好きなモノを購入する時は「欲しいと思った時が購入のタイミング」とよく言うけれど、僕はそれには同意ができないでいる。
先日ラジオで、新しくiPhoneを購入したけれど、その直後にモデルチェンジをしてがっかりした、みたいなことをDJの人が言っていた。僕はその気持ちが痛いほどよくわかる。この類の話を聞くと僕は必ず幼少期のある出来事を思い出して苦々しい気持ちになる。
僕が中学生の頃、パソコンゲームが流行っていた。40代後半から50代の人は知っている人も多いと思うけれど、NECのPC-8801シリーズがゲーム用途として売れに売れていた。しかし当時価格が一式約30万という高額で、周りではお金持ちの家にしか無かった。そんなとき近所の大学生のお兄さんから、使っていたPC-8801mkⅡを買わないかという話が僕の家に舞い込んだ。しかも10万円。僕は親に泣いて頼んで購入してもらったわけだ。これが悲劇の始まりだということを知らずに・・。
PC-8801mkⅡ
それからの毎日、僕はコピーツール(懐かしい)で色々なゲームを友達からコピーさせてもらって「ウィザードリィ」とか「カサブランカに愛を」とか夢中になった(RPGやAVGが好きだった)。すると約1年後の85年くらいに、PC-8801mkⅡからPC-8801mkⅡSRにモデルチェンジしたのである。まあ、少し性能が良くなっただけで、僕には関係ないと思っていたがコレが大きな間違いで、グラフィック機能とサウンド機能が大幅に強化されて、その後発売されるゲームのほとんどが「SR以降対応」になってしまった。所謂「SRショック」というやつだ。
PC-8801mkⅡSR
だから、超有名な日本ファルコムのRPG「ザナドゥ」も「イース」も僕はプレイできずに、電気屋の店頭でデモ画面を指を咥えて見ていることしかできなかった。悔しくてFM音源ボードを購入しサウンド面はパワーアップさせたが、いかんせんmkⅡでは対応できるゲームが少ない。自分のパソコンがこれほど恨めしい気持ちはないと、子供だった当時思っていた。(もちろん買ってくれた両親には今では凄く感謝している)
当時やりたくて仕方がなかった日本ファルコム「イース」
話が長くなったけれど、要するに僕はこの時の経験から、欲しいモノを購入する時はすぐに購入せずにとにかく研究しまくって、吟味に吟味を重ねてから、さらに時間を置く。それでもまだ欲しい場合には購入する、という形になった。
クルマのモデルチェンジでもこのような事が起きうるのではないか。
NDのRFなんかはマイナーチェンジでかなりエンジンのパワーアップがされていたから、前期型を買った人はちょっと可哀そうだなと思ったりもした。僕は幸いにもクルマに関してはモデルチェンジでがっかりした経験はない。
まあでも、購入を迷ってグズグズしているうちに完売等でモノが手に入らなくなってしまうこともあるから、「欲しいと思った時が購入のタイミング」というのもあながち間違ってはいないのかもしれないのだが・・。
Posted at 2021/09/19 11:45:16 | |
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