その1に続き、'83GTI冷却系統の作業です。
サーモスタットハウジングやらウォーターポンプやらと一緒に、クーラントを抜かないとできない作業をまとめて実施しました。
今回はヒーターバルブとクーラント自体の交換です。
作業の様子は以下の整備手帳をご覧ください。
ヒーターバルブ交換
クーラント交換
今回、こだわった点としてはクーラント原液を希釈する水にミリQ水という非常に高度に生成された水を使ったことです。
その昔(90年代初頭)、トヨタがST185セリカでWRC常勝軍団だったころ、WRCワークス活動の本拠地であるドイツのケルンにあったTTE(Toyota Team Europe、現在のTMGの前身)のワークスラリーカーではラジエター液を作る時の水は蒸留水を使っていると雑誌に書いてあったことがあり、そりゃあイオンを含まない方がスケールがつかなくていいよなとは思いつつ、蒸留水を10Lとかそのために購入するのは無理だなと思っていました。
また、普段使っている水道水の硬度を水道局のHPで調べてみると、軟水ではあるものの南アルプス天然水やクリスタルガイザーより硬度が高く、スケールのもととなりそうなカルシウム・マグネシウム分などを持ち込んでしまっているなと感じていました。
時は流れてここ数年、某所でフォークリフトのバッテリー用の精製水が20L単位で段ボール箱に入って大量に購入されているのを見かけ、もしかして結構安く入手できるのではないかと思い始めました。
ネット通販で精製水を探してみると、20Lで送料込み2千円ちょっとで簡単にたくさん見つかりました。ラジエターに使うので、本来はバッテリー補充液程度で問題ないのですが、+200円程度でさらに精製度の高いミリQ水が売っていたので、こちらを選んでみました。
余談ですが、ミリQ水は精製度が高いのでイオンがほとんど無く、水なのにほとんど絶縁体にまでなってしまったもので、18MΩ/mm以上の絶縁性を持っています。注射の医薬品を溶かしたり、シャーレの中で細胞培養をするときの培養液を作るようなスペックの水なので、ラジエターには明らかにオーバースペックです(苦笑)。
ゴルフ1は液面レベルセンサーがないのでクーラントが電気が流れなくても構いませんが、ゴルフ2で精製水使うとおそらく液面センサーの先端が水につかっていても電気があまり流れず、警告灯がついてしまう可能性が高いと思います。
ゴルフ1の場合、クーラント交換時に明らかに鉄ブロックのサビと思われる濁りが出てきていたので、精製水を使うことにどこまで意味があるかははっきりしませんが、特注ラジエターがスケールで詰まるのを防げればいいなと思っています。
効果のほどが分かるのは、10年以上後かなぁ…(苦笑)。
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ゴルフ1 | クルマ
Posted at
2019/06/15 20:44:43