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2025年03月23日

ナリモ攻略(やり切った編)

ナリモ攻略(やり切った編) ちょっと時間が空いてしまいましたが,先日走ったナリモの反省会(回)です.

当日は自己ベストの0.06秒落ちとなる58.51を記録しましたが,これ以外にも58.53を2回記録しており,現状のクルマから引き出せるものは全て引き出したかな?という感じです.ナリモに合わせたセッティングをすればもうあと0.1~0.2くらいは削り取れる気もしますが,そこまでやる必要もないと思っているので,今回でやり切ったと思っています.

とはいえ,自己ベストに届かなかったのも事実なので,振り返りはやって今後のために情報を残しておきます.

まずはサンプルデータ.

【前回(58.45)】


【今回(58.51)】



続けてコンディション.

  前回 ・・・ 気圧:1028.8hPa  気温:15.3℃
  今回 ・・・ 気圧:1003.3hPa  気温:19.8℃

前回の気圧が良過ぎたので差が大きいですね.さすがに25hPaも違うと明確に車速の伸びが変わってくると思います.気温も20℃近くと高く,路面温度もそれ相応に上がっているでしょうから,タイム的にはかなり出にくい状況.これでよく0.06秒落ちまで迫れたなぁ~という感じです.


それではここからデータ分析に入りますが,今回は計測データの誤差が大きかったため,車載での比較を中心に行います.




ホームストレートエンド



1コーナー進入手前の終端速度で3km/h差.ナリモのホームストレートは110mなので,ゼロ発進から1速→2速とシフトアップしたゼロヨンならぬゼロイチ(0-100m)で3km/h差という事ですかね.やはり気圧差の影響は大きそうです.


1コーナー(14R~10R)



終端速度は伸びなかったものの,1コーナー(14R)を抜けてヘアピンまでの複合セクションでは,前回(左)よりも今回(右)の方が車速が高い.最初,進入速度が高かった分だけ前回(左)の方がボトムを落とさないといけなかったのかなぁ~?と思ったのですが,恐らく違う.今回(右)はリアにヘルパースプリングが入っているので,インリフトが抑制されてハンドリングが安定しているんでしょうね.なのでリアが落ち着くまでの"待ち"の時間が少なく,すぐにアクセルを開けて高い速度を維持出来ているという事なんでしょう.


ヘアピン進入(15R~8R)
そこからヘアピンに進入していく訳なのですが,ここのライン取りが大分違います(↓).



前回(赤)は若干オーバーシュート気味でターンインが遅れているのに対し,今回(青)がきっちりインに寄せられています.これはステアリングの舵角にも表れていて(↓),



前回(左)の方が舵角が大きく,切り遅れを取り戻そうとしているのが分かります.なぜこんなライン取りの違いが生まれたのかなぁ~?と思い出してみると,恐らく次のS字セクション(↓)の攻略方法が変わったためかな?と.



前回はS字の右(画像の奥)が苦しかったため,S字の左(画面の手前)でなるべくイン側に寄せようとクリッピングポイントを1個目のパイロンではなく,2個目のパイロンとし,ヘアピン(15R~8R)に対して回り込む形(U字状ではなく,レ点でコーナリングする事)を意識していたのですが,今回はS字の右で苦しまなかったためセオリー通りのアプローチに戻したようです.

確かに,S字を抜けた先(13R)の車速は今回(右)の方が伸びていますし(↓),



ここのハンドリングが明確に良くなったのだろうと思います.では,なぜ良くなったのか?を考えてみると,フロントに入れたHALの低反発スプリングのおかげなんだろうなぁ~と思いました(↓).



リアのブレーキの問題もあって,TC1000ではまだそのポテンシャルを全て引き出し切れていませんが,フロントの荷重をキープするという点においては,やはり低反発スプリングの方が優れている(=セッティングを詰めていけば最終的にはこちらの方が速い)と改めて思いました.


右直角コーナー(10R)
次は,S字を抜けた後の右直角コーナーですが,今回ここはやや攻めが足りなかったようで,前回(左)と比べてコーナリングスピードが4km/hも低いです(↓).



乗っていた時は特に抑えて走った記憶はないので,同じように走ったつもりで遅くなっている事から,クルマ側の問題でしょうね.フロントスプリングの低反発化によりステアリングレスポンスが悪化したのか? リアのインリフトが抑制されて向きの変わりが遅くなったのか? エンジンパワーの低下によりタイヤのグリップに負けたのか? いくつか仮説は思いつきますが,これだけで紐解くのは難しいですね.


複合ヘアピン(7R~8R)
ここは明確に意識してライン取りを変えました.前回も7R~8R間の外側は路面が荒れていてグリップしない事は分かっていたので(↓),



なるべく小回りして外輪側のタイヤを荒れた部分に落とさないように意識していたのですが,結果的にはそれが出来ていませんでした・・・.なので,今回は完熟歩行の際に改めてそれを意識し直していたのですが,再度路面を見てみると,7R~8R間だけでなく,7Rの進入もかなり路面が荒れている事に気づきました(↓).



なので,ここは進入の時点から徹底的にインベタだな!と意識してラインを変えたのですが,そうなると苦しいのが出口側の8R.前回はここが曲がらないので,結果的に7R~8R間を大回りする羽目になったのですが,今回はなぜかクルッ!と小回り出来ました.


(立ち上がりの車速もほとんど変わっていない↑)

察するに,現在のリアブレーキがロックし易い状態であるため,これがサイドを引いた状態と同じ効果を生み出し,180°ターンみたいなシーンで小回りが出来る要因となったんじゃないかと思います.


V字ヘアピン(12R)
手前の180°ターンを小回り出来たおかげで次の12Rに向けては余裕があり,ここはきっちりパイロンに寄せられています(↓).



今回(右)の方がボトムスピードも5km/h高く,このライン変更は今のクルマの状態に合っていて正解だったんじゃないかな~と思っています.なお,12Rを抜けた時点で前回と今回のタイム差はほぼゼロでした.


7Rへの接続ショートカット
V字ヘアピンを抜けた後,全開で走る18R~10R~15Rの高速区間はほぼ違いがなく,そこからジムカーナ特有のショートカット部分に入るところで1つ問題が.ショートカット部分なので路面に段差があり,クルマが激しくバウンドするのですが,今回(右)の方はここでリアが暴れてカウンターを当てる羽目に(↓).



恐らくこの原因は,リアのリバウンドストロークを稼ぐために1G状態でバンプタッチしているせいで(↓),



ギャップでダンパーが縮んだ際に底突きしてしまうため,グリップが抜けてリアが暴れているのだと思われます.リアのブレーキ問題が解決したら,こちらの件も直さないとダメですね・・・.


15R⇒18R間の接続ショートカット
なお,上記のリア暴れは,同じく15R⇔18R間の接続ショートカット部分でも起きていて,



こちらは車体が浮くレベルでジャンプするので,着地時のテールスライドが更に酷く,アクセルを全開にして無理やりクルマを抑え込みましたが,確実にボディに良くないですね・・・.


ヘアピン(15R)
ここは完熟歩行時にライン取りで迷った箇所ですが(↓),



結果的にはインベタを選択して正解でした.立ち上がり時の車速を比較すると(↓),



今回(右)の方が2km/h高くなっており,ここもリアのブレーキロックのおかげか? 小回りに苦労しなかったので,今のクルマの状態であれば正解だったようです.


最終コーナー(15R)
・・・で結局,0.06秒はどこで差がついたの?というと,最終コーナーでした.



同じようにアプローチしているつもりなのですが,今回(右)の方がほんの僅かにアンダーステアが強く,舵角が大きくなってしまいました.その結果,続くホームストレートでの車速の伸びが低く,エンジンパワーが落ちている日という事もあって,ゴールラインまでに0.06秒差がついてしまったようです・・・.orz

アンダーステアとなった要因はデータからなかなか読み取れないのですが,

  ①前回に比べて気圧が低くエンジンパワーが,タイヤのグリップに負けている
  ②前回に比べて路面温度が高く,フロントタイヤの限界が低い
  ③フロントスプリングの低反発化によって,荷重が掛かっている時間が長い(=フロントタイヤの負担が大きい)
  ④リアのインリフトが抑制されているため,向きが変わりにくい

・・・といった辺りが要因かな?と思います.③・④は最終コーナーではデメリットになっていますが,別のコーナーではメリットになっていたりもするので半々.となると直接の要因は①・②となり,やはりコンディション差でタイムを更新出来なかったという事なのでしょうね.

逆に言うと,ナリモはやはりジムカーナコースらしく,コンディション差の影響が小さいと言う事も出来ます.TC1000で気圧が25hPaも違ったら0.5秒は変わると思いますが,ここでは僅か0.06秒.クルマの状態よりもドライバーの技術(コース攻略)の方が比重が高いという事なんでしょうね(という事は,攻略し切った現段階では,これ以上伸び代がない・・・とも言えますが).


以上,ナリモ攻略のやり切った編でした.纏めると,

  ・コース攻略はほぼ完成(やり切った!)
  ・これ以上詰めるには,セッティングをナリモに合わせるしかない
  ・前回からの変化点であるフロントスプリングの低反発化は,低荷重域の荷重維持が容易になった
  ・その反面,高荷重域ではステアリングレスポンスの悪化を招いている
  ・リアのリバウンドストローク確保は,ブレーキング時の安定性向上に繋がっている
  ・その反面,バンプストロークが不足して,荒れた路面ではリアが暴れる
  ・クルマのトータルバランスとしては問題を感じないが,ほんの少しだけアンダーステア気味な様子(遅い)
  ・リアのブレーキロックは,ジムカーナコースでは有利に働いている
  ・この問題を直すと,180°ターンで遅れる可能性あり

といった感じでしょうか.スプリングの変更はメリット・デメリット両方あるので,それぞれの特性を確認出来た感じですね.ただ,バンプストローク不足によってリアが暴れる部分は直したいかな.リアのブレーキロックは今後直しますが,その分だけナリモでは遅くなるかもしれませんね.

いずれにせよ,やり切った感があるのでナリモのタイムとしてはこれで頭打ちでしょう.
57秒台を出すには,大幅な軽量化 or パワーアップしかないと思います.
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Posted at 2025/03/26 12:24:30

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