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Agent ジンのブログ一覧

2023年03月09日 イイね!

アジサイ育種プロジェクト2021 vol.11‐Hydrangea‐

アジサイ育種プロジェクト2021 vol.11‐Hydrangea‐今回は2022オリジナルではなく、久々に2021オリジナルの現況を書いていきます。2020年のシーズンは試験交配というかたちで、少ししか交配していなかったので、2021オリジナル以降から育種の本格スタートとなりました。とはいえ、2021年も開花のタイミングが合わなかったりして思い通りの交配ができなかった花もあり、最終的に残ったのは11パターンの交配実生です。あくまでもプロの育種家ではなくアマチュアですので、11パターンでも相当な数だとは思います。今回はその中の一部を紹介します。

まずは21-08EN系統から21-08EN05です。種子親は濃いグリーンの葉で、花粉親は若葉が真っ黒になる品種との交配実生です。新芽を見る限りでは、両親の中間の性質で、どちらかというと花粉親似という雰囲気が出ています。耐寒性も十分で、北関東の冬でも芽飛びの心配は無さそうです。これから葉が展開がした後グリーンになっていくのか黒みが強いままなのかが気になるところです。花は90%以上の確率でガク咲き、八重咲きかどうかについては80%以上の確率で一重咲きと予想しています。花色は濃い青色を狙った交配なので、そうなってくれるといいのですがどうでしょうか。



次は21-04MN系統の21-04MN08です。こちらは種子親の葉は一般的な明るいグリーンの葉で、花粉親は若葉が真っ黒になる品種の交配実生です。この個体は現時点では完全に花粉親似となっています。こちらも耐寒性は問題無しなので、花さえ良ければ新品種として残せる実生です。その花の観賞価値という部分がなかなか難しいのですが、こちらはうまくいけば白い覆輪が入る可能性があります。ただ、白い覆輪程度では今となっては普通なので強いウリにはなりませんが、まずはオリジナルの白覆輪も作ってみたいところです。



そしてこちらはヤマ系とガク系の種間雑種21-17OM系統の21-01OM15です。種子親は野生種から誕生した品種で、花粉親は完全なヤマアジサイの品種です。花粉親は非常に希少な品種で、花の観賞価値も極めて高いのですが、いかんせんヤマアジサイのため管理に気を使います。花は花粉親のレベルを維持して育てやすい種間雑種を作出したいという狙いで交配させた系統です。両親ともに人の手が全く入っていない野生種でしかも種間雑種ということで、どんな花になるかは全く未知数ですが、これまでの市場に出ていない花を作り出す場合はこのような未知の交配をすることが必須になります。逆に言うと、今市場に出ているような花を使って交配しても、それをグレードアップさせることはできても、全く新しい形質が得られる可能性は低くなります。この系統は未知の可能性がありそうなので、F2以降も作出していく予定です。耐寒性に関しては種間雑種のためもちろん問題無しの系統です。



最後は2020オリジナルを1つだけ載せておきます。2020オリジナルの大半は花を確認できたのですが、一部まだ確認できていない実生があります。この20-04SM01(育成当初の系統名は2020④)は20-04SM系統のうちの1本で、この系統は2本しか残らなかったため、貴重な1本です。しかも、この系統は2020オリジナルの中でも唯一交配に使いたい品種を使えた系統です。種子親には観賞価値の高い野生種のガクアジサイや韓国ヤマアジサイなどの遺伝子も入っていて、F1でもどんな花が咲くかはわかりません。ただ両親ともに冬の寒さで花芽が飛びやすい性質があり、この20-04SM01も若干その性質を受け継いでいます。そのため、本当は去年開花するはずだったのですが、花芽が飛んでしまい確認できなかったという事情があります。しかし花芽が飛びやすい両親ですが、新梢咲きの性質があるため、ある程度のサイズになれば冬に花芽が飛んでも春以降に芽吹いた芽に花芽をつけてくれます。おそらくこの実生もその性質はありそうなので、もし花が良ければ十分庭植えに耐える品種になるかなと思います。花は種子親に似てくれれば観賞価値は文句無しなのですが、とりあえず今年の開花まで気長に待とうと思います。ちなみに種子親は八重咲きで、花粉親はガクが5~6枚の一重咲きと八重咲きの間のような性質です。この実生はガクの枚数は花粉親に似るのではないかと予想しています。



というわけで、久々に2021オリジナルの現況を載せてみました。2020オリジナルよりは期待値の高い実生苗が揃っていて、その数も2020オリジナルの4倍くらいあります。本命は21-08EN系統、その次に期待値の高い系統は21-03WG、予測不能のため期待はできませんが一発大穴を狙ったのが21-17OM系統と21-15OK系統といった感じです。とりあえず寒肥もしっかりとあげたので、あとは6月まで楽しみに待つのみです。
Posted at 2023/03/09 23:32:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | アジサイ | 趣味
2023年02月27日 イイね!

揚羽寿司(9)‐Agehazushi‐

揚羽寿司(9)‐Agehazushi‐先日揚羽寿司に行ってきました。定期的に通わせてもらっていますがここに投稿するのは久々です。揚羽寿司を検索すると自分のブログが上位の方に出てきますが、最初の投稿以降、満席率が上がっているような気がするようなしないような。満席はいいことなのですが、自分が予約を取りにくくなるのはそれはちょっと困ります。いつも前日か当日のお昼くらいに予約を入れるのですが、夜行くと、ほぼ毎回入り口に満席の看板が立てられています。今回も行った時には駐車場の空きは1台だけ、そして入り口には満席の看板が出ていました。でも予約を入れてあったので、無事入店することができました。

通常の握りのセットはもう何度も紹介しているので、トップ画像に載せるだけにしておきますが、どのネタを食べてもまずハズレはありません。シャリはやや小さめですが、絶妙な握り具合で一口で食べるには最適な握りです。

そして最近は握りのセットに細巻きを1~2種類追加しています。細巻きというと、お惣菜コーナーにいるお手軽な巻物のイメージがどうしてもありますが、もちろんここでは細巻きも立派なお寿司です。オススメはトロたく巻きです。ですが、今回は残念ながら写真がありません。マグロに沢庵の小気味良い食感が何とも言えない逸品なので、また次の機会に紹介します。

かわりに今回紹介するのがかんぴょう巻きです。左が穴キュウ巻きで、右がかんぴょう巻きです。かんぴょう巻きなんて今まで自分からたのんでみようなんて思ったことはありませんでしたが、揚羽寿司ならもしかしたら美味しいかもと思いモノは試しで前々回に訪問した際に注文してみました。するとまぁ当たり前ですがその辺のかんぴょう巻きとはレベルが違いました。比較するのそもそも失礼な話ではありますが、ただ甘くて味の濃いかんぴょうではありません。食感も柔らかく、一言で言うなら優しい味のかんぴょう巻きでした。それ以来、毎回ではありませんが注文するようになった巻物の一つです。ちなみに穴キュウももちろん美味しいのは言うまでもありません。



そして揚羽寿司に行くようになって数年、これまで一度もたのんだことのなかった太巻きを今回初めてお願いしてみました。これまた太巻きというと、お総菜コーナーのイメージが強かったのですが、こちらも期待以上のものが出てきました。揚羽寿司では珍しい(?)ボリューム感のあるサイズです。とはいえ、そこはもちろん質より量のわけはなく、マグロ、エビ、穴子、カニ、玉子、桜でんぶ、かんぴょう、キュウリと具材はたっぷりで、それでいて味もさすがという太巻きでした。もちろん具材に使われている魚介類は通常のお寿司に使っているものと同じレベルのもので、マグロやエビはかなり存在感がありました。



お寿司以外で注文したのがまずはマグロの串焼き。マグロはもちろん美味しいのですが、この間のネギがとにかく美味しい。太くて甘くてそれでいて柔らかい、そしてネギにジューシーという表現が正しいのかどうかわかりませんが、中から出てくるネギの旨味が最高に美味い。今回初めて見かけたメニューでしたが、これ、ネギだけで串焼きにしてほしいくらいでした。焼き鳥屋じゃないと言われそうですが、毎回このネギだけの串焼きを食べたいと思うくらい美味しかったです。



そのほかに注文したのは穴子の天ぷら、長芋の天ぷらです。穴子は白焼きや巻物でたのんだことはありましたが、天ぷらは意外と初でした。もちろん肉厚ふんわりの最高の逸品でした。長芋もホクホクで美味しくいただきました。





最後にマスターからいただいたデザートです。あまおう苺を添えたチョコレートムースでした。チョコレートムースはバレンタイン月だからでしょうか。こちらももちろん美味しくいただきました。



通常のメニューは8割以上は制覇していると思いますが、まだ食べていない未開拓メニューも残っていますので、これから少しずつ発掘していこうと思います。というわけで、今回も安定感抜群の揚羽寿司でした。
Posted at 2023/02/27 23:14:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | グルメ | グルメ/料理
2023年02月10日 イイね!

アジサイ育種プロジェクト2022 vol.4‐Hydrangea‐

アジサイ育種プロジェクト2022 vol.4‐Hydrangea‐2020年から本格的にアジサイの育種をはじめ、その様子を定期的にここに載せてきましたが、最近はアジサイ以外の植物も少しだけですが育種に乗り出しています。アジサイもまだ特筆すべき成果が出ているわけではありませんが、これまでの経験を活かし、もう少し育種の幅を広げようと思っています。アジサイの場合はアジサイのみでやっている方も多いですが、中には様々な植物を手掛けている人たちもいます。有名なところでは、育種仙人とも言われ植物の潜在的に持っている形質を引き出す松永一氏や、今では当たり前に売られているサフィニアを生み出した坂嵜潮氏、育種に人生をかけているのではというくらい育種好きが伝わってくる川越ROKA氏などがそれに当たるのではないかと思います。御三方とも面識はありませんが、育種家としては個人的には神の領域の方々だと思っています。特にパンジー・ビオラで有名な川越氏は、自分の育種した系統の種子を出し惜しみすることなく提供するなど、育種の楽しさも広げようとしている点などは凄いと感心しています。もちろん育種は趣味でない限り商業的にも成り立たなければやっていけないので、パテントをとって利益を考えるのは当然のことですし、権利や自分の系統を外に出さないという選択も正しい選択肢です。今後、自分がどんな花を生み出せるかはわからないですが、成果が出たらそのあたりもどうするかは考えたいと思います。今考えたところで、それは捕らぬ狸の何とかになってしまいますので。ただ、一つ言えるのは、育種家であれば、今までにない新しいものを生み出したいという目標は同じではないかと思います。

ということで、まだまだ育種家を名乗るには恐れ多いレベルではありますが、オリジナルアジサイ2022の現状を記載していきます。

まず2022年は58パターンの交配をおこない、10パターンの組み合わせが発芽、現在13系統を育成中です。どれも期待値の高い系統ばかりではありますが、その中でも特に期待しているのが22-02ME、22-06AL、22-07KS、22-08KEです。ただF1でどこまで思い通りの形になるかが問題です。アジサイの場合、F2まで追うとなると、最低でも4~5年は見ないといけません。気が遠くなる話ですが、育種には根気がつきものです。

ではここからは育種中のオリジナルアジサイ2022の途中経過を紹介します。まずはじめに紹介するのが22-01ANです。播種時期は9月上旬と一番早かったのですが、何故か発芽が遅く、その後の成長もややゆっくりだったため、サイズはまだそんなには大きくありません。花粉親、種子親ともに花色はかなり濃い色で、葉色もかなり濃い品種ですが、F1世代もやや葉色が濃いものが多く見てとれます。去年の経験上、葉色の濃い実生は、成長がやや遅い傾向があるようなので、じっくり肥培しながら育成していきたいと思います。



続いて22-02MEです。種子親が太めの白覆輪、花粉親が色付きの覆輪の組合せ交配になります。両親ともにかなり交配が重ねられた品種なので、F1はもしかすると花のバラつきが大きいかもしれません。うまく両親の良いところを引き継いでくれたらかなり面白いものができると思うのですが、そううまくはいかないのがアジサイの育種です。



そしてこちらが22-03MHです。上の22-02MEとは花粉親が違う半兄半弟の関係になります。こちらも白覆輪と色付き覆輪の組合せです。そしてこちらは花粉親が若干ヤマアジサイの雰囲気がある品種となっています。そのためか、F1の代でも葉の産毛が多く、他とは少し違う雰囲気が感じられます。ただその反面、直射日光にやや弱いようで、大きく育った1本以外は直射日光でやられてしまいました。しかし弱い個体はどんどん淘汰され、強健なものを残すというのを大前提としているので、これはこれでOKです。弱い個体はいずれうどん粉病などの病気で淘汰されるため、それであれば早い段階で淘汰された方が全体のことを考えると良いという判断です。



続いては22-04MHです。上の22-03MHと後ろのアルファベットは同じですが、こちらも花粉親が違います。こちらは白覆輪と単色八重咲き品種との交配になります。八重咲き品種はなかなか花粉を採取できないものが多いのですが、わずかながらに採取できた花粉を使い交配させたものになります。若干成長曲線が緩やかですが、春以降の成長に期待してじっくり育成していきたいと思います。



それから22-06ALです。22-05MSもあるのですが、22-05MSは発芽率が悪く、現時点で1本しか残っていないのでここでは割愛します。ただ、両親の組合せは悪くはなく、面白い花が期待できそうなので、大事に育てていこうと思います。そして22-06ALですが、こちらは銅葉(カラス葉)系統同士の交配になります。銅葉系統を交配に使うと経験上、座止(アボーション)個体と呼ばれる発育不全になる実生が多く発生すると感じていますが、やはりこの交配でもそれが見られます。特に本葉の時点で銅葉が出ると高い確率で座止個体になる気がします。発芽率は悪くはなかったのですが、銅葉の性質が見られて順調に育っているものを選別して鉢上げしたら数が少なくなってしまいましたが、貴重な選抜組を大事に育てていきたいと思います。



次に紹介するのが22-07KSです。こちらの実生の花粉親は若干ヤマアジサイの雰囲気を残す品種です。種間雑種もF1世代だと雑種強勢の性質で強健になったりするようですが、おそらく花粉親が種間雑種のF1とかF2くらいだと思うので、この22-07KSは種間雑種としてはF3とかF4世代で、雑種強勢というほどの強さはないと思います。それでも両親ともに丈夫な品種ではあるので、余裕で屋外越冬はできるレベルの丈夫さにはなっているかなと思います。また、この実生の親もどちらも観賞価値の高い品種なので、それぞれの良いところが出てくれたらと思います。



そしてこちらは22-08KEです。どちらの交配親も非常に観賞価値の高い品種ですが、花粉親の品種が耐病性や耐寒性にやや難があります。種子親の方は強健種なので、丈夫さは種子親から引き継いでもらえたらと思っているところなのですが、現時点では成長曲線も一番良い系統で、何となく丈夫そうな雰囲気があります。交配親、現時点での成長度合いを考慮するとオリジナルアジサイ2022の中では一番期待のかかる系統です。このまま順調にいけば2025年には花が確認できるのではないかと思います。



最後に紹介するのが22-13MHです。22-09KOというのもあるのですが、今回は割愛し、10~12番系統は発芽しなかったため、次の系統番号が22-13MHということになります。こちらはオリジナルアジサイ2022で唯一のガク系×ヤマ系の種間雑種になります。2021年は何パターンか種間雑種を試したのですが、2022年はこの1系統のみになります。ただ、採れた種がそんなに多くなく、結局発芽したのも4つのみ、成長具合を見ても最後に残るのは1本か2本かなといったところです。ただ2022年の種間雑種はこの1系統のみですので、何とか花まで確認できるようには育てたいと思います。



上記の他にも特殊な処理をした実験系統があと3系統あるのですが、そちらは長くなってしまうので今回は割愛します。

さて、冒頭に記載した育種の幅を広げる話ですが、アジサイの育種は結果が出るまでに時間がかかるというデメリットがあるため、アジサイの育種をやりつつ、1年で結果がわかりF2も短期間で見ることのできる一年草の育種も少しだけやってみようかなと考え中で、現在少しずつ知識を吸収している最中です。また、アジサイの育種も2023年はさらに幅を広げるため、これまでに試していないような交配もおこなっていけたらと考えています。いつか育種家としてベンチマークにされるくらいの花を生み出せたらという目標をもってどんどん育種に励みたいと思います。最強のアマチュア育種家を目指して今年も独創的な交配に挑みます。
Posted at 2023/02/10 22:11:36 | コメント(0) | トラックバック(0) | アジサイ | 趣味
2023年02月02日 イイね!

アジサイ育種プロジェクト2022 vol.3‐Hydrangea‐

アジサイ育種プロジェクト2022 vol.3‐Hydrangea‐去年の9月以降に播種したオリジナルアジサイ2022ですが、ようやく鉢上げできるサイズになってきたので、2号角ポットに鉢上げしました。例年は年内に鉢上げできるのですが、オリジナルアジサイ2022はどういう訳か、いつもより成長が遅く、例年より1ヶ月半から2ヶ月ほど鉢上げが遅れました。成長が遅い理由はよくわかりませんが、考えられる原因は採種が少し早かったのか、用土がいつもと若干違っていたのか、交配組み合わせによるものなのか。ただ交配から90日前後は経過してから採種していますし、種蒔き培土は基本養分無しが原則なので、それほど大きい原因ではないような気もします。今年はこれまでとガラリと親品種を変えたので、やはりその影響でしょうか。

何はともあれ、いつもよりはゆっくりですが少しずつは成長していますので、このまま大きくなってくれればと思います。トップの画像が鉢上げしたオリジナルの一部です。ここまでくれば、葉も1cmほどになり、葉の枚数も増えてきているので、光合成もどんどんおこなわれ成長曲線が一気に右肩上がりになってきます。

結局オリジナルアジサイ2022は残ったのは13系統となりましたが、なかなか面白そうな系統が残りました。その中から今日は2系統紹介します。まずは22-08KEです。枝番が08ということで、播種時期はやや遅かったのですが、一番成長が早い系統です。種子親花粉親ともにかなり個性派のこの系統は期待値が高いというか、とにかくまずはF1でどんな花がつくのか興味津々です。これまでの経験上、成長が早い系統は耐病性も比較的高い傾向があったので、虚弱で選別対象になる個体も少ないのではないかと思っています。



もう1つは22-03MHです。この系統は、花粉親が若干ヤマアジサイの血を感じる品種なのですが、現時点で子の代でもその雰囲気が少し出ている気がします。上の22-08KEと比べても明らかに葉の表面のうぶ毛が多いです。葉色からしても花粉親の形質をしっかり受け継いでいるようです。花粉親は非常に美しい覆輪が入る品種なのですが、葉色が似てるからといって、美しい覆輪まで引き継ぐとは限らないのが育種の奥の深いところであり、難しいところでもあります。



アジサイの育種は手間と時間がかかるため、やっている人はごくわずかで、アマチュアともなるとそれこそ少数だとは思いますが、やっぱり今までにないものを生み出してみたいと思うのは育種家なら当たり前のことです。最近はパンジー・ビオラの世界でアマチュア育種家がプロでは選別時に処分していたような色柄をあえて取り入れ、それを新しい色柄のカテゴリとして確立させていたりもしています。まさに捨てる神あれば拾う神ありといったところで、アマチュアならではの固定観念にとらわれない感覚が新しいものを生み出す場合もあります。ノーベル賞をとるような人たちも、ちょっとしたミスが大発明につながったり、今の車業界でも当たり前となっている青色LEDも偶然から誕生した産物と言われています。ただ言えることは、行動を起こさないとその偶然も誕生しないわけで、偶然が必然になるにはそれ相応のプロセスがあってこそです。毎年のおこなっている交配は偶然を必然にするために必要なプロセスだと思って根気強くやっていますが、場所と予算と時間という面でプロとは比べ物にならないアドバンテージがあるため、自分には強運という要素も不可欠になります。このオリジナルアジサイ2022の結果がわかるのは2024年以降になりますが、その時、どんな花が咲くのか楽しみに育てていきます。
Posted at 2023/02/02 21:38:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | アジサイ | 趣味
2023年01月20日 イイね!

アジサイ育種プロジェクト2021 vol.10‐Hydrangea‐

アジサイ育種プロジェクト2021 vol.10‐Hydrangea‐このブログが今年最初の投稿になりますが、ここ数年は以前のように頻繁に更新しておらず、個人的な忘備録程度になっています。そんなわけで、ここに書くほどでもないのですが、かなり前からのお付き合いの方もいらっしゃるので一応報告させていただきます。1月1日に婚姻届を提出してきました。去年の11月には新たにプジョーの208も納車になりました。この後も色々あり過ぎてゆっくりできるのはまだまだ先のようです。

ということで、今までとは状況が変わりましたが、毎週の洗車とアジサイの育種という日々は今のところ変わっておりません。今日は現時点でのオリジナルアジサイ2021の状態を記録のために載せておきたいと思います。2021年交配のオリジナルは常緑性の性質が強いものが多く、年末になっても落葉するどころか、青々した葉をつけている個体が多くあったため、手作業でほぼ全ての葉を取り除き休眠状態に移行させました。グリーンのスリット鉢とピンクのスリットポットの個体は全て2021年交配のオリジナルになります。2021年交配のオリジナルは段階的に選別をおこない約50鉢残すことができました。半年後に半分以上の株で新花を確認できそうな感じですが、良い花のものは1%も無いかと思いますので、ここからの最終オーディションが本番ということになります。



ここからは約50鉢ある2021年交配のオリジナルから、ランダムに撮影した個体を載せていきます。まずは21-01WO13です。これは21-01WO系統の中ではやや葉色が濃い個体で、あまり上には伸びていませんが、芽はしっかりとしています。この系統は年末時点でどの個体も殆ど落葉せず、この個体も葉をかき取ってこの状態にしました。



続いて21-03WG02です。上で紹介した系統と種子親は同じで、花粉親が違うという系統になります。競馬の世界でいう半兄や半弟のようなものです。こちらも落葉しにくい性質があるようで、株元は未だに青々しています。頂芽がしっかりしているので、半年後には花を確認できるのではないかと思います。



次に写っているのは全て21-17OM系統になります。こちらは種子親がガクアジサイ系統、花粉親がヤマアジサイ系統の種間雑種になります。さすがに半分ヤマアジサイの血が入っているため、こちらは冬に合わせてほぼ落葉しました。こちらの系統は10鉢以上残してあるのですが、大半の個体がヤマアジサイの雰囲気を出していて、枝がやや細めになっています。しかし、雑種強勢があると思われるので細くても強健だとは思います。両親が野生種なのでこの代(F1)で優れた花が出るかはわかりませんが、F2までは見てみたい系統です。



こちらは21-18ON01です。花粉親が銅葉で濃色のガクを持つ品種になります。その形質が出ているのか、土から出ている根が真っ赤になっています。育成中はポットが小さいため、このように根鉢が露出することがよくありますが、この個体は明らかに根が赤く発色しています。もしかすると花色は父親似で濃色系なのでしょうか。そのあたりの関係性も要チェックですね。



次の個体は21-04MN09です。こちらも花粉親が銅葉で濃色のガクを持つ品種です。21-04MN09は小さい時から葉に黒味があり、花粉親の特徴を引き継いでいました。この系統は発芽した個体のうち、約3割が黒味のある葉を持っていました。小さい頃の葉色と花色に関係性が見られれば、選別の際に役に立つのですが、それもデータを取りたいところです。



最後は21-26KM02です。この系統はこの1本のみが残りました。貴重な1本です。種子親が遅咲きで、花粉親とのタイミングがなかなか合わず、しかも八重で種も採りにくいため、そもそもが交配に向かない品種を使った系統です。自分が知る限り、市場に出ている品種でこの品種を親に使った品種は聞いたことがありません。でも庭植えに最適な強い耐寒性を持ち、八重で多花性、半常緑の血も引いていて、他には無い遅咲きという性質にはロマンを感じます。どんな花が咲くかは二の次で、アジサイの育種マニアとして、この品種のF1、F2を見てみたいという単純な願望から作った系統です。無事之名馬でとにかく花を見せてくれれば満足な系統ではありますが、夢のある系統でもあると思うので、F2までは作れたらと思っています。



上記は育成中のオリジナルのほんの一部です。今年の初夏には多くの花が見られると思います。1つも優秀な花が出ない可能性もありますが、1つだけでもこれまでに無い花が出てくれたらと期待しています。開花まであと6ヶ月、楽しみな日々が続きます。
Posted at 2023/01/20 17:44:36 | コメント(1) | トラックバック(0) | アジサイ | 趣味

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