円でカローラの差額と比較すると1.1万円ほど高い。(Rrサス変更分が反映されている?) 営業マンに見積もりを作成して頂いた。 グレードはHEVのS(FF)を選択。 車両本体価格は275万円。 MOPは アクセサリーコンセント(4.4万円) BSM+PSB(4.4万円) PVM(2.8万円) 寒冷地仕様(3.9万円) 合計17.6万円 DOPは ETC2.0 フロアマット(デラックス) F/Rナンバーフレーム トノカバー カメラ一体ドラレコ エントリーナビキット CD/DVDデッキ 合計24.4万円 メンテナンスパック+延長保証で14万円 その他諸費用(四月登録)が約10万円 支払総額は341万円となった。 今時の若い方ならCDを聞かないだろうし、ディスプレイオーディオにスマホを連携させてカーナビ代わりに使うだろうから、ここから12万円は安くなる。更に値引き(既に30万円程度の値引きが出ている模様)が入れば300万円程度となる。 CセグメントSUVのHEVが300万円ポッキリならまぁまぁリーズナブルと言えるだろう。(何しろ、VEZELとの比較なら走ればセグメントの違いがハッキリ露呈するし、CX-30との比較なら質感とNVで負けるが価格は安い) お約束なので毎回書くが、新興国向けのSUVであるならMTの開発もされているはずで実際にエンジンルームから見えるダッシュアウターサイレンサーにはMT車用のクラッチマスターシリンダー取付け部を避けた形状になっている。カローラクロスにもMTが設定できるはずなのだが、その際は1.2ターボでは無く1.8NAで設定してもらえれば我が家の買換え候補リストにカローラクロスの名を連ねたいのだが。 カローラクロスのグレードの選び方は、車に興味が無い方ならG系で十分。走行距離5.5万km以上使用するなら迷わずHEVをお薦めする。もし走行距離が伸びずにガソリンエンジンで良いなら潔くG"X"を選びたい。G系の内外装の質感不足が気になるなら来年後半に生産が開始されるSを待つのが良い。Zを買っても「コスパが悪い」!とまで憤慨する必要は無いがSのお買い得さはダントツである。 普段「最近のクルマは高い!」と鼻息の荒い私も一定の理解が出来る設定だったのが意外だ。カロクロのコスパにはそれなりのカラクリが隠されているから、漫然とカロクロを買いに行くと見た目でGを避けてZを選び、オプションをてんこ盛りにしカモネギ一丁上がりである。購入検討者は消費者としてじっくり仕様を見定めてかしこい選択をして頂きたい。 |
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