重低音は鳴らないため、ブックシェルフスピーカーでもきっと鳴らしやすいと思われる。しかし低音域が物足りないということはまったくない。充実している。
ただ、ステレオサウンド盤だからか、以前買った安全地帯のものと同じく、録音レベル(音量)が一般的なCDと比べるとだいぶ小さいので
デジタルファイルとして混ぜるときは注意。
特筆したいのは管楽器全般の音が絶妙に柔らかく、張りがあり、それでいて緊張を強いることのない音質であるところ。楽器が幾重に奏でられても分解能が高く細かなニュアンスが伝わってくる。
毎度引き合いに出すレクサスのマークレビンソンだと、ニュートラルに感じられる硬さとして聴こえる。つまり、メインシステムで聴くと柔らかくなることは予想できた。そういう意味でオーディオによる違いを明確に出してくる。
3枚のアルバムから厳選したものが収録されているが、トラック1~6までと、トラック7以降のアルバム曲では、そこを境に音圧が若干上がる。これは走行中の車で聴いていてもわからなかったが、静かな環境である家で聴いていたらわかった。その程度の微々たる差ではある。
トラック7以降はこれまたよくある「前作より予算に余裕が出た」典型か、音がリッチだ。
少し面白いと感じたのはトラック11のスーパー・ヒーロー<ルパン三世のテーマ>、トミー・スナイダーのヴォーカル。レクサスのマークレビンソンで聴くと「I'm a super hero」が「アイムア スゥパァ~ フイーロ~」と、なんだかねちっこいのだが(笑)、メインシステムだと意外にくどさもなく、あっさりしたものだった。いつもならメインシステムでねっとりしそうなものなのに。だからと言ってルパンたちの台詞までがそういう風に聴こえることはなく、そのままだった。うーん?
3つ目のアルバム、つまりトラック14以降で聴けるヴィブラフォンの音はなんてまろやかなんだろう。キンキンとした音はまったく鳴らず深みのある音質。
全般、曲や演奏の格好良さは言うに及ばず。そしてこれらが40年程前に録音されたものだとは言われなければわからないだろう。音に混濁感やこもりはない。
オーディオファイルがニヤリとできそうなのは、マスターテープの再生にスチューダーの機材が、SACD層(DSD)はマージング・テクノロジーズの機材が、CD層(PCM)はdCSの機材が使われているといったところか。
まあ、メインシステムで聴き比べもしてみたが、メーカーによる音の違いというよりはフォーマットとしての違いのような気も……。因みにアキュフェーズのDP-1000+DC-1000でも、クラッセのオメガSACDプレイヤーでも、SACD層は3分待ったカップヌードル、CD層が2分半で食べ始めるカップヌードルみたいな硬さと熱量の違いがある。(分かりやすいか、この喩え?)この傾向はDP-1000+DC-1000の方が顕著だった。ともかく、CD層はSACD層のおまけではなく、違いを楽しめるものに仕上げてくれているのが嬉しい。
皆さんも警察車両から逃げるときに聴きたい曲No.1、ルパン三世を聴くと良い。尤も、逃げても後の事は自己責任でどうぞ。
さいなら~。さいなら~。
(゜Д゜)逃げたことがあるのか
(´・ω・`)ないよ
Posted at 2022/02/06 11:33:33 | |
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音楽 | 日記