オーケストラ音源だが、音量は一般的なレベルなので殊更ボリュームを上げる必要はない。オーケストラは実に良い仕事をしてくれている。奥行きもふんだんに感じられ、音場派には鳴らしがいのあるアルバムだ。しかし音像が鈍いわけではなく、くっきりしている。つまり美味しい。
低音に関してはちゃんと入っているが、音圧の低音というよりは程好いまとまりのある質感に重きを置いた低音の沈み込みだ。打つ低音ではなく旋律の低音。オクトパストラベラーのオーケストラよりは大分分厚い。
フルートが奏でられるときは結構主張が激しく、ぐいぐい来てくれるのも嬉しい。というのも私のシステム、いや、私の手持ちのアルバムはフルートが主体を取るようなものはほとんどなく、それだからか常々フルートの音色を上手に鳴らすのは難しいなとさえ思っていたくらいなのだが、ただ単にそういうアルバムが少なかっただけのようだ。
ディスク4にはヴォーカル曲が入っているが、音像がやや大きい。いや、芯を捉えた音像はそうでもないのだが、拡がり方が大きいのだ。コーラスが入っている曲もあるがひとりの声がここまで大きく聴こえると少し違和感を覚えてしまう。そして最後のトラック鼻唄版の26秒で一瞬だが若干音(声)に歪み感が出るのが惜しい。ピークレベルが高いのか?
全体的には良い曲ばかりで崎元仁&岩田匡治コンビの曲調に馴染みがあれば受け入れやすい。
更に車内(RC300h)で聴いてみた感想。
私がここ最近購入した録音ものにしては珍しく、音像(または音場)がダッシュボードより上に定位せずにスピードメーターやナビ画面の位置で留まり、フロントガラス(正面)から音像が聴こえることがあまりない。
車内で聴いた場合(そのほとんどは音像がでたらめに出るシステムからであることが多いのだが)、定位が上がったり、上がらずにダッシュボード留まりというのはある。上がらないものは昔の録音ものに多く見受けられる感じはしているのだけど、実は私のひとつの解明課題というか、上がるやつはルームミラーの辺り、なんならもう少し上、頭上(天井)に近いところまで飛ぶものがあるため、ひとつには位相の関係性だと睨んでいる。ホームオーディオで再生する分にはわりと素直に音像が定位してくれるため、こういう違いのある定位で聴こえてしまうというのは気付きにくい。そもそもRCのスピーカーユニットがインストールされているのはサイドドア底辺やダッシュボードである。Aピラーにトゥイーターをインストールしているのならまだしも、ある意味上に定位が上がらないというのはユニットの位置でしっかりと鳴っているだけである……とも言えるのではないだろうか。
Posted at 2022/12/28 18:24:44 | |
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