2ヵ月振りに走った先日のTC1000ですが,アレコレ試してみるも空しく,ここのところお約束となっている想定タイムの0.3秒落ちで終わりました.
前回(5月)の走行データから「
問題はブレーキングの仕方にある」と考え,今回はブレーキングを開始するタイミングを意識的に一呼吸遅らせて,やや突っ込み気味にアプローチする事を心掛けたのですが,0.3秒の差を埋める程ではありませんでした・・・.
一応,開始タイミングを遅らせれば遅らせるほどタイムは削れるのですが,フロントタイヤがスキール音を鳴かせてエイペックスにつけなかったり,速度が落ち切る前にステアリングを切らざるを得ず,ブレーキングと操舵抵抗が重なってボトムスピードが過剰に落ちたりと,負担が大き過ぎな印象でした.
速度を落とし過ぎず,かといって荷重を抜き過ぎず,ちょうど良いバランスでターンインさせようとすると,ブレーキペダルのストローク量が少な過ぎてやりづらい.「こりゃ,パッドの特性が私の好みに合ってないのでは?」と走りながら思ってました.
リアのブレーキロック対策で入れたIDIの「SC6.5」ですが,確かにこれまで使っていたものよりも制動力が高く,浅いブレーキングでも旋回出来るようにはなったのですが(=ボトムスピードは上がった),初期制動が低いせいか? ピッチングの治まりが遅く,姿勢が安定しないのでリアの動きが読みづらい・・・.
スピン覚悟のバンザイアタックで飛び込めば,何とかなると言えば何とかなるのですが,夏場でこんな状態では冬場の冷えたタイヤでは到底無理.
2本目の途中でリアタイヤの内圧を下げた結果,リアのスライド量が減って自信をもってコーナーに飛び込めるようになり,タイムを削り取れたというのも納得の結果です.
私のブレーキの好みは,どちらかと言うと「直線でブレーキングを終わらせて,アクセルペダルに足を乗せながらコーナーへアプローチしたい」タイプなのですが,

(Beyond the Apex The Gran Turismo Magazine:
コーナリングの考え方より)
今のパッドは直線で終わらせるには効きが物足りないし,かといって残すブレーキをしようとすると効きが強過ぎる.どっちつかずで使いにくいなぁ~という感じです.「じゃあ,お前の好みはなんなんだ?」という話になる訳なのですが,これが正直良く分からない・・・.
「こんな時こそデータロガー!」という事でいつもの通り引っぱり出してみたいのですが,問題は一体何のデータと比較して分析をすれば良いか? 色々思案した結果,「コンディションが近くて,ブレーキに不満がなかった時のものと比較すれば良い」と判断し,コチラのデータを引っぱり出してきました(↓).
ちょうど3年前の2022年にお試しでGTウイングを外した時のデータです.気圧・気温の条件が今回とかなり近く,まだブレーキマスターをNA1仕様に変更する前なので条件に合致します.
この時は何をやっていたんだっけ?と
当時のブログを読み返してみると,前日がドリフト走行で走れば走るほど路面コンディションが良くなった事もあり,午前中にGTウイングレスで走ったタイムを,午後にGTウイングつけて抜いていたようです.という事は,比較材料としては午後の方が良いなーという事で,コチラのデータ(↓)と比較してみます.
まず,コンディションは以下の通り.
2022年(41.970) ・・・ 気圧:1002.3hPa 気温:31.5℃ 路面温度:45.6℃
2025年(42.316) ・・・ 気圧:1005.2hPa 気温:28.8℃ 路面温度:29.0℃
風や湿度といった違いがあるとはいえ,今回(2025年)の方が全体的に良い条件なのに,やっぱり0.3秒遅いんですね・・・(泣).
続いてロガーデータ(赤:2022年 青:2025年).
1コーナー(1つ目の緑丸),ヘアピン(2つ目の緑丸),インフィールド(3つ目の緑丸),最終コーナー(最後の緑丸)の各ブレーキングポイントの波形を見比べてみると,2022年(赤)は「直線でブレーキングを終わらせて,アクセルペダルに足を乗せながらコーナーへアプローチ」しているのが読み取れます(=ブレーキは強く・短く止めて,早めにアクセルを開けている).これに対し,2025年(青)は「ブレーキを残しながらコーナリングを開始し,ブレーキングの最後で緩めてボトムを上げようと試みてはいるが,単にアクセルONが遅くなるだけで速度が伸びてない」というのが分かります.今のパッド特性に何とかドライビングで合わせ込もうとしている様子が窺えたのは一安心ですが,これだけ立ち上がりが遅ければタイムが出なくても仕方がないですね・・・.
では,この比較データから私のブレーキの好みを分析してみると,
制動初期(一番上の緑丸) ・・・ 効き始めは弱くても良いが,その分だけペダルストロークを稼ぎたい
制動中期(真ん中の緑丸) ・・・ ペダルの奥の効きが一定で,速度が落ちても制動力が変わらない
制動後期(一番下の緑丸) ・・・ 速度の低下に合わせて効きも低下し,ペダルコントロールが容易
なるほど,なるほど,こういう特性が私は好みなんですね.初めて知りました(苦笑).
となると,私の好みに合うIDIのパッドはどれなんだ?
むぅ,ペダルの踏み方と温度の相関が分からないので読み取れん・・・.
これなら横軸が速度のENDLESSの方(↓)がイメージし易くて分かり易いか!?
パッドのチョイスを失敗したかなぁ~? まぁ,暫くはこの図と睨めっこして次どうすべきか考えてみます.
以上,私のブレーキの好みは?というお話でした.
ブログ一覧 |
セッティング(ブレーキ) | 日記
Posted at
2025/08/14 01:28:17