
以前も採り上げたことがありますが、空冷911には、独特の匂いがありますよね。
巷ではポルシェ臭なんて言われ方をしているようですが、あれの正体が何なのか、決定的な答えがどこにも見当たらないんですよね。
我が家のライツ号は、前オーナーが喫煙していなかったようで、煙草の匂いはしません。
タバコの匂いではないことは明らかに分かります。
良く言われているのが革の匂い。
確かにポルシェに限らず、本革シートは独特の革の匂いがしますね。
福野センセの本によると、あれは革を軟らかくするために含浸させる油の匂いだそうで、昔は魚の油を使っていたのだとか。
まあ、革の匂いが全くしないと言うことはないのですが、ライツ号で本革が使用されているところって、シートの座面だけで、そのほかの全ての内装はビニールレザーや樹脂パーツあるいはカーペットで覆われていますから、圧倒的に本革以外の部分が多いのわけで、革の匂いだという説には今ひとつ疑問を感じてしまうのであります。
革のパーツなんてどこを探しても見当たらないレース仕様の911からも、ちゃんとポルシェ臭はしますからねぇ。
あと考えられるのは、エンジンルームの匂いが車内に入って来ることかなぁ。
温まった冷却水を利用して空気を暖める一般的なヒーターと異なり、ヒートエクスチェンジャーで直接排気ガスの熱を利用して空気を暖める空冷911の場合、エンジンルームの空気が室内に入りやすいと思うのです。
漏れたエンジンオイルがヒートエクスチェンジゃニーかかったりすれば、オイルの焼ける匂いが車内に入ってしまうでしょうし、ヒートエクスチェンジャーがトラブルを起こせば排気ガスの一部が車内に入ってしまうこともあるかもしれません。(これは危ない)
とにかく、様々な匂いの入り混じったエンジンルームの空気が室内に入ってくれば、そりゃあそれなりに臭くもなるというものであります。
あと、考えられるのが、内装を仕上げるために使用した接着剤の匂いでしょうか。
ポルシェ臭って、汗とかカビ臭とか腐敗臭といったような有機的な匂いではなく、ケミカル臭が主体のように感じるのです。
この季節、しばらくぶりに乗ると、僅かですが一瞬目がチカチカするような感じがするので、何らかの化学物質が車内に漂っているのではないかと思うわけです。
国産車のいわゆる新車臭もこれに近いのかなぁ。
と言うわけで、複数の中古のポルシェに乗ってみると、そのポルシェ臭も様々なのですが、まさにその車の辿ってきた環境によって、少しずつ形成されていった匂いなのかもしれませんね。
私は新車がはなっていた?本来のポルシェ臭を嗅いだことがありません。
一度味わうことができたら、尺度になるのですけどねぇ。
ちなみに、車内に脱臭剤を入れてもあまり効果はありません。
でも、自分としては、これを嫌な匂いだとは思っておらず、この匂いに包まれると、ポルシェに乗った!という感じがして、結構気に入っているんですけどねぇ(笑)
・・・と言うことで、どなたか正しい答えをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご教示くださいませ。
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ポルシェ | クルマ
Posted at
2011/07/23 12:39:34