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2017年09月09日 イイね!

RAV4廉価グレードの足跡を辿る

RAV4廉価グレードの足跡を辿る












その昔、1960年代までは自動車のグレード戦略は
必要十分のスタンダードと豪華なデラックスの
二種類しかなかった時代があった。

1960年代以降、ユーザーニーズの発掘
収益改善を目的として様々なグレード体系が作られた。
(パブリカデラックスの成功が有名)



消費者達はモータリゼーションの発達からバブル崩壊が起こるまでの間
複雑な装備表を睨めっこしながら自分の予算の範囲で、
或いは嗜好にあったグレードを選択する苦悩と楽しみがあった。

そもそもかつての廉価(れんか)グレード
例えばスタンダード(標準)は
その名が示すとおり、機能面ではこれで十分です!という
人や荷物を運ぶという機能に徹したグレードであった。

車に夢やステータス、快適性を求めるならデラックス(豪華)を選び、
エクストラコストを払うという仕組みであった。

いつしか、自動車の販売はある程度の快適性と経済性をバランスさせた
量販グレード(カローラで例えるならGLやXE)がメインとなり、
最も装備が厳選され価格の安い廉価グレードは、
法人向けや吝嗇家向けとなった。

そんな廉価(れんか)グレードに侘寂(わびさび)の要素
見出した特定のカーマニアを興奮させてきた。
敢えて廉価グレードに乗る、或いはファミレスで廉価グレードについて
何時間でも話が盛り上がるほど特定の人には気になるのが廉価グレードなのだ。

廉価グレードの存在意義について考えた。

1.どうしても廉価グレードしか購入できないユーザーの需要を満たす
2.法人などの営業用途のため経済性が最重要視される需要を満たす
3.装備を省くことで軽量化に徹し、燃費性能を誇示する
4.モデルミックスを考えて下級車種との価格差を埋める
5.低価格を訴求して客寄せパンダに使う
6.本当に売りたい最量販グレードとの差別化
7.モータースポーツ用途などの特殊用途を満たす


実際は複合的なものであろうが、これを読んでくださる方の頭の中に
特定の車種の最廉価グレードを思い浮かべて頂ければ
上記7項目のどれかに当てはまる部分があるはずである。

現代ではあからさまに寂しい廉価グレードは少なくなったが、
カタログ値40km(当時)を出す為にRr手動式の窓や
Rrワイパーレスとした上でボディカラーを絞った車。
170万円以下で買えるクリーンディーゼルを謳いつつ
マフラーカッターやアルミホイールを装備した車。
そしてオプションどころかエアコンが着けられない状態でデビューした車など、
最廉価グレードと言えども各社が各社の思惑を持って仕様設定を行っている。

前置きが長くなったが、
今回テーマにした初代RAV4の場合、
最量販グレードとして「標準」、
価格訴求の為の廉価グレードとして「E仕様」が存在した。



E仕様 5MT 159.8万円 /4速ECT-S 172.7万円
標準  5MT 176.9万円 /4速ECT-S 189.8万円


当時、2リッター、フルタイム4WDのクロカン的なクルマ
160万円弱で買えると言うのは大変なバーゲンプライスであった。
同時代のカローラIIのティアラ4WDでは153万円だったので、
まさに4と5の目的で設定されたグレードと考えられる。

個人的に初代RAV4はコンパクトカーと
クロカンのクロスオーバーという解釈なので、
E仕様がコンパクトカーと微妙にラップした価格設定は巧みだと思う。

標準とE仕様では17.1万円の価格差がある。
新型車解説書やカタログを読み込んでみたが、
実はE仕様とは標準仕様にて選択できる
パッケージオプション扱いだったらしい。
そのセット内容は

・マニュアル式エアコンレス
・チルトステアリングレス




エアコンが付かないと言うのは当時から有名な話であった。
当時はカローラあってもエアコンレスの仕様は当たり前で
上級グレードでようやく標準装備となっていた。
この理由は見かけ上の車両本体価格を安く見せるためだけではなかった。
別に物品税課税額を安くする目的もあり、
ディーラーオプションで後付けする事が当たり前であった。

私のメインカーのカローラでも標準ではエアコンレスなので
オートエアコンとマニュアルエアコンも選び放題だった。

1989年に消費税導入と引き換えに物品税が廃止されて
エアコンを工場で装着する車が増えた。

つまり1994年発売のRAV4では価格を安く見せるための方便に過ぎないが、
夏でも暑さが厳しくない地域では
エアコン無しのままで使用するユーザーも一定数存在したと言う。
まあ設定の真意を想像するに価格を安く見せるためだったのだろう。
ちなみにE仕様にもエアコンのディーラーオプション設定があるため、
エアコンを取り付けることが出来た。
(セットオプションを付けた上でのメーカーオプションと言うのが難解)

メーカーオプションも標準グレード同様に選べたので、
アルミホイールやトルセンLSD、ツインサンルーフなども選べ、
エアコンさえつけてしまえばチルトステアリング以外は同一仕様と言えた。

現に、RAV4の広報資料に目をやると
写真のRAV4はE仕様と書かれている。



同じ写真は本カタログで標準グレートと説明されているが、
写真の範囲内ではE仕様と標準グレードとの差はなく、
オプションでサンルーフやアルミホイールを選べば
確かに写真と同じE仕様を作ることが出来た。

当時のディーラーオプションのA/Cの価格は、
価格表によると18.5万円で取り付けできたようだ。
0.74万円の取得税が加算され、合計で19.24万円で後付け可能だったらしい。

この価格が正だとすると、
A/Cが必要になった瞬間にE仕様が候補から外れてしまう。
客寄せパンダの本領発揮である。

1995年7月には待望のロングボデーであるV(ファイブ)がデビューした。
同じくVにもE仕様が選択できた。(ただし、以降も本文では3ドアのみを扱う)

このとき、驚くべきことが起こった。
価格の変更は無いのに装備品の大幅見直しが行われたのだ。

従来のE仕様ではエアコンとチルトステアリングが外されているが、
更なる変化点を下記にまとめた

・パワーウィンドー → 手巻きウィンドー
・集中ドアロック → バックドアのみ電気式
・16cm Frドアスピーカー → 12cm Frドアスピーカー
・電動リモコンドアミラー → 手動式
・ランプ消し忘れブザー → 廃止
・キーシリンダー照明 → 廃止
・間欠Frワイパー → ミスト機能付きFrワイパー
・MOPのライブサウンドシステム選択可 → 選択NG






ついに使い勝手に大きな影響を与えるようなレベルで装備が省かれてしまった。
Rrワイパーは間欠式なのに、Frワイパーから間欠が省かれてミスト機能に
格下げされるようなケースはRAV4 E仕様しか私は知らない。


余談になるが私が通勤に使っているRAV4は標準仕様なのに、
なぜかE仕様用のリレーが入っているらしく、
キー照明とランプ消し忘れブザーが鳴らない

地味に不便なため早急に修理したいのだが、なぜE仕様の部品がついていたのか・・・・。

さて、これほどの装備が省かれながらも調べたところ、
価格は据え置き、実質値上げである。
E仕様がいよいよ本気を出してきた。

なぜ急に装備が省かれてしまったのかは謎が深まるところである。
手持ちの輸出仕様のカタログによると欧州向けの
ベーシックグレード用の部品を転用しているようだが、
デビュー時期がずれ込んで足並みが揃わなかったものを揃えたのかも知れない。
(先に日本デビューした際には欧州GSグレード向けの部品が完成していなかった?)

状況が一変したのは1996年8月にスポーツツインカムのtypeGが追加され、
デュアルエアバッグとABSが標準化された時だ。
安全装備の全車標準化により
プライスリーダーのE仕様にも装備が追加されて原価が上がってしまう。

初期は運転席エアバッグとABSはメーカーオプションであったが、当時のオプションオプション価格はそれぞれ12万円と5万円であった。今回の標準装備化で各グレードの価格は下記の通りになった。

E仕様 5MT 160.3万円 /4速ECT-S 173.2万円
標準  5MT 181.9万円 /4速ECT-S 194.8万円


エアバッグとABSが標準装備となった事で
標準車が5速MTで5万円、4速ECT-Sが4.8万円アップしているにも関わらず、
E仕様に限り0.5万円しかアップしていない。

本来17万円以上のアップに相当する変更が5万円アップに留まるのは相当なコストダウンがあったのか、量産効果による仕入価格カットを行ったのだろう。或いは両者の元々の原価が丁度5万円だった可能性もある。

V追加時に価格据え置きで装備が剥ぎ取られた分が、
4.5万円だったのだろうか。確かにパワーウィンドウと電気式ドアロック(ここまでで3.5万円相当)と電動ドアミラーを合わせれば、販売価格ではなく、原価ベースで先行実施した仕様ダウンで賄えたのかもしれない。

金のかかる安全装備の標準装備化にも関わらず実質値上げしなかったE仕様はメーカーがプライスリーダーとしての役割を期待したと感じざるを得ない。

手元に価格表があったので、
3ドアE仕様5速MTで選択できるオプションを選択して標準車に近づけたい。
マニュアルエアコンは前述の本体18.5万円、
パワーウィンドゥ+電気式ドアロックは3.5万円である。

結果、160.3万円+18.5万円+3.5万円=182.3万円となり、
E仕様で頑張る位なら標準車を買ったほうがマシと言わしめる結果となった。

1997年9月には初の大規模なマイナーチェンジが敢行された。
ボデーがCIASからGOA対応の為、
ボデー構造部材のゲージアップやパッチ追加が行われた。
素地色だったバンパーモール類がカラード化され、
灯火類がマルチリフレクターになり、90年代後半らしい意匠になった。
内装も質感向上・装備向上が図られた。
更なるワイドバリエーション化が加速してついにFF車追加
ソフトトップの追加となった。

スモールSUVという金脈を見つけ出し、たパイオニアゆえに
後続の強力なライバルと戦う為に
商品力アップが必要になったのである。

ここでもE仕様は下記の変更を受ける

・MOPのアルミホイール選択可 → 選択NG
・ライト消し忘れブザーなし → ブザーあり


このほか、標準車がグレードアップされた部分(例えばカラードドアハンドル)も
E仕様だけはマイナー前据え置きとなった。

FFの追加はRAV4の低価格という特徴を語る上で大きな出来事であった。
重い4WD専用部品を外せるため、低価格を訴求出来るようになった。

4WDの希望小売価格は全車10万円ダウンとなった。デビューから3年が経ち、
デビュー時に投資した型の減価償却が終わったのではないだろうか。
装備が充実したのに価格が下がるのは極めて珍しいことだ。



E仕様 5MT 150.3万円 /4速ECT-S 163.2万円
標準  5MT 171.9万円 /4速ECT-S 184.8万円


デビュー当初よりも価格が下がっている。
新規追加されたFFは

E仕様 5MT 128.2万円 /4速ECT-S 138.2万円
標準  5MT 149.8万円 /4速ECT-S 159.8万円


参考までにFFと4WDの価格差は22.1万円で、
これならライトユーザーは4WDオンリーだった時代のE仕様の予算でも
FFであれば装備を充実させられる。

当時、私はRAV4 FFの低価格に度肝を抜かれた記憶がある。
こんなコンパクトカー級の価格設定のSUVは後にも先にも見たことがない。
(泣く子も黙る79万円のスイフトもSUV風だが車格は異なる)

例えばコンベンショナルな2BOXの
カローラIIの1500ティアラ5MTが133.8万円、
カローラレビンの1500FZ5MTでも129.8万円と近接している。



しかし、RAV4に関して言えばE仕様の存在は
あまりにも低価格過ぎたのだろう。
1998年8月のエアロスポーツパッケージ追加の際に
E仕様はカタログ落ちしてしまった。
結果、最廉価グレードはFFが担うことになり、
下記の通り、標準がボトムエンドとなった。

標準FF  5MT 149.8万円 /4速ECT-S 159.8万円

そのまま初代RAV4は2000年5月に2代目にバトンを渡すのである。

一体E仕様は何台売れたのだろう、
そして現存するE仕様はあるのだろうか。


まだまだ興味は尽きないのが
これにてひとまずE仕様に関する調べ物は終了。
ご精読ありがとうございました。
Posted at 2017/09/09 23:19:26 | コメント(3) | トラックバック(0) | RAV4 | 日記
2017年08月18日 イイね!

愛車と出会って1年!

愛車と出会って1年!中古車情報サイトを見て群馬へ行ったのが
もう昨年のことなのか´д` ;
あっという間に一年が経ちました。
やはり、スタイリッシュなのが魅力的です。
マーブル模様のバンパーもそれはそれで味(笑)

■この1年でこんなパーツを付けました!
フォグランプ、本革ステアリング、
純正アルミホイール、
特別仕様専用メッキ鉄ホイール、
スタッドレスタイヤ、春日大社の鹿
などなど…


■この1年でこんな整備をしました!
オイル交換、エアコンレジスター修理、
下回り防錆塗装、スロットルワイヤ調整
などなど…
基本的にお金のかからない車です。

■愛車のイイね!数(2017年08月18日時点)
98イイね!

■これからいじりたいところは・・・
ハードタイプのスペアタイヤカバー、
ワイヤレスドアロック、キー照明、
コンライトなどを入手したいものです。
これらが揃えばかなり理想に近づきます。

機能面ではパワーウインドーが弱々しいのと
ETCが時々作動しないのが気になってます。

そしていつかエンジンフードを塗りたくなるんだろうな^^;

■愛車に一言
初代オーナーの元で
のんびり距離を重ねてきたのに、
いきなり酷使してすいません。
いつまで乗れるか分からないけど、
しっかりメンテして少しでも
長く付き合えるように頑張ります。

>>愛車プロフィールはこちら
>>RAV4 L感想文はこちら
Posted at 2017/08/19 08:11:54 | コメント(1) | トラックバック(0) | RAV4 | 日記
2017年01月12日 イイね!

広島へ遊びに行きました

広島へ遊びに行きました2016年のクリスマス。
昨年はUSJへ行ったものの、今年は遠出も出来ず
車でいけるところでいいから旅行に行きたい、
と妻が言うので広島へ行くことにしました。






●1993年の広島旅行

私が初めて広島に行ったのは1993年ごろです。
小学校5年生だった私は原爆資料館であの蝋人形を見学し、
当時は健在だった原爆を語る会のおばちゃんによって
当時も残る傷跡を案内してもらい、ご自身の体験を伺い、
そして千羽鶴を原爆の子の像にささげました。
夜は戦時中に毒ガスを製造していた地図に無い島に宿泊しました。
もちろん、毒ガス資料館の見学と当時製造に従事していた人の
講和を聞いたこと事は言うまでもありません。
ひたすら平和学習に時間が費やされた修学旅行でしたので、
観光らしい観光は全くできませんでした。
(ちなみに中学の修学旅行は長s・・・以下略)

あのような恐ろしいことが二度と起きないようにしたい、
そんな風に心に刻まれております。
それから23年が経った2016年の年末に
夫婦で広島観光をする幸運に恵まれたのです。

●2016年の広島旅行1日目

愛知県から広島県まではおよそ500kmあるのですが、
渋滞ポイントが、亀山と宝塚の二箇所あります。
渋滞予測サイトを見ながら出発時刻を3:50に設定。

前日荷造りをして眠い目を擦りながら夫婦で愛知を出発しました。

RAV4は前日にオイル交換を実施。
荷室が軽自動車レベルのため、スーツケース1個で
ラゲッジがパンパンになりました。
ガソリンを満タンにして夜明け前の高速道路を走らせました。

RAV4が快適に走れる速度は80km/h近傍です。
E/G回転数が2500rpm程度で比較的静かなのですが、
100km/hで3000rpmだと結構頑張っている感じ、
更に追越し車線のような場所では
ローギアードなRAV4は騒がしく感じます。

交通量の少ない高速道路を100km/hペースで走らせて
渋滞の名所宝塚を越えました。
この先には名塩SAへ続く急な上り坂がありますが、
RAV4はローギアードを活かしてグイグイ上るのは気持ちいいです。

名塩SAで仮眠をとっていざ西へ。
中国道から山陽道へ車を走らせます。
兵庫を超え、岡山に入りましたが
徐々にマツダ率が上がってくることに気づきます。
一体何台のCX-5に追い越されたことでしょうか。
しかも、彼らのナンバープレートの登録地は
横浜や広島ではなくバラエティに富んでいました。

ハイスピードで気持ち良さそうに走っている彼らに
道を譲りつつ、マツダの本拠地に近づいているワクワク感がありました。

廿日市ICで高速を降りて向かったのは、安芸の宮島です。
厳島が正式名称のようですが、いずれにしても
世界遺産の厳島神社がある有名な観光地です。
11時頃に駐車場に到着し、徒歩でJRフェリーに乗ること10分で宮島へ到着します。

早朝に愛知を出てお腹が空いていたので、
名物のあなご飯とカキフライを注文しました。



あなご飯は、炊き込みご飯の上に
炭焼きされた香ばしいあなごが乗せられています。
うなぎよりも控えめで奥ゆかしいどんぶりです。
宮島ではこれを食えと言われる理由がよく分かる美味さでした。
一方カキフライは大粒でジューシー。
ノロウイルスの影響で自粛ムードがあることを
知らずガツガツ食しました。

少し食べ過ぎたかな、と思い散策をしました。
宮島の中でマイカーは自由に走れないよ、との話を聞いて
RAV4はフェリーに乗せませんでしたが、狭い路地が多く
確かにコンパクトなRAV4でも難儀したことでしょう。



商店街を歩いて「揚げもみじ」をデザートに食したのですが、
まぁ、揚げなくても良いよね、という感想を持ちました。
(好きな方ごめんなさい)

若干胃もたれしつつ、フェリーで車に戻りました。
R2の渋滞に参加しつつ、広島市へ。
ホテルは市内中心地。
ディナーはお好み焼き屋さんが集積した「お好み村」へ。



特に有名店でもないパッと入ったお店なのに、
美味しくて大満足。ビールが美味かったです。

食後は、市内を散歩することに。
クリスマスイブであったため、
大通りではイルミネーションイベントが行われており、
びっくりするほど華やかな広島がありました。
私の中にあった人類の苦しい歴史を背負った街、
というイメージが一瞬で吹き飛ぶのにさほど時間を要しませんでした。

楽しい気持ちで広い大通りを歩いて川沿いを歩いたところ、
突如として現れた原爆ドームに息を呑みました。
当時と比べると世界遺産に認定され、
ライトアップされており威厳のある佇まいでした。

すぐ近くには爆弾の落下目標にされていたT字型の橋があります。
その上を路面電車が今も走っており、子供の頃に読んだはだしのゲンの
舞台そのものに自分が立っているのかと思い複雑な気持ちになります。
先ほどのイルミネーションの華やかで楽しい雰囲気にあっても
この場所は過去の歴史を伝え、これからも伝えていくのでしょう。



特に写真に撮ることも無く、日本の平和に感謝しつつ
近くにある市電に乗ってホテルへの帰路につきました。
政治的な話題はしたくありませんので、これくらいにします。

・・・で帰りの道中見つけたのがこの写真です。


BUYひろしま ということで広島産の製品を買いましょう!
という宣伝です。ここまで露骨にCX-5が書いてあるとは(笑)
どおりでマツダ車ばかり走っているわけです。
軽自動車もスズキかなと思ったらカモメマークなんですよね。
関係会社だから仕方なく選んでいるのか、
郷土愛が強いのか分かりませんが、マツダ車は本当によく見かけます。
駐車場にランダムに止まっている車の
半数以上がマツダ車なのは当たり前です。
街中がマツダミーティングの最中のような地域です。

街を走る車はタクシーもあればライトバンもあり、
スポーティカーもコンパクトカーもあります。
タイタンを一日であんなに見かけたのは、マツダ車が
生活に根ざしている証拠なのでしょう。

企業の規模から言えば独立して商用車や軽自動車を
作れないマツダですが、個性を尊重してOEMを嫌がって
安易なモデル廃止を行えば、市場そのものが消滅してしまう恐れもあり、
足りないところは他社から調達してでも
ラインナップを維持する必要性を感じます。

●2016年の広島旅行2日目

今日も快晴。
RAV4で尾道へ向かいます。
せっかくなので遠回りをして
宇品を経由し、海沿いを走りながら呉を目指します。
のどかな瀬戸内の風景を楽しみながら、昼前には尾道に到着しました。



尾道では、高専時代の同級生が結婚したとの事で
奥様と初めてお会いすることが出来ました。
私の結婚式の時にはお付き合いしていたわけでは無いそうで、
展開の速さに驚きつつも2年以上知り合いだったと聞いて納得がいきました。
自分の時もそうでしたので。



尾道と言えば尾道ラーメンですね。
醤油ラーメンなのですがこれまた美味しく頂きました。

食後、尾道の市内を散策しましたが展覧会のポスターが目に入りました。



よーく見るとカローラ1200の広告が詳細に描かれています。



初代の1200は1969年~1970年までの生産なのでその頃の新聞なのでしょう。
どうしてもカローラが頭から離れないようなのです。

ロープウェイに乗車して後方に目をやると
驚くべきパノラマビューが広がります。

数々の映画の舞台や絵画、俳句の題材になりましたが
「そら題材になりますわ」と突っ込みたくなるような絶景でした。



ボーっと見ているだけで心が表れます。
奈良県出身の私と友人、愛知県北部出身の妻は
「海だすごい!」とテンションが上がるのですが、
友人の奥様は家から50mで瀬戸内海という場所に済んでおられたので
「海がそんなに珍しい?」と不思議そうに私たちのことを見ていたのでした。



夕方まで喫茶店で話をして解散。
R2を駆使して広島市内のホテルへ戻りました。
晩ごはんは前日に引き続き「広島焼き」。



今度はガイドブックに載っているようなお店に行って見ましたが、
カウンター席が空いており、並ばずに美味しい夕食にありつきました。
キャベツがたくさん入っていて食べ応えがあって良いですね。


●2016年の広島旅行3日目

最終日ですが、この日がメインディッシュと言っても過言ではありません。
マツダの工場見学ツアーに参加しました。
インターネットで申し込みをしようとしたのですが、
日本語ツアーはあえなく満席・・・・諦めかけたのですが
英語ツアーがあるということでコチラに申し込みました。

まず、マツダの本社で受付を済ませます。
この日は平日の為、仕入先と思われる人たちが
たくさん出入りしておりました。



受付では見学者のネックストラップを受け取ります。
オマケで併設されているタリーズコーヒーの
割引チケットももらいましたが、
夫婦で展示車を見せてもらいました。

まず目を引いたのは世界初のRE搭載車であるコスモスポーツです。
右ハンドルながらエンブレムは110Sと書いてあり輸出仕様のようでした。
サイン入りの図面も展示されていました。
車両番線の考え方が船と同じなので高さを示す番線はWL(water line)
という言い方をするそうですが、創業当時のトヨタの図面も
船の製図をベースにスタートしたと読んだ事があり、
この手の製図は造船のノウハウが転用されているようです。

見学用バスがやってきました。



いすゞのバスが使われており、
残念ながらパークウェイREではありませんでした(アホか)。
英語ツアーの為周囲のお客さんは外国人旅行者が多く、
ドイツ語を話す人も居ました。
また、日本人家族も参加していたのが印象的です。

バスの中では写真撮影禁止などの諸注意と工場の説明がありました。
いよいよ門の中に入りますと、デザインセンターやら
エンジン工場が目に入ります。
大変広大な工場という印象で構内をデミオEVや発表されたての
CX-5が目に入りました。構内は交差点にも信号が設置されています。
津波対策という面では少し心配ですが、瀬戸内海の穏やかな立地の為
心配はそれほどしなくて良いのかも。

写真撮影厳禁なので目を皿にして色々見るのですが、
もちろん、重要機密が露になっているわけも無く、
現行アテンザとレガシィとアウディA4が
「評価」のプレートをつけて置かれていたくらいですね。

工場はプレス工程/溶接工程/塗装工程/組立工程/検査工程に
分かれていますが、1km強の距離があるそうです。
完成した車を置いておく立体駐車場には新型CX-5がたくさん置かれていました。

そうこうしているうちにバスはミュージアムに横付けされます。
エントランスには現行モデルとFF1世代目の
ファミリア/カペラが誇らしげに置いてあります。

すぐに上階へ上がるように案内があり
後ろ髪を引かれつつ2Fのホールへ案内されます。

VTRでマツダの歴史を振り返ります。
途中でキノコ雲が出現したことに驚きましたが、
マツダの3輪トラックは復興に大きく貢献したようです。
数枚、原爆ドームと一緒に写る3輪トラックがありました。
もの作りへかける強い思いを感じさせる映像は感動的でした。
映像が終わると拍手をする外国人観光客たち。
私も釣られて拍手をしました。

その後、いよいよ展示車両の説明を聞くのですが、
このままガイドさんのペースに合わせていると写真が撮れないと思い、
先に写真を撮りきることにしました。
(他にも同じような人が居ました)

特に心に残ったのはシャンテでしょうか。




子供の頃、夏祭りのタイミングで盆踊りを踊りに来る
おばちゃんがシャンテに乗っていました。
一年に一回シャンテを見る機会があったのです。

エンジン展示コーナーに試作の1ローター360ccエンジンがありました。
これがシャンテに載っていれば世界は大きく変わったと思います。
その分、ホイールベースの長さが活かされたことでしょうね。
同時に、RE搭載の軽を潰したくなる競合他社の気持ちも分かります。
240ccの1ローターだとやっぱり動力性能が心配だったのでしょうか。


















写真取りまくりのフォトアルバムはコチラ


このほかの歴史的なマツダ車を見学しましたが、
ヒット作のユーノス・ロードスターが無いのは
まだ街でたくさん見かけるからでしょうか。
トヨタ博物館でも見られるのに少し意外に感じました。

歴史を感じた後は、車作りのプロセスを学びます。
モックアップを間近で見る事が出来ましたが、
本物のCX-5のようです。
一方インテリアはクレイそのものですが、
表面が荒れていたのは触った人が多いみたいです。



プレス工程で何段階もの工程を経てサイドアウターパネルが
形成されていく様子が展示されていたり、
塗装完了状態のホワイトボデーが置かれていたり、
私のような素人は普段見ることの無い貴重な展示物を楽しみました。



機械工学をかじった人間に言わせれば、
FrバンパーR/Fとフロントサイドメンバーを
繋ぐクラッシュボックスが十字型断面をしており、
稜線効果で効きそうだなと思います。



引き戸を開けるとそこはU1(宇品第一ライン)です。
2回の見学通路からはベルトコンベア上で部品を組みつけられていく
CX-3、ロードスター、フィアット124スパイダーが見えました。

私が見ている範囲ではひたすらにこの3車種が流れていました。
ヘッドライトの横にオレンジのリフレクターがあるから北米仕様かな?
とか幌の組み付けは大変そうだなぁと思いながら見せてもらいました。
クオーターガラスのウレタン自動塗布ラインは面白かったです。
作業者には一寸の無駄もありません。
一つ一つの作業がとても正確で精密。スキルの世界です。
私たちは100万円も200万円も出して車を買うわけですから、
不具合のある車、作業ミスのある車が当たってしまうと、
大変な不満に直結します。
1台の車を丁寧に作業する事は容易ですが、
一日何百台も流れる車に対して均質で正確な作業を
実施する難しさを想像し、美しさを感じました。

工場見学はあっという間です。

再び、マツダの未来技術に関する展示が続きます。
水素社会は水素から電気を生み出す燃料電池が持てはやされていますが、
マツダは水素そのものを燃焼させてエンジンを回すという
水素REの研究を続けているらしいです。



マツダが展示している水素RE車はプレマシー。
かつてのフルラインREを思い出すような面白い車種選択。
後ろの席も犠牲にならず良いじゃないか!と思ったのも束の間で
ラゲッジを見て絶句・・・。



水素をどのように積むか、それはミライも
クラリティも苦労している部分なので無理もないです。
思えば、かつての電気自動車もバッテリーが巨大すぎて
ベース車が商用バンばっかりだった時代もありますからね。

ここまで見学して、再びバスに乗り込むまで10分ほど休憩時間があり、
慌ててファミリアとカペラの写真を撮影しに行きました。



ファミリアは近年でもイベントで見せてもらったことがありますが、
カペラは10年以上見ていないのでは無いでしょうか。
CMソングが脳内でリピート再生されていました。
コンディションですが、ファミリアは綺麗に仕上げてありますが、
カペラは未再生原型車といった感じで、ある意味リアルでした。



再びバスに乗せられ、本社エントランスへ向かいます。
帰りの道中。ロードスターのクリアファイルをもらいました。
会社で使おうと思います。

本社ロビーで面白いものがありました。
マツダオリジナルフレームのプリクラなのですが、
画像はスマホの待ち受け画面にも出来ます。

歴代名車を運転しているようなショットもありましたが、
さいきんのマツダのCMを意識して下記フレームを選択。




これ撮るだけでも、ブレてしまい何回も失敗しました。
(女の人はプリクラ慣れしててすごいと思います)

マツダを後にした私たちは、お昼はカレーが食べたいと思い立ち
呉へ行き、カレーなどを堪能。



人生初の鯨を食べましたが、昔の小学生がなぜ鯨が
嫌いになったのかが理解できた気がします。
(伯父曰く、赤身よりも脂身が美味いそうです)
海に眠る機雷除去の必要性を学んでから帰ることに。

国道2号線の味わいも捨てがたく行ける所まで下道を使用したのですが、
夕方の帰宅ラッシュに巻き込まれてしまい1時間以上ロスしてしまいました。
さすがに疲れ果てて福山東ICから山陽道に流入、
そこからは渋滞も無く実にスムースな移動が出来ました。

雨で視界の悪い山陽道でしたが、
着けたてホヤホヤのボッシュフォグ様に
時々活躍いただきながらコンスタントに距離を重ねること
5時間半で愛知に帰ることが出来ました。

往復1000kmオーバーの旅行でしたので、
シトロエンのシートと比べてしまうとどうしても腰が痛くなりますが、
走行距離の短さもあって楽しい旅となりました。

燃費は行きが12km/L、帰りが12.6km/Lなので
カタログ値(12.6km/L)と遜色なしです。
燃料タンクは58Lですので12×58=696km。

名古屋市を基点に考えれば仙台(659km)、
下関(682km)あたりまで無給油で走れる事になり、
思った以上に脚が長い印象ですね。
ただし、到着した瞬間ガス欠ですが(笑)

そんなこんなで、広島グルメを堪能して
でっぷり太って帰ってきました。



ちなみに自分達へのお土産は「杓文字」と「カープソース」でした。

2017年はあんまり出かけられなさそうですが、
旅行運は良い方ですので、また出かけたいものです。
Posted at 2017/01/12 15:47:40 | コメント(4) | トラックバック(0) | RAV4 | 旅行/地域

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