
では
続き.前回の最後に「フィアットX1/9アバルト・プロトティーポ」を見ましたが,続く2台はこのクルマと縁のある2台となります.
最初は「ランチア・ストラトス」.目立つクルマなので言わずもがなですね.見学した当日も一番人だかりが多くて撮影に苦労しました(苦笑).「ストラトス」の名は,イタリア語で「成層圏」を意味する「stratosfera」から取った造語なのだそうです.
最初ランチアは「ラリーで勝てるクルマ」を欲していたため,この「ストラトス」のプロトタイプに興味を示していなかったそうなのですが,デザインしたベルトーネが「ミッドシップはラリーにとって有利」と売り込み,ボディをモノコック構造+サブフレームの形に変更したそうです.
サスペンション周りは先述の「フィアットX1/9」のものを受け継ぎ,エンジンは「ディーノ」用の2.4L V6を搭載.ボディ剛性が目茶苦茶高いクルマだったそうで,1970年代のクルマなのに,20年後のクルマを上回るほど頑丈だったそうです.
ミラーの取付位置は「X1/9」と同様に低いですね.
ルーフ上にはラリー車っぽいダクト.
その後ろにはスポイラーが見えます(実はロールケージだったりするのかな?).
リア後端にはお馴染みのダックテール.ホイールベースが2180mmとEF8より120mmも短いので小さい事は小さいのですが,これより先に「ミニ・クーパーS」や「フィアットX1/9アバルト・プロトティーポ」を見てしまったので,逆に大きく感じてしまいました.
ちなみに,リアのトレッドはR32 GT-Rと同じくらいなのだそうで,そう考えれば大きく感じるのも当然なのかもしれませんね.
なお,マッドガードはチェーンで後端が持ち上げられていました.実戦仕様ではそんな事はないので,これは展示用の処置でしょうね.あと気になったのがマフラー(↓).
左右で長さ(突き出し量)が違うんですよね.横置きのV6なので配管の取り回し上,マフラーの長さを変えて等長を狙ったのかな? 市販モデルはこんな事はないのでコンペティション仕様独特の処置なのかもしれませんね.
お次は「フィアット131アバルト Gr4」.
フィアットの販売政策の変更に伴い,前回の「X1/9」に替えて投入されたクルマですね.ここまで小さいクルマを見慣れていたせいか,最初見た時は「デカいなぁ~」という印象でした(苦笑).
「フロントはバンパーを廃して,エアダム形状となっている」との事で,言われてみればなるほどなぁ~という感じです.
ミラーは正常な位置に.なお,市販車の「131」は4ドアですが,ラリー車に仕立て上げる過程で2ドアに変更されているそうです.また,ドアの左下(リアタイヤの前)にパネルがありますが,市販車ではここにブレーキ冷却用の開口部があるそうです.見ていた時は単なるパネルなので見落としましたが,ラリーでは不要だったという事なんですかね?
ルーフ後端にはスポイラー.
リアにはダックテールと,この辺りはお約束な感じですね.「X1/9」や「ストラトス」と比べるとスペシャルな感じはなく,市販車の延長線上といった感じ.「ラリーを市販車のアピールの場に使う」という意味では正しい判断だったのでしょう.
さて,まだあと2台残っているのですが,長くなったので今回はここまで(
次回へ続く).
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博物館見学 | 日記
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2025/04/08 23:36:19