2021年04月19日
ハスラー50のアルミシリンダーは、エポの鉄シリンダーよりも外周が一回り大きいらしいのです。
従いまして、エポのシリンダーヘッドをそのまま取り付けると、頭スボリの不格好なエンジンになってしまうようです。
そこで今回、画像のスズキ ウルフ50のシリンダーヘッドを手に入れました。
ハスラー50とウルフ50は同じ大きさのシリンダーヘッドとシリンダーを使っているようですので、すでに手に入れてデコレーションを済ませているハスラー50 ボアアップシリンダーに見合うシリンダーヘッドとなるのであります。
解体屋さんからお安く手に入れましたので、綺麗ではありません。

シリンダーデコレーションに合わせて、シリンダーヘッドもブラックペイントをして、両端のフィンの面と内側のフィンのエッジはアルミ地を丸出しにしてデコレーションを済ませました。
シリンダーデコレーションだけだとパッとしませんでしたが、デコレーションをしたシリンダーヘッドを置くと、それなりに良い感じに仕上がったと感じています。
このように、毎日少しずつではありますが、ボチボチとやっています。
リファインすべきパーツが多過ぎます。
ヤフオク落札品の闇であります。
Posted at 2021/04/19 18:43:10 |
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エポ | 日記
2021年04月13日
2stエンジンを弄ることになったこの機会に、2stエンジンの「バルブ」について、ウンチク平、モリチク平をします。
4stエンジンのバルブと言えば、シリンダーヘッドにあるまさに「弁」であり、4バルブだの5バルブだのバルブ数が性能に影響を与え、このバルブを動かす方法としてSOHV、OHV、SOHC、DOHCがあることはご存知のとおりです。
エンジンはピストンが上昇する際に、クランクケース内にそのストローク分の「負圧」が生じます。
この負圧を利用して混合ガスをクランクケース内に取り込んで、ピストンが下降する際に生じる「正圧」を利用して、シリンダー内の燃焼ガスを排出しつつ、新鮮な混合ガスをシリンダー内の送り込むという一連の動作が2stエンジンの原理であります。
4stエンジンではこのクランクケース内に生じる圧力の変化は抵抗となりますので、クランクケースからエアが抜ける構造となっています。
2stエンジンの吸気口のバルブは後述のとおり、大別して3種類があります。
画像はエポのチューニング用にシリンダーとピストンとともに仕入れた「パワーリードバルブ」であります。

<左画像>
これはオーソドックスな「ピストンバルブ方式」であります。
ピストンそのものを弁として利用するというものですが、シリンダー内壁にそのための吸気口を余分に開ける必要があります。
また、混合ガスの吹き返しが生じないようにするために吸気タイミングが極限られていますので、フラットなパワー特性を持たせることは極めて困難であります。
私が初めて乗ったバイクはホンダ エルシノア MT125でありますが、このピストンバルブ方式であったために低回転のトルクがスカスカでオフロードの低速走行ではとても使い辛いパワー特性でした。
友達のスズキ ハスラー TS125に乗らせてもらい、フラットな力強いトルク特性にはとても驚き、一発でエルシノアが嫌になってしまって親父に断りなく売り払い、中古のCB450EXを買って、どつかれてしばかれて勘当されかかりました(汗)
今となってはいい思い出です(笑)
エルシノアはある意味、後発のホンダ2stエンジンでしたので、ロクでもないエンジンだったのであります。
そのため、今でもエルシノアは旧車バイクとしては人気が全然ありません。
そのようなことですので、ピストンバルブ方式は使われなくなります。
混合ガスの吹き返し対策をし、セッティングに幅を持たせるようにするために吸気口にリードバルブを取り付けた発展型の「ピストン・リードバルブ方式」に引き継がれますが、これとて限られたシリンダー内壁の一部を吸気口として占領してしまうことが難点です。
<中画像>
これは「リードバルブ方式」であります。
クランクケースの上部に吸気口を設けて、ここにリードバルブを取り付けて混合ガスの吹き返しを制御します。
リードバルブの設計が自由に行えるためにこの方式が主流となりました。
エポのエンジンはこの方式であります。
<右画像>
これは「ロータリーディスクバルブ方式」であります。
クランク直結のディスクに穴が開けられて、クランクケースの穴と一致したところで吸気する方式です。
従って、キャブレターはクランクケースのサイドに取り付けられています。
ただし、多気筒エンジンでは利用できません。
………………
2stエンジンは、混合ガスをいかにうまくシリンダーに送り込んで燃焼ガスをきれいに排出させるかが大きなポイントとなりますので、クランクケースからシリンダー内に入るその入口(ポート)は一つだけではなく、複数のポートが設けられています。
エポは2ポートだけですが、姉妹エンジンを積むハスラー TS50は9ポートもあって、倍の出力が絞り出されています。
今回のレストアではこのハスラーの少しだけボアアップ加工がされたシリンダーとパワーリードバルブに交換するというチューニングカスタムをします。
Posted at 2021/04/13 16:04:28 |
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エポ | 日記
2021年04月11日
スズキ エポは、当時、ホンダ モンキーに対抗すべく新たに開発されたミニバイクなのですが、小さいが故に、いわゆる原チャリしかありません。
30km/h制限で運転するのは、自動車の追い抜きなどに晒され、極めて危険であり、それはそれは恐ろしいものです。
それに、その遅さにイライラしてついつい速度違反を犯してしまいます。
…ということで、交通流に乗って安全に走行するために、49ccのシリンダーのボアをほんの少しだけ拡げ、第二種原動機付自転車、すなわち「黄色ナンバー」での登録をします。
速度も余裕で法定の60km/hが出るように、エンジンが姉妹車となる「ハスラー TS50」の改シリンダー&ピストン&リードバルブを使うことにしました。

大口径のキャブレターに交換する必要のないチューニングアップです。
元々エポの鉄製3ポートシリンダーに比べてTS50のアルミ製9ポートシリンダーに交換するだけで、倍近いパワーが出て、軽量化を図ることができます。
リードバルブもパワーリードバルブに交換しますので、高回転が可能となります。
そこにFスプロケット交換によるハイギアード化を図りますので、エンジン回転においても60km/h超は余裕でしょ!?
ハスラー TS80のエンジンパワーまでは要求しません。
なぜなら、8インチタイヤでは直進安定性は良くないので、この種のバイクはこの辺りを限界として走らせるのが一番賢い乗り方と考えるからです。
そして、このカスタムはコックピットカスタムを活かすことになる目玉カスタムになるに違いありません。
Posted at 2021/04/11 23:30:43 |
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エポ | 日記