さっきまで青空が見えていたのに…
雲が多くなった。
けどね、めちゃくちゃ暑い。まるで夏。
立ち寄り湯に行こうとしたものの探しきれずでして、ルート確認のため大雪ダムにピットインしたところ、先客からの2度見、3度見。それもお手本のような2度見、3度見をくらいました。
田中さんから怖げな人が降りてくると思ったそうですよー(大爆笑)
安心してください。1人です。
その方となんだかんだと30分ほどお喋りをしたのですが、かなりの旅慣れさん。特に紅葉時期の北海道は何度も訪れているそうで、ここ何年の紅葉とか滝の画像を見せていただきました。一夜漬けに近い予習をしてきたので何とか解かりますが、知識の豊富さに驚くばかり。ゴイスー
今年は9月中旬が近いのにまだ青々していて、行く先々で『紅葉はまだかー、紅葉はまだかー』と彷徨う紅葉ゾンビさんが大発生しておりました。この方も紅葉ゾンビさんでした。
現状が↑なので紅葉撮影は諦めるしかなく、行き先の代案が決まらず悩んでおられていたそうです。
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三股山荘と鹿の谷行こうかなー
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「残念なお知らせです。どちらも今日は定休日です。それを知っていたのでワタクシは昨日のうちに行ってきたんです…」
紅葉ゾンビさん、再び行き先が決まらず(苦笑)
ワタクシは午後から少し歩く予定なので昼食を取るつもり。昨日も通った場所なので迷うことはありません。ってことで紅葉ゾンビさんと解散して車を走らせました。
\到着/
国道273号は道内の国道では最も高い場所をゆく道で、最高地点の三国峠は標高が1139㍍に達します。その展望台駐車スペース横にあるのが、こちらの「三国峠cafe」です。
中に入ると、コーヒーの香ばしさとカレーのスパイシーな香りが食欲をかき立てます。席数10席ほどの店内は木の温もりが感じられるアットホームな雰囲気。イートインできますし、ソフトクリームやコーヒーのテイクアウト、十勝の作家の小物や雑貨、お土産なども販売されてました。
みんな大好き、カレーライス!
はぁん… どれにしよう… やっぱりソーセージ?ねぇ、ソーセージ?
\えびカレー/
ソーセージ5本は多いかな… と思いまして。でもやっぱりソーセージにすれば良かったかな。
大量の玉ねぎをあめ色に炒めて作るカレーは玉ねぎの甘さが際立っています、とメニューも書かれているとおり、甘みとコクがギューッと凝縮されて美味しい!海老がぷりぷりで美味しい!
注文を受けてからハンドドリップで淹れるのだそう。ケーキやプリンも気になる。
\インドネシア・マンデリン(深煎)/
香りもコクも豊かでバランスのいい苦味。カップを片手にしばらく食後の余韻を楽しみました。
カウンター席の窓から見える緑が、気持ちをいっそう穏やかにしてくれます。
展望台駐車スペース、三国峠cafeの他に別棟でトイレもあり、休憩にはもってこいの場所のため車やバイクが入れ替わり立ち替わりやってきます。
三国峠は国内最大の広さを持つ大雪山国立公園の中にあり、周囲はトドマツやエゾマツなどの樹海が広がっていて、天気が良いとかなり遠くまでの景色を見ることができますが、今日はちょっと雲が多くてムーリー。
三国峠の南に、樹海の中に立つ橋があります。高さ30㍍、長さ約330㍍で緩やかにS字カーブを描いています。
\松見大橋/
周辺には人工的なものはなく、広がる樹海とその中を走る1本の道のみという景色が絶景です。
松見大橋が一番良く見える場所は、一段上にある「緑深橋」からです。
ただ、緑深橋には駐車場などはなく、車両を停めないようにとの看板が設置されています。少しだけ歩きます(170㍍)が、駐車場が設けてありますのでそちらに車両を停めて撮影ポイントまで行きましょう。
バイクも気持ちよさそうだ。
さあ、そろそろ集合場所に行きましょうか。
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タウシュベツ川橋梁は見ておきたいですね
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まんけんさんがポロリと呟かれたことに、当初は「ナニソレ?」でした。無知って凄い… と我ながら思います(苦笑)
まんけんさんの言うことにゃ間違いもハズレも無いはずだ!と調べたところ、
行
か
な
きゃ損損。
調べて分かったことがもう一つ。タウシュベツ川橋梁までの林道は許可車両以外は通行禁止となっています。
見学する方法は…
「有料ツアーじゃなくても、自分で行けるんじゃない?」と思われる方、そうされる方が多いでしょうが、ワタクシは②のツアーを選びました。
理由①
通行鍵の予約は争奪戦&鍵を借りに行く・鍵を返しに行くのが面倒。
道の駅⇔林道ゲートは小1時間かかります。
鍵の受取時間は9時からなので、タウシュベツ川橋梁付近へは10時頃になるということになります。返却は利用日の16時半までにとなっており、連日で利用する場合でも利用日ごとの返却です。
(10時から15時半まで楽しむのでしたら満足度は高い)
夕食時の予習でオーナーから「鍵のためにあっちこっち行くのは面倒だから有料ツアーで正解」と言われました。
ツアーなら集合場所まで行けば連れて行ってもらえ、そのまま帰れますもんねー。
理由②
熊こわい。
理由③
長靴をレンタルできる。
長靴いるの?
いるんです。
じゃないと途中で「あら困った」ってなります。
持っていけばいいって思うかもしれませんが、汚れた後とかを考えたらちょっと面倒。使用後はすぐにビニール袋に入れて履き替えればいいのでしょうが、旅先での汚れ物ってちょっと面倒。
(日本野鳥の会の長靴なら便利かも)
ツアーなら集合場所で借りて、汚れたまま返してOKですもんねー。
鍵の協力金1,000円 VS ツアー費用4,500円
差額3,500円で、ゲートまでの送迎と安心とレンタルを選びました。
参加したのは「旧国鉄士幌線アーチ橋見学ツアー」です。
日程:2023年5月8日~10月31日予定 ※11月1日より林業作業で林道が全面閉鎖となります
時間:1日2回実施/9時~11時半・14時~16時半(10月、11月は13時〜15時半)
費用:大人4,500円、小学生3,000円(小学生未満は参加不可) ※レンタル長靴代込み
定員:16名(前日までに要予約) ※1名での開催となった場合は費用が5,000円となります
集合場所:糠平温泉文化ホール
平日だし1名開催だろう。
11人集まったよ。
サッカーチームが爆誕した。
(アメフト、ホッケーでも可)
ガイドさんから簡単な説明があり、2グループに分けられ、
試合開始です。 車に乗り込みます。
(そもそも分けたら試合できない)
いきなり大粒の雨が降り出した。
この地域の当日の天気予報は曇り。しかし正午すぎから夕方にかけての2、3時間のみ、まさにツアーの最中だけが雨予報に変わった。ギリギリで変わるなよ… とチームメイト全員が思ったに違いない。
ガイドさんがゲートの鍵を開けて林道に入ります。
林道はガタガタで水たまりだらけ。車が傾いたり道が細くなったりして、なかなかのダート道。
ここを田中さんで… 行きたくない(爆)
だからって歩くのは止めておいたほうがいい。林道区間が4㌔くらいあるし、近辺はヒグマの目撃情報がいっぱい。「ヒグマ出没中」と書かれた看板だってある。やはりこれにはビビります。
居るかもしれないのでキョロキョロして見ていてくださいね、と言い出すガイドさん。ビビります。
ビビりながら見続けていると、切り株とかが熊に見えてくる不思議感。ビビり過ぎです。ビビり過ぎてその道中の写真が撮れなかったほどだ(苦笑)
林道の横に、かつての廃線跡がちらちら見え隠れします。言われないと、言われてもほとんど分からないくらいに生い茂ってます。
20分ほど車に揺られ 目的地の手前に到着です。ここから歩きます。
車に乗った途端に雨が降って、車から降りる頃には止んだのですが、空はやっぱり降り出してきそうな雰囲気。念のため傘を持って歩きます。ツアーは傘も用意してくださるんですよ。
国鉄士幌線は、帯広と十勝三股駅間の80㌔を結ぶ鉄道で、戦前の1939年(昭和14年)に全線開通した路線です。
林業の一大拠点だった十勝三股から搬出される木材は戦後の復興を支えたのだそうです。1955年(昭和30年)、糠平ダムの建設によってタウシュベツ川橋梁を含む士幌線の一部はダム湖(糠平湖)に水没することとなり、湖の西側に新線が建設されました。
その新線となった国鉄士幌線も森林資源が枯渇して赤字路線となり、国鉄民営化直前の1987年(昭和62年)に全線廃線となりました…
糠平湖は冬に全面結氷し、春から夏にかけて雪解け水で水位を増していきます。それによって押し寄せられた流木が積み重なっているのです。
歩くこと5分。糠平湖に出ました。
あれ?水がない???
そこら中にある流木を並べているだけだそうです。これがいい杖になるということで、これを持って散策開始です!なんだか冒険感ハンパねぇ!
\タウシュベツ川橋梁/
タウシュベツ川橋梁は夏の終わりには水没し、水位が下がる厳冬期に氷の中から姿を現す「幻の橋」と呼ばれています。
タウシュベツ川橋梁は夏の終わりには水没…
夏の終わりには水没…
水没?!
どこが?!
この時期(9月中旬)はもっと水量が多くて、橋がある程度水没しているはずなのですが… 今年はどうしたことか、その気配がない。
ダム湖の水位変化で見え隠れするため、「幻の橋」と呼ばれています。大自然の中で朽ちていく古代遺跡のような佇まいは消えゆく遺産として惹きつけられます。
「11連アーチがつながって見られるのも今年が最後」
毎年、最後最後詐欺みたいに言われてますが、それが近いらしいのです。
今春、橋の壁の崩落が3か所確認されたそうです。
10本ある橋脚のうち、6か所の上部がV字状に大きく崩れ、下にコンクリート壁や内部の石が積み重なっています。
11連のアーチは維持しているものの、アーチ曲線部の薄い板状のコンクリートだけでつながっている箇所もあります。
この橋の壁が最初に大きく崩れたのは2003年。このときは十勝沖地震が原因でした。それ以降は2017年に2か所、2020年に2か所、2021年に1か所と自然に崩れていて、いずれも4月に発生しています。
これは、橋に染みこんだ水が冬季に凍結して膨張するためコンクリートの劣化が進行し、雪が解けた春に強度を保つことが出来ず一気に崩れるのだそうです。
対岸に行くために川を渡ります。ここで長靴が大活躍。
この切り株は昔に切られたもののはずですが、冬になってダム湖が結氷することによって朽ちずに残っているみたい。
逆に、タウシュベツ川橋梁は水没&結氷を繰り返すことによって、通常のコンクリートの建造物からは考えられないくらいのスピードで朽ちていってるんだそうです。儚い…
表面がはげ落ちて、中の石が露出しているところもあります。
この橋は側壁をコンクリートで固め、内部には石を詰め込んだ構造です。中の石は、列車通過の衝撃を和らげるためだそうです。
ありがとう、タウシュベツ川橋梁。
ありがとう、まんけんさん。
車での移動中に、
タウシュベツ川橋梁と同時期に作られた橋も見ました。第五音更川橋梁です。
そして、こちらにも行きました。
幌加駅跡です。ここもツアーで巡る場所なんです。
1978年(昭和53年)12月まで使用されていた線路がそのまま残されています。
ポイントがありました。
わーーーっと群がっちゃって、まともに撮れてなかったので遠い画像ですが(笑)

※拾い画像
動かすことができるのは非常に貴重なんだそうです。
\はーい、皆さーん/
\はーい、ここ見てー/
1962年(昭和37年)頃は幌加地区には約80軒の建物があり、350人ほどの人が住んで賑やかな町だったそうです。かつては林業で栄えたが次第に衰退し、人は離れ、鉄道も廃止になりました。
森に飲み込まれつつあるこの風景。何とも言えない気持ちになりました。
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