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2020年06月02日

ハイギアード化についてのウンチク平 モリチク平のお話 SL125S

ハイギアード化についてのウンチク平 モリチク平のお話 SL125S 今回のスーパーハイギアード化は、再生したSL125Sの最後の大きなカスタムになります。


四輪ではやりたくてもそう簡単にはできませんが、二輪では必ずやるカスタムの一つがハイギアード化であります。
このカスタムにより、SL125Sでのツーリングはストレスの無い楽しいものになります。



ハイギアード化をやりたいキッカケって何だかわかりますか?

四輪はHパターンシフトだからそうでもないのですが、皆さんはバイクを転がしていて、すでにトップギアに入っているのに、リターン式のチェンジペダルをさらにもう一段掻き上げたことはありませんか?

それ!それ!それなんです!!
私の左足が「おーっ!来るとこまで来たな!」という安堵感を覚えさせるような、そんなトップギアのセッティングにするのがハイギアード化なんです。

そもそもメーカーがセッティングをする減速比、特にトップギアの減速比は必要以上に余裕を持たせているために低く設定されています。
それはトップギアでの走行フィーリングを「機敏に走る」と感じさせるためです。
しかし、のんびりと走る分にはトップギアのパワーには余裕があり過ぎるので、誰もが無意識のうちにもう一段掻き上げてしまうということなんです。
もう一段、高いやつを付ければ、すべては解決するんですが …

私はエンジンを高回転にして車やバイクを転がすのは大嫌いです。
低回転でゆったりと転がすのが好きなんです。

JB64Wはいい車なんですが、重量とパワーの関係でトップギアの回転が高過ぎ、これに伴って燃費も悪いのが唯一の欠点です。



半世紀前のビッグバイクと言えば、CB750FやZⅡ、TX750、GT750ですが、W1SAやXS1の650ccバーチカルツインエンジン車が好きです。
この2台は、ロングストロークエンジン特有のフラットなトルクで回転をさほど上げずに、ドッドッドッと重低音を奏でながらのんびりと走り、貧乏な家庭に生まれ育った私はその姿を垂涎の眼差しでいつも見つめていました。
生命体のような躍動感を感じるんですね。
今ではこれに加えてノスタルジーも強く感じます。


 

10年ほど前に出会ったクォーターバイクのエストレヤは、ロングストローク・バーチカルシングルエンジンで絶対的なパワーは小さいものの、超フラットなトルクを有していますので、ドッドッドッと奏でる重低音の鼓動を、ハイギアード化により一層歯切れの良い鮮明な音にして、人を心地良くさせるにはうってつけのバイクであります。



SL125Sは、リッター100馬力を目指す「高回転高出力」という当時のホンダの象徴的なショートストローク型のエンジンなのですが、なぜかトルクは超フラットな設定とされていたために、ハイギアード化には適したバイクです。
よくできたエンジンなのですが、残念なことに排気音はエストレヤとは真逆で全然魅力的ではありません(汗)(笑)



ハイギアード化は、トランスミッションのギアレシオを変更する方法があります。
ローギアなどはそのままの減速比にしておいて、トップギアを中心にハイギアード化をしてワイドレシオにするというきめ細かなセッティングができる大きなメリットがあります。
しかし、変更可能なギアセットがなければできません。
仮にあったとしても、クランクケースを割らなくてはならないという一般ライダーには手に負えない作業が伴いますし、施工すればそう簡単には元に戻すことはできません。



SL125Sの兄弟車 CB125Sのトランスミッションは、クロスレシオのセッティングとなっているために、SL125Sのワイドレシオ・トランスミッションを組み込めば、ハイギアードなCB125Sを作り上げることができます。
のんびりツーリングをしたい方にはとてもいいでしょう。



それよりも何よりも手っ取り早い方法は、前後のスプロケットを交換することです。
経費を格段に抑えることができますし、簡単に元のセッティングに戻すことができます。

フロント(ドライブ)スプロケットを大きくし、リア(ドルフィン)スプロケットを小さくすれば、絶対的にエンジン回転数を小さくすることができます。
しかし、ここで気を付けなければならないことが2点あります。

1点目は、トップギアでの走行に多少の余裕を置いておくことです。
すなわち、ハイギアード化し過ぎて、加速が余りに鈍いとか少しの坂道では全く登らないなどの状態になれば、頻繁なシフトチェンジを強いられて逆に操縦しづらいバイクとなってしまい、本末転倒であります。

2点目は、ローギアの役割がきちんと果たせる範囲内でハイギアード化を図ると言うことです。
トップギアのハイギアード化ばかりに目がいくと、ローギアが高くなり過ぎて、発進や低速走行時に使いものにならないギア比となってしまいます。

ハイギアード化はあまり欲深いセッティングにしてはならないということです。
私は欲深く限界を極めていますが …(汗)

エストレヤのスプロケットは、
<ノーマル>
前15T 後38T 減速比 2.53
 のところを
<カスタム>
前16T 後36T 減速比 2.25
としましたが、これ以上ハイギアード化できるスプロケットは残念ながらどこにも用意されていません。



仕方がないので最後の手段として、兄弟車 250TRのリアホイールを入手して
17インチ→18インチ
減速比 0.94 →トータル減速比 2.13
に変更しましたので
トップ 3,000rp 63km/h
にまで何とか漕ぎ着けました。
ヤマハ SR400の減速比と同じですから、これは大したもんです。

オンリーワンの世界ですが、できれば 70km/h前後までもっていきたかったのが正直なところですが、クォーターでは無理っぽいですね。
ちなみにクォーターバイクでトップ 3,000rpmだと、一般的にはメーカーでは50km/h前後の設定がされていますし、



SL125Sはワイドレシオ・トランスミッションなのに
<ノーマル>
前15T 後46T 減速比 3.07
で、50km/h 4,750rpm
と設定されています。
こんなものはあまりにも高回転過ぎて乗っていてもとても疲れますし、エンジンの消耗も早いことでしょう。
こんなイライラするような状態はすぐさま回避しなければなりません。
そのために
<カスタム>
前17T 後40T 減速比 2.35
に設定して、50km/h 3,630rpm
にまでエンジン回転数を抑えました。

これでも平坦な一般道路ではローギアにまだかなりの余裕がありますし、トップギアにもまだ余裕があります。
…ということで、今回の
<カスタム2>
前17T 後37T 減速比 2.18
に設定して、50km/h 3,370rpm(60km/h 4,044rpm)
のスーパーハイギアードなセッティングにしました。
125でこの回転数は他にはないでしょう。
ローもトップも受持ち範囲は限界のところまできています。
しかし、これは世界でオンリーワンであります。
高出力でピーキーなエンジンではこんなセッティングは到底無理です。
ハイギアード化の適・不適は、エンジンの出力特性が大いに関係します。



さて、こんなにハイギアード化をしてしまったら、オフロードはもうダメだろって言うご意見があろうかと思います。

その通りです!
ローギアが高過ぎてオフロードでは全く使いものになりません。

しかし、オフロードでも走ることができる用意がなければ、このカスタムは超駄作であります。
その解決方法はフロントスプロケットを12Tにすることです。
17T→12Tにすると減速比は3.08で、ノーマルの標準設定よりほんの少しだけですが、ローギアードとなりオフロード走行はバッチリです。

リアスプロケットはそう簡単には交換できませんが、フロントスプロケットなら、リアホイールアクスルを緩めてチェーンを緩る緩るにし、スプロケットカバーを外せばすぐに交換できます。
ちょっとした工具を持っていけば現場で交換できるというものです。
帰りは再びスーパーハイギアード設定にするのです。

スーパーハイギアード設定での燃費も気になります。
極端に良くはならないと思いますが、悪くはならないので楽しみです。
今度長距離ツーリングをして燃費計測をしてみます。

そして、ハイギアード化と油温には関係がありますので、次回、ウンチク平 モリチク平します(笑)

まぁ、気になる方はハイギアード化を一度お試しあれ。
ブログ一覧 | SL125S | 日記
Posted at 2020/06/02 12:38:00

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