
先日の三河走行時,先輩のご厚意によりEF8に同乗させて頂く機会を得ました.このチャンスを逃す手はないと,私のEF8からカメラとGPSロガーを奪い取り,比較データを取らせて頂きました.
先輩のEF8と私のEF8の主な違いは,以下の通りです.
車体 ・・・ 2名乗車仕様 vs 4名乗車仕様
エンジン ・・・ B18C vs B16A
ファイナル ・・・ 4.785 vs 4.400
タイヤ ・・・ 225/45R16 vs 195/55R15(共に71R)
エアロ ・・・ アンパネ付 vs アンパネ無
先輩のEF8は「車検に通る範囲で突き詰めて行くと,こういう姿になる」というお手本仕様です.
同乗させてもらって,最初に感じたのが「ロケットのような加速」と評される強烈な加速Gです.900kg台の軽量な車体に,200PS級のB18C,これをDC2R用98ファイナルで引っ張るのですから,これが同じEF8か!?と思うくらいの別世界でした.この加速力だと前後のG変化が激しく,コントロールがシビアですが,反対にそれを活かせば「オーバーもアンダーも自由自在に作り出せる」という感じで,先輩の絶妙なブレーキングテクニックも横で拝ませて頂きました.
さて,文字だけで言っても,その凄さは伝わらないと思いますので,まずは動画でご覧頂きましょう.
三河の路面だと少し足回りが硬過ぎなのか,YouTubeから「動画がブレてます.補正しますか?」と聞かれるくらいの跳ね具合でした(苦笑).
続けて,LAP+による比較です.私(青線)の方は当日の自己ベスト.先輩(緑線)の方は当日ベストの0.6秒落ちのタイムです.
比較するまでもないような圧倒的な差ですが,順々に見ていきましょう.
①ホームストレートエンド(1つ目の赤丸)
終端速度で4.2km/hの差.スタートラインから100mも過ぎてないであろう,この地点でもう0.1秒差がついています.ブレーキングポイントは私よりも手前ですが,120km/hオーバーという速度と,前後Gの変化を抑え込むためには,確かにこの辺りからブレーキングしないとダメだと思います.
②1コーナー(2つ目の赤丸)
加速力が凄いという事は減速時のエンブレも凄いという事なのでしょうが,同乗させて頂いた際,ブレーキング時のフロントタイヤを潰す感じ(ゴリゴリ感)は,プロが行うソレと同等のレベルだと感じました.改めて先輩の技量には感嘆させられました.そして,その荷重から作り出されたグリップは,私のEF8に対して5km/h以上も高いボトムスピードでの旋回を実現しています.
③下りセクション開始(3つ目の赤丸)
このデータでは,先輩はまだ本気を出していないという事で,大きな差はついていませんが,それでもトップスピードは4km/h以上高く,何より,その過程の加速の伸びがやはり凄まじく,更に0.1秒引き離されます.
④高速左コーナー~Cコース1つ目の右(4~5つ目の赤丸)
ここは,私がビビっている事もあり,ボトムスピードで5km/h以上差がついていますが,その手前のブレーキングで頑張ったせいか,意外と差がつきません.
⑤Cコース2つ目の右(6つ目の赤丸)
私のEF8はブレーキング後の僅かな区間で加速も減速もせず,速度維持が精一杯な状況なのに対し,先輩のEF8は容赦なく加速しています.その差は8km/h近くにもおよび,ここだけで0.4秒引き離されます.
⑥第1~第2~A・Bコース合流部(7つ目の赤丸)
先輩のEF8はあの短い区間でこの加速力・・・.そして,それを活かした荷重移動でタイトコーナーをスイスイとクリアしていく先輩の技量・・・.このツヅラ折れの区間だけで更に0.5秒も引き離されます.
⑦最終コーナー(8~9つ目の赤丸)
またも繰り出される,強烈な加速→減速G~しっかりとしたフロント荷重~タイヤの性能を最大限まで引き出したグリップ~高いボトムスピード~そして加速,の合わせ技.たった1つのコーナーで更に0.2秒引き離されます.
⑧ホームストレート(10個目の赤丸)
そして,こんなところからも読み取れる特徴.先輩の2→3速へのシフトアップ時間が私に比べて短い点もそうですが,先輩のEF8はシフトアップする僅かな間に減速しているのが分かりますでしょうか? 私はシフトアップの時間が長くても空走して速度維持しているのに,先輩のEF8は,この短時間で加減速しています! G変化の激しさはこんなところでも物語っています.
という感じで1周1.2kmのコースでトータル1.5秒も引き離されてしまいました.
(う~ん・・・この蜘蛛の巣チューンのB18Cは,やっぱり羨ましいなぁ・・・)
ちなみに,先輩の凄さはこのデータが手加減した状態である事で,この後,下りセクションでもう1段階攻め込んで,タイムを更に0.6秒削ってくる点にあります.その際の走りの一部が以下の動画ですが,エキゾーストノートからアクセルの踏みっぷりが分かるでしょうか?
(マスターなカプチーノの音も凄いので,少し掻き消されていますが・・・)
以上,クルマもドライバーも完敗な比較結果でした.
B16AにはB16Aの小排気量故のメリットや,前後の荷重移動が起こしにいくなら起こしにくいなりの乗り方というのもあると思いますので,今後もアプローチの方法を色々と変えて,先輩のEF8には挑んでいきたいと思います.
先輩,貴重なデータを測定させて頂き,有難う御座いました!
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モーターランド三河 | 日記
Posted at
2017/04/30 10:08:18