昔からのオーディオファンは、ご存じだと思いますが、1970年~1980年代は日本のオーディオ全盛期で、スピーカーも各メーカーの力作揃いでした。
その中で、マルチウェイスピーカーのユニット位置を揃えて位相特性を改善するブームがあり、ソニーのフロア型スピーカーSS-G7(1976年発売)は、ウーハーをバッフル面から突出させるという手法を使っていました。
私も中古で入手して未だに使用していますが、先日、意外な所で現役で使われているのを発見しました。
それは、山梨県の清里にある「
ポール・ラッシュ記念館」です。
ポール・ラッシュ氏は関東大震災の復興に協力され、戦後も日本の復興に多大な貢献があった方で、晩年も日本で過ごされました(1979年ご逝去)。
今回、記念館を見学していたら、PA装置のスピーカーに
SS-G7が使われていてびっくりしました。
約50年前の製品ですよ。
通常、PA装置は高い耐久性を求められ、一般的なオーディオ製品は使われないので、本当に不思議でした。
色々、考察してみたのですが、
・清里は標高が高くて冷涼で湿度も低く、また冬季の暖房がオイルヒーターだったため、SS-G7の弱点とされるツイーターの断線が生じなかった(結露で、錦糸線とボイスコイルの接続部分が腐食しやすい)
・ウーハーのエッジ部分が最近のスピーカーの様なウレタン系では無く、ダンプ材を塗布した布系だったので、経年変化で破れる事が無かった
ことが、長寿命につながったと推測しています。
それにしても、なぜ、わざわざソニーのスピーカーなのか、やっぱり不思議です。
そんな事を考えながら、記念館のそばに残されていたご自宅も見学していたら、ヒント?がありました。
寝室に置いてあるラジオが、ソニーの
TR-629でした(1968年 発売)。
これも推測で恐縮なのですが、ポール・ラッシュ氏はソニーのファンで、ご存命の際は普通にオーディオ装置としてSS-G7を使っていたのではないでしょうか?
あとから、説明員の方に色々質問すれば良かったなと思いました。
が、ポール・ラッシュ氏には多くの功績があるのに、そこ?と言われそうなので、やめて正解でした。
(^_^;)
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Posted at
2023/09/03 00:25:25