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相変わらずハチロクが人気である。
初めて買ったクルマが、そうAE86カローラレビン3ドアGT-APEXだった。
当時のテンロクはその後、CR-Xやインテ、サニーやファミリアがぞくぞくDOHC16バルブで参戦してくる以前で、自分の記憶に間違いがなければ、DOHCエンジンを積んだクルマはこのトヨタ、カローラレビンとスプリンタートレノしか存在していなかった。
83年5月にAE86は誕生したのだが、その前のモデルTE71レビン、トレノも20代、30代には人気があった。
AE86が誕生したとき、最も話題にあがったのが、新世代レーザーα4Aというご存知1気筒当り計4つの吸排気バルブをもつ4A-Gエンジンだった。
当時トヨタツインカムでこの4バルブツインカムはセリカXX以来2機目で、しかも1.6L130psという高出力エンジンに惹かれたのが、何を隠そうこの私JZX100だった。

マイチェン寸前に買った前期AE86は、カタログの触れ込みではレッドゾーン7800rpmまでコンマ数秒（忘れた？）で一気に吹き上がる、と謳っていた。
でも、現実の4A-Gはカタログ通り気持ちよくシャープに吹け上がるエンジンではなかった。
ギアが入らないは、フル加速したら今度はギアが抜けてしまうは、ほとんど気持ちのよさとは無縁のクルマという印象が強い。
トルクも細く、同期入社の同僚が乗っていたシビック1.5のほうが、はるかに運転しやすいクルマだった。
何たって当時売れなくなった原因は、端的にいうと“速さ”であった。
バラードスポーツCR-X1.5（SOHC）とほぼ互角であったが、CR-Xやインテ、シビックSiのホンダDOHC勢が登場すると、人気なんて消し飛んでしまった。
時代遅れのFRシャーシ、待望ニューFFレビン・トレノ・・・なんていう記事を読んだこともあった。

前期カローラレビン3ドアGT-APEXの車両価格は確か158万円だった。
エアコンはメーカーオプションだったと記憶している。
マニュアルエアコンが18万で、フルオートが21万円だった。
パワステはオプション、前期には電動ドアロックやパワーウインドウの設定はなかった。

あれから20年、未だにこの値が変らない！？
不思議なクルマである。
京都にある某ハチロク専門店。
最も高いレビン3ドアGT-APEX、後期86年式158万円である！
安いもので、83年式前期トレノ3ドアGT-APEXで98万円である。
長々と書いたが、よくもまあこんなQ車にこのような高値で買うひとがいるものだろうか？
自分ならホンダのフィットあたりのほうが、ずうっといい。
まあ、ひとそれぞれ、いろいろな価値観や嗜好があるから、この世の中は成り立っているんだろうけど・・・。