4月から、キャロルさんのバネをいくつか試しながら、サーキットで走っています。ひとまず、いくつか走ってみた車載と、そのデータをまとめて載せていきます。
■車両仕様 共通部
・タイヤ:BS RE-71RS 245/40 R18(Ft/Rr)(日光×1,本庄×2)
・ホイール:YOKOHAMA TC-4 18×8.5j 114.3×5 +51
・パッド:WINMAX AC1(Ft)× AC1(Rr)
・その他:
‐シート
…RECARO RMS
‐6点ハーネス
…SPARCO HANS対応
‐ステアリング交換
…SPARCO R345+FrogDriveボスSet
‐追加センサ
…DEFI SMART ADAPTER W
‐油圧・油温センサー
‐COX BODY DAPER
■2025年04月08日 日光サーキット
Time :41.486(9.664⇒18.384⇒13.438)
@外気:15.57℃,湿度:38%,路温:29.2℃ ☀ドライ 1015.7hPa
空気圧:Ft2.0 Rr2.5(温間)
Time :41.034(9.518⇒18.120⇒13.392)
@外気:19.1℃,湿度:33.0%,路温:39.9℃ ☀ドライ 1010.7hPa
空気圧:Ft2.0 Rr2.0(温間)
‐フロントバネ:carol RSM4オプションコイル(白バネ)
★‐リヤバネ :キャロル試作品
バネ形状…carol RSM4オプションコイル同一
バネレート…白バネからレート下げ
★集めたデータは
こちらで見れます
■簡単に所感
(1)リヤバネ単品
【総論】
・動きがしなやか。ストロークは確かに短いが、バンプ・リバンプ動きがしっかり出ている。
・特にバンプは白バネが全く動かなかったため、クルマの向きを変える(タイヤを転がす)際に、
荷重が前タイヤに居付くような感覚があったが、これが改善されている。
・個人的な所感としては、白バネよりもはるかに良い感触がある。★OS傾向の出やすさ要素推測。ただし、4WSの介入度やリヤの巻く挙動は強く出るため、・リヤロール剛性低く荷重がスポーツ走行の経験値が少ない人にオススメはできない印象がある。片輪に乗りすぎてリヤCf低下。
(2)車両全体・コーナー進入初期~中期の
【総論】 前後Cfの前が強い
・減速時はオーバーステア傾向。姿勢維持および加速ではアンダーステア傾向。・4WSの効きが強すぎ
(⇒ブレーキを触る / ただ転がす…OS,アクセルに触れる…US)
・おそらくロール剛性のバランスが悪い(フロントの方がロール剛性が高い)。
【その他】
・ブレーキ姿勢:好印象。ただし、全体的な安心感は白バネの方が高い(下記)。
リヤの伸びがあるため、リヤが持ちあがった際にヨーが出ると、リヤの巻き込み挙動が出やすい。
・旋回姿勢:好印象。基本的にニュートラル~オーバーステア。
リヤの空気圧が高ければ高いほど、オーバーステア挙動が強くなる。
どの空気圧設定でも慣性が止まりづらく、その部分がだらしなく感じる(変なFRっぽい?)
・姿勢維持・加速:悪印象。姿勢維持から加速まで全てアンダーステア傾向。タイヤ1~2本ラインが外れる。
どの空気圧でもその印象が変わらず、操作しづらい。ロール剛性バランスの影響と考えられる
(3)運転
・バネに集中しすぎて、視線移動が雑+アクセル触った際の違和感が上手く合わせられていない。
個人的には、8~9コーナー、2~3コーナー、4~6コーナーの走り方が雑。
また、最初のフロントグリップの拾い方や、ブレーキを全体的に余しすぎているような印象。
グリップも余していて、イメージ95~98%でしか走れておらず、もう少しのプッシュをするのが課題。
この動画には無いが、丁寧に飛び込みたい部分で、押しハンでなく、ステアリングを握るようにして引きハンで中島選手(BUNSO選手)運転することをアドバイス頂いた。これが凄く良い。早速練習しています。
■2025年04月25日 本庄サーキット
★空気圧低いver.
Time :44.921(Digspice計測 計測器不使用)
@外気:19.7℃,湿度:55.0%,路温:27.0℃ ☁ドライ 1007.1hPa
空気圧:Ft2.0 Rr2.4(温間)
★空気圧高いver.
Time :45.384(17.878⇒7.006⇒20.500)仮想ベスト:45.090
@外気:19.8℃,湿度:66.0%,路温:33.0℃ ☁ドライ 1006.1hPa
空気圧:Ft2.0 Rr1.7(温間)
★フロント - リヤ空気圧同値ver.
Time :44.055(17.523⇒6.963⇒20.569)仮想ベスト:44.984
@外気:20.4℃,湿度:65.0%,路温:35.4℃ ☁☀ドライ 1005.7hPa
空気圧:Ft2.0 Rr2.0(温間)
★‐フロントバネ:
carol RSM4コイル(緑バネ…バネレートが白バネより低い)
車高は白バネが純正より 約-20 mm に対して、緑バネが 約-10 mm
‐リヤバネ:
キャロル試作品
バネ形状…carol RSM4オプションコイル同一
バネレート…白バネからレート下げ
★集めたデータは
こちらで見れます
■簡単に所感
(1)フロントバネ単品
【総論】
・動きがしなやか。ピッチやロールを感じやすく、街乗りも快適。
・強いブレーキに対して縮みやすいが、戻ってくる時のリバウンド感が弱い印象。
そのため、ブレーキを抜き量に対して、フロントの荷重が抜けず(リバンプしない)、コーナー進入時のピッチ主体の領域にて、アンダーステアを誘発しやすい。スっと抜きたいコーナーが苦手。奥にクリップがあるようなブレーキを触り続けるような領域が⾧めのコーナーでの印象は悪くない。おそらく、バネが戻る周波数が遅いので、そのような操作には適用…なのか?
(2)車両全体
【総論】
・直感的に感じたのは『純正』に似てきた。良く動く足と4WS、タイヤの能力をバランス良く使って、クルマの向きを変えられる印象。しなやかに動く分、ロール残りが気になる部分有り。分かりやすいのは2個目のシケイン越えて外へ飛び出して姿勢を戻す部分。
・純正と明確に違う部分は2つ。
1つ目は、ブレーキを抜いた際のフロントの動き。2つ目は、タイヤを転がしてから、アクセルを触った時の動き。詳細は以下。
【詳細】
・ブレーキ姿勢:好印象。バネレートが落ちたので、ABSが入りやすいと思ったが、ABS介入度は、この仕様ではかなり小さい。ただし、その姿勢がブレーキを踏んでから、一瞬遅れてやってくるような印象がある(前回のものより)。また、減速度合が非線形(指数関数的)な印象を受ける。ブレーキ自体の効きか誘発される姿勢が支配的か現時点で判断つかず(おそらくバネ変更の影響要因だと思われる)
・旋回姿勢:ロールバランスは問題無し。各領域で印象の良し悪し有。ブレーキの抜く部分+外側のタイヤのグリップを拾い始める領域(ピッチ主体の領域)は悪印象。ブレーキの抜きに対して、縮んだフロントがなかなか戻ってこず、アンダーステアが出やすい。リバンプの周波数が遅い?フロントの運動量というか速度が遅い?そんな印象。完全にペダルを離し、タイヤを転がしている領域は好印象。前回(前が白バネ)よりも良く転がり、かつ、だらしなくない(慣性が止まらず、リヤアウト側がズルズルと滑るような感覚がない)。リヤのスライドが怖い人でも扱いやすいと思われる(個人的には、もうちょっと白バネ方向での感触が好き)
・姿勢維持・加速:好印象。姿勢維持のところから拳を一つ切ると、クルマがより向きが変わる。今までは2の舵までだったが、『疑似的にちゃんとした機械式デフで曲げる』、いわゆる3の舵を使えるようになった印象。白バネとは逆。
舵残りした状態での全開加速はフロントが抜けそうになる傾向。前へ進みづらいというか外へ逃げる
(3)運転
・フロントが持ち上がらないことに対して、加速開始する場所を変えずに、運転の操作をもっともっと前へ持っていきたかったが、そこがアジャストが上手く出来ず。減速量のメリハリを少し弱めにして、サラッと走らせる方が良かった印象。2、3コーナーと最終が顕著。
・最終コーナーはもっとリヤをアクティブに動かす方が速かったが、上手く行かず。もう1一歩。少ない動きによるヨーの発生とアクセルによる姿勢維持の感覚が合っていない感覚。ドライバーの問題が強い。
■2025年04月25日 袖ケ浦フォレストレースウェイ
★空気圧前後高め
Time :01.17.001(Digspice計測)
@外気:21.6℃,湿度:39.0%,路温:48.2℃ ☀ドライ 1000.8hPa
空気圧:Ft2.4 Rr2.4(温間)
★空気圧2.2まで落としてみた
Time :01.16.648(Digspice計測)
@外気:22.4℃,湿度:32.0%,路温:47.6℃ ☁ドライ 1000.8hPa
空気圧:Ft2.2 Rr2.2(温間)
★空気圧2.0 連続周回
Time :①01.17.710 ②01.16.901(Digspice計測)
@外気:20.8℃,湿度:50.0%,路温:35.4℃ ☁☀ドライ 1000.8hPa
空気圧:Ft2.0 Rr2.0(温間)
★空気圧2.0 その日ベスト
Time :①01.16.464 ②01.16.901(Digspice計測)
@外気:20.8℃,湿度:50.0%,路温:35.4℃ ☁☀ドライ 1000.8hPa
空気圧:Ft2.0 Rr2.0(温間)
‐フロントバネ:
carol RSM4コイル(緑バネ…バネレートが白バネより低い)
車高は白バネが純正より 約-20 mm に対して、緑バネが 約-10 mm
‐リヤバネ :
キャロル試作品
バネ形状…carol RSM4オプションコイル同一
バネレート…白バネからレート下げ
★集めたデータは
こちらで見れます
■簡単に所感
(1)変更した単品に対する所感
【総論】
・本庄の時と印象は変わらず。緑バネはしなやかで乗り心地良い。高速域でも同様。バネが縮み方向に良く動くため、姿勢は分かり易くて好印象。そこからの戻りが悪いのが悪印象。弱めの荷重には問題無いが、ブレーキを詰めたり、強い荷重を与えたりするような挙動が苦手。そこを注意すれば、スポーツ走行は十分にこなせる。
(2)車両全体に対する所感
【総論】
・この部分も本庄の時と印象変わらず。直感的には純正と似ている。
・フロントの荷重を与えてからの動きが鈍いため、もっさりと姿勢を動かす必要性有。対して、ロール領域~クルマを転がす領域~旋回維持は好印象。
【詳細】
・ブレーキ姿勢:好印象。ただし、下りではリヤがはがれるような印象を受ける。
舵角が入っていると、リヤの感度が一気に増す。3コーナー飛び込みと複合下りが特に顕著。今回はドライバーがついこれず、純正足よりもブレーキポイントが早めになり、短くできなかった。
・旋回姿勢:好印象。速度域が高いため、ロールが大きめに出る。純正と同じような印象。ただし、転がす領域に対しては良く曲がるため、ストレスない。フロントグリップが拾えていればニュートラル・弱オーバーステア。
・ただし、その最初期グリップを拾うためのフロントバネの戻り(縮んでからの戻り)が遅い。または弱い。また、リヤの慣性がズルズルしてしまうケースがしばしばあり、ヨースピードも速いため、ドライバーの習熟度によっては怖さを感じると思われる。
・姿勢維持・加速:本庄と変わらず、4WSと足の動きによる疑似的LSDが利き、好印象。いわゆる第3の舵が利く。加速に関しては路面アンジュレーションによりグリップ抜けが出やすい(1・最終コーナー脱出等)。2コーナー高速はロールの大きさもあり、環境温度や空気圧によっては、微妙にアクセルを抜かざるを得ないケースもあった
(3)運転
・フロントを持ち上げよう、クルマを転がそうの意識が強すぎて、ボトムが早すぎて曲げられないケースが各所に。。また、下りの3・4コーナーと複合で、リヤのコントロールに自信が無くてグダグダに。純粋に腕が無い。恥ずかしい。。精進します。ここに関しては、ほんとこれしか言えない。。運転は0点に近いかも。。
■2025年05月18日 ドライビングパレット那須 基本コース
★空気圧前高め
Time :37.422
@外気:23.5℃,湿度:67.0%,路温:33.5℃ ☀ドライ 1011.7hPa
空気圧:Ft2.4 Rr2.0(温間)
★空気圧同値
Time :37.371
@外気:26.9℃,湿度:57.0%,路温:45.6℃ ☀ドライ 1005.5hPa
空気圧:Ft2.0 Rr2.0(温間)
★空気圧同値 ブレーキと操舵の仕方変えてみた(かなり領域を分けてみた)
Time :37.534
@外気:29.4℃,湿度:54.0%,路温:44.2℃ ☁☀ドライ 1004.5hPa
空気圧:Ft2.0 Rr2.0(温間)
‐フロントバネ:
carol RSM4コイル(緑バネ)
バネレート:純正(レートすぐ出るタイプ),純正から-10 mmカット
★フロントスタビリンク外し(スタビ効果無くした)
‐リヤバネ :キャロル試作品
バネ形状…carol RSM4オプションコイル同一
バネレート…白バネからレート下げ
★集めたデータは
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■簡単に所感
(1)車両全体に対する所感…微量ロール領域(市街地・高速道路)
【総論】
・教科書のクルマの物理にあるスタビライザー有無の差が出ている印象。
・舵角に対する初期レスポンスは鈍る。フロントノーズが微小に入ってからの面圧は、スタビ有りよりも弱い(荷重分散されている?)。リヤのスリップアングルがついてから、クルマの向きが変わる速度が早くなった間隔がある(4WSから出るヨースピードが速い?)。乗り心地自体は良くなったが操安性低下。サーキット移動までで結構疲れる。
・また、共通して、操舵感覚が左右で異なる(右舵角重たく、左舵角軽い印象)
(1)車両全体に対する所感…スポーツ走行、タイヤ限界領域
【総論】
・フロントロールが大きすぎて、車両全体のモーションが大きく、タイヤ接地面低下、総じて操安性が落ちており、タイム悪化。
⇒スポーツ走行に向いていない。バネを非常に固くしない限り、メガーヌ4でのスタビライザーは必須と考えられる(ただし、スタビライザーの効果量強弱はテストが必要)
【詳細】
・ブレーキ姿勢:車両真っすぐさせた状態では問題無し。舵角が拳半分ほど入っている状態からの旋回ブレーキで、フロント外側に荷重が乗りすぎる傾向があり、フロントの入りがスタビライザー有りよりも低下している印象。
・旋回姿勢:フロントのロールが大きすぎて、それにつられてリヤ側のロールが過大。イン側リヤのタイヤが完全に離れてしまっており、総コーナリングフォースが落ちている。旋回速度高くてイン側浮くではなく、旋回速度が低いのにも関わらず、同様の症状が起こる。
・また、切り返す舵に対するレスポンスが悪い。ピッチからロールに移る際のブレーキと舵角を切り分けたとしても同じ。
・空気圧の変更や操舵の変更を行ったとしてもタイムが伸びず、車両の旋回性能が純粋に低下したイメージ。
・フロント荷重移動後のバネの戻り(バウンド)は、バウンド初期が改善されたような印象あるが、ほぼ変わらず。
★アンダーステアが強くなっている印象は無い。おそらく3輪状態で走っているため、前後 Cf バランスは合っている模様だが、4輪の総 Cf が落ちており、速く旋回出来ない。
・姿勢維持・加速:スタビ有の時に使えていた、4WSによる疑似的なLSD のような動きが無くなった。3輪状態姿勢となっており、ロールを戻してからでないと加速が出来ず、テンポが遅れた印象。姿勢は4輪ついていれば、FRのような姿勢になっているとのこと。
(3)運転
・クルマの反応が悪くて悪戦苦闘。特に午前中は酷かったです。。午後から冷静になって、操作をいったん切り分けてみよう、みたいな運転の仕方をしてみたら、タイヤが素直に反応するような感覚があり、新たな発見がありました。ここまで分けても良いのかみたいなことを感じられたのが良かったです。
・また、後日気づいたのですが、ブレーキでスタビ効果を出してあげる(転がす走り方の逆をしてあげる感じ?)運転方法もあることを言われ、ハッとしました。