こんにちは、C-HR FANです。
ここからは実際の配線作業についてご紹介したいと思います。
Revierの流星ウインカーに関しては配線は「Revierドアミラーシーケンシャルウインカー流星バージョンの取り付け(1)」でお示ししたように5本の配線となっています。
このうち、赤・青・黒が1束となっており、説明書によると赤(ウインカー+)、青(オプションライト+)、黒(アース)に接続するように指示されていました。黒(アース)は赤(ウインカー+)と青(オプションライト+)の共通アースとなっているようです。
また別に緑・黒の配線が1束になっており、ウインカーのシーケンシャルモードと純正点滅モードの切り替え用の配線だという事でした(極性なし)。この緑と黒の配線ですが、ドア渡りをして室内に配線を取り回した上で左右の配線をまとめて一つのスイッチに接続する仕様になっていました。
なお、緑と黒の配線には下の写真のように黄色の警告シートがついており、黒と緑配線には絶対に通電させないようにと書かれていました。おそらくこの配線に12Vの電圧をかけると先のLED(?)が破損するのでしょう。
なので、ウインカーをシーケンシャルモードと通常点滅モードの2つのモードを切り替えるための緑と黒の配線の取り扱いは要注意という事になります。
このウインカーのモード切替用の配線は前述のようにドア渡り配線を行い、車内でスイッチに接続するように指示されていますが、C-HRの場合、ドア渡りの配線が難関作業となっていますので、これからこのパーツを購入・取り付けを考えておられる方にはハードルをあげてしまいます。
私自身はAvestさんのVertical Arrowの取り付けの際にドア渡りの配線をしていたので、今回その配線を利用してドア渡りの配線を済ます事ができましたが、新規に取り付ける場合、Revierについて言えば、結論から言うと、全くドア渡りの配線をしなくても動作をさせる事が可能です。
その方法について、これから解説をします。
(1)ウインカー配線
まずウインカー配線ですが、サイドミラー内のウインカー配線に接続して下さい。
これは運転席側の様子です。中央に見えるピンクと白/茶色斑点配線が純正ウインカー用の配線です。純正ピンクがウインカー(+)、白/茶色斑点配線がアース線となります。
したがって、Revier側の赤→純正ピンク、Revier側の黒→純正白/茶色斑点の配線にエレクトロタップなどを用いて接続して下さい。
下の写真は助手席側の写真です。こちらも純正ウインカー配線は純正ピンクがウインカー(+)、白/茶色斑点配線がアース線となります。
この配線をするだけでウインカーを作動させるとシーケンシャルウインカーとなります。
動画がこちら。
緑・黒のシーケンシャル/通常点滅スイッチの配線を接続しなくてもウインカーが作動しており、なおかつシーケンシャルに流れている事を確認して下さい。
(2)ウインカーモード切り替え配線
さて、次は問題の切り替えスイッチです。切り替えスイッチについては、前述のように黄色の札が付いており、12Vで通電させてはいけない(補償対象外になる)旨、書かれていました。したがって不用意にこの配線に通電するのは避けたいところです。
そこで、この緑・黒の配線およびスイッチがどのような仕組みになっているか調べてみました。
スイッチは2系統(運転席および助手席)の緑・黒線が一つのスイッチに接続し、一つのスイッチで2系統のオン・オフの切り替えができるようです。
まずそれぞれの緑線・黒線が通電するかスイッチをオン・オフでテスターでチェックすると、それぞれ確かに通電していました。また、スイッチの部分で何らかの抵抗が入っており、電圧の低下が起こるかどうかを確かめるためにスイッチONの状態で回路の抵抗を計測したところ、抵抗値は0Ωでした。
動画はこちらです。
これらから、当たり前のようですが、このスイッチは緑線と黒線をOFFの状態では通電させず、ONの状態では単純に通電(回路がつながる)だけの機能だとわかりました。
そして、Revierについては、緑線・黒線が通電していない状態ではシーケンシャルウインカーとなり、緑線・黒線が通電(回路がつながっている)状態では通常点滅になるであろう事がわかりました。またそのスイッチオン・オフの回路に抵抗はないため、スイッチを付けなくても単純に回路を接続するだけで同様の機能を得る事が可能だとわかりました。
では実際にC-HRに設置したユニットを用いて作動実験です。
(1) スイッチを取り付けた状態でスイッチOFFの場合、ウインカーはシーケンシャルに流れます。
動画がこちら
(2) スイッチを釣り付けた状態でスイッチONの場合、ウインカーは通常点滅します。
動画がこちら
当然の結果ですね。ここで、通常はこの配線をドア渡りをして室内に取り回し、室内で運転席・助手席の配線を合わせてスイッチにつなぎ、室内でON・OFFコントロールする仕様となっているのですが、これまでの検証結果から、別に室内に取り回さなくても動作を比較的簡単に切り替える事が可能となります。
そもそも、RevierやVertical Arrowなどのシーケンシャルウインカーを取り付ける場合、みなさんはどのモードで使うでしょうか?
もちろん、通常シーケンシャルモードで使いますよね?
ではどういった場合、通常点滅モードにしますか?
それはきびしいディーラーさんの入庫時にシーケンシャルモードでは入庫を拒否される場合に一時的に通常点滅モードにしたいのではないでしょうか?
ですから、ディーラー入庫などの場合に限って、一時的に通常点滅モードにできるようにしておいて、平時にはシーケンシャルモードで作動させるという方法がみなさんに合っているのではないでしょうか?
こういった場合、通常は緑・黒線は通電させない(回路を切断状態)にするとシーケンシャルモードで運用できますし、通常点滅モードにしたい時だけ一時的に緑・黒線を通電(回路を接続)すれば良い事になります。
この場合に接続をドア渡りまでして室内で行う必要はありません。ぶっちゃけ、ミラー内やドア内張り内で一時的に接続してあげれば良いですよね。
一例として、緑・黒線にスイッチではなく、ギボシで接続・切断した場合同様に問題なく作動するかテストしてみました。これまでの結果からスイッチの代わりにギボシを使って単純に回路を短絡するように接続しても大丈夫だという事がわかったからです。
下の動画のように、緑・黒のスイッチ配線の先端にギボシをとりつけて接続しない状態にするとウインカーはシーケンシャルに流れます。
それに対して、緑・黒線をギボシで接続するとウインカーは純正点滅になります。
このように緑・黒の配線部に付属のスイッチを取り付けなくても、ギボシ等で回路を接続するだけでこのスイッチの機能を実現する事ができます。
では実際ドア渡りをせずにシーケンシャルウインカーと純正点滅の切り替えを行えるようにするにはどのようにすれば良いでしょうか?
(1)ドア内張り内でドアスイッチパネルの下にギボシなどスイッチ機能を埋め込む。
下の写真のように、緑・黒の配線をドアミラーの根元からドア内張り内に引き込み、写真の黄色丸あたりでギボシ接続できるようにすると、ドアスイッチパネルを外すだけで簡単にON・OFFのコントロールができるようになります。この場合はドア接合部の配線渡りをする必要はありません。
上記のような場所にギボシ接続を設置すると、下の写真のようにドアスイッチパネルを外すだけで容易にギボシ接続部にアクセスすることができ、入庫時など必要時に簡単にオンオフ切り替えを行う事ができるようになります。場合によっては近くにスイッチを埋込みで設置しても良いかもしれません。
(2)ドアミラー内に配線接続部を設置する
ドアミラーカバーを外すのは面倒です。ドアミラー(鏡面)を外してその裏に配線を渡してギボシ接続部をミラー内に設置する方法もあります。
ドアミラー内側には前方から後方へと開口している穴がありますので、そこを通して緑と黒の配線をミラー後方部に抜いてきます。
ミラー(鏡面)を外していますが、ミラー筐体の内側には純正配線があり、その内側にはすこしスペースがありますので、そのスペースにギボシ接続部を置くようにします。こうすればミラー(鏡面)を外すだけでギボシ接続部にアクセスできますね。下の写真では束ねた配線を前方から後方に出してきていますが、ミラーの動きに干渉しないようにこの後束ねた部分は前方に戻しました。
束ねた部分を前方に戻したところです。これでギボシ部分だけ後方に出している事になります。
ギボシ部分を既存の配線にテープで巻き付けておきます。こうする事によってミラーの動きを妨げる事はないでしょう。
このようにして、緑と黒のシーケンシャルウインカー/純正点滅切り替え用の配線をドア渡りせずコントロールする事ができます。もちろんこれらの配線をドア渡りをして室内に取り回し、室内でスイッチコントロールする事も可能です(私はそうしています)。どの方法を用いるかはご自分のスキルや用途に合わせて選択して下さい。
(3)オプションライト用配線
最後にオプションライト用の青色配線(プラス)の接続です。ウインカー線用の赤色配線(プラス)とオプションライト用の青色配線(プラス)に対するアース線(マイナス)は1本の黒色線で共通となっていました。したがって、残るオプションライト用の配線として青色配線(プラス)だけ接続すれば良い事になります。
私の場合はVertical Arrow用に配線したものにつなぐだけでした。Revierの想定でも青色配線をドア渡りをして室内の電源へと接続する必要があります。
ただ今回の大きなテーマはすべてドア渡りをせずに配線を済ませるという事です。
ここでオプションライトの点灯ですが、昼間に点灯させるのはあまり意味がなく、多くの場合スモール/ポジション連動で夜間点灯させるのではないでしょうか?すなわちオプションライト用の青線はイルミ線に接続すれば良いという事になります。
この場合もミラーの根元から配線をドア内張り部へと導いてくれば良い事になります。
青の配線をカプラーで延長し、ドア内張り部での接続でオプションライトが点灯するかテストしてみました。テストですので、ミラーの根元を通して中に配線するのではなく、直接外側から配線をドア内張り部に持っていってます。
イルミ線はドア内張りのドアスイッチの配線に接続します。
運転席側はスイッチパネルの2つあるカプラーのうち、後ろ側のカプラーに接続します。
上段の白線がイルミ線(プラス)です。
助手席側はカプラーが1つです。図中の白線がイルミ線(プラス)です。
このような接続を行う事によって無事スモール/ポジション連動でRevierのオプションライトを点灯させる事ができました。
これまで説明したように、Revierのサイドミラーシーケンシャルウインカー流星バーションの場合、配線のドア渡りを全くしなくてもすべての機能を作動・コントロールする事ができます。したがって、DIYに慣れていない方でも比較的簡単に取り付けられる事が可能です。
手軽にサイドミラーのシーケンシャルウインカーを実現できますので、ぜひみなさん挑戦してみて下さい。
以上、3回にわたりましたがRevierから新発売されたサイドミラー用のシーケンシャルウインカー流星バーションの取り付けでした。
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C-HR FANの投稿リスト8 (2019-04-18~)