雨の日のヒマワリのように

僕はチャト、２歳。

“ストルバイト尿石症”なんていう病気になっちゃって、お薬を飲まされてガックリしてたんだけど、柑が食事を工夫してくれたり、インターネットで、病院に置いて無い療法食を取り寄せてくれたりして、もう元気100倍になったよ！

皆さん心配してくれてありがとうです！

昨日のオシッコ検査も“合格！”で、ホッとしているところ。


でも、めでたしめでたしじゃないんだ。

外猫のタンお兄ちゃんのことさ。

先月行方不明になっていたタンお兄ちゃんが、ガリガリに痩せ、もうろうとした様子で帰ってきた。

柑とケサオは急いでぶっきらぼうのB・ジョエル先生のところに連れて行った。

タンお兄ちゃんは胸に大きなリンパ腫ができていて、胸水が溜まり、危篤状態だったんだ。
柑とケサオは先生に、「タン君を助けてください！」と頼んだ。

タンお兄ちゃんは酸素室に入院、胸水を抜く処置や、８日間いろんな治療を受け、息が苦しくなく、食事が食べられるようになるまで回復した。
そして、ウチにやってきたんだ。

だけど、ケサオの部屋だけで（しかも夜はケージの中で）過ごすんだって。

僕らもみんな感染症の検査をして、ワクチンを改めて打ったけど、お許しが出るまでタンお兄ちゃんの部屋には入らないことになったよ。

タンお兄ちゃんは、毎日朝晩のお薬と、一日おきに飲む抗がん剤もある。肝臓が悪いし貧血だから、特別なご飯を食べなきゃならない。
おまけに、週に一度は病院で抗がん剤の点滴を受けるんだって！


ひとつのことがすめばまたひとつ、新しい出来事があるもんだ。

でも柑は僕にこう言うんだ。
「ねえチャト、生きていくってことは涙がちょちょぎれるような苦難の連続だよね。だけど、そんな人生を生き抜いていく姿ほど、尊いものはないんだよ。ねえチャト、何も心配しなくていいんだよ。ちゃんと柑が面倒みてあげるから！」

僕は柑の言うコトがよくわからないんだけど、怒られてるんじゃないらしいことはわかった。

そうそう、ひとつ僕にも言えることがある。
僕らはどんな時も、明るい方を向いて生きていく。
今日は曇りだったけど、ほら、雨の日のヒマワリのようにさ！