2020年01月30日
ホンダ SL125Sのレストア シーズン1が終わっても、必要とするパーツはその都度、収集を続けていました。
シーズン1でやり残した作業がいくつかあるのですが、その中で最も重要なものの一つが「シート交換」であります。
SL125Sに装着されていたシートは、初期のままの状態なのか、張り替えされたものなのかはわかりませんが、生地の表面に破損はなく、一見すると綺麗に使いこなされた素晴らしいシートに見えます。
しかし、実はシートの裏側にはとんでもない重大な問題があったのです。
それは、「台座鉄板の極めて酷い錆」であります。
錆取りをすればおそらく大きな穴が開くだろうというくらいに錆が進行し、シートを取り外しするたびに錆がボロボロ落ちてきて、鉄板の全面が錆でおおわれて台座はもう限界にきている状態で、誰が見てもパテによる修復は極めて困難な状態でありました。
当時はレストア作業にいくつもの重大な問題を抱えていましたので、シートの修復作業にまで手が回らず、「見えないところだからいいだろう。」と極めて安直で消極的な気持ちに陥ってしまい、錆が落ちないように裏側に黒色ガムテープを貼り付けて胡麻化してしまったのです。
しかし、そのような姑息な行為にずっと後悔の念を抱きつつ時間が経過し、ようやくお高いリペアシートの購入に踏み切ったのでした。
1年ほど前のことです。

これがリプロシートです。
タイから送られてきました。
なぜか、タイではSL125SやSL90のほか、CBやCLなどの一部のパーツを今でも製造しています。
ヤマハ、スズキ、カワサキでは旧車のリプロパーツを手に入れることはとても困難であると聞きますので、ホンダ車の世界的なケア体制に感謝しています。
このリプロシートは車体へのフィッティングなどは良好でしたが、重大な問題点を有していることを発見してしまいました。
それは、「タンデムベルトの金具」であります。
1枚目の画像にある小さな四角いメッキの金具です。
この金具がないのです。
残念ながらこのリプロシートをポン付けすることはできませんでした。
この四角い金具をうまくデコして取り繕います。
そして整備手帳のコーナーで報告することにします。
Posted at 2020/01/30 17:40:53 |
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SL125S | 日記
2020年01月22日
今時の二輪は保安基準により、事故防止対策のための昼間ライト点灯を実現させて他車からの視認性を向上させています。
とてもいい施策ですので、SL125Sもライトを点灯させながら走行したいのですが、当時の技術水準が低いために、電源はたったの6Vのうえ、バッテリー容量や発電能力も低いので、長時間ライトを点灯して走行すると、バッテリー上がりが生じてしまうのです。
そこで省エネ対策です。
前後のランプ、すなわちヘッドランプとテールランプのLED化を実現するのです。

探せば、6V仕様のLEDランプがあるもんですね。
何十年も前のバイクにも対応した製品を作っていただいていることに感謝します。
当時のヘッドランプに使われているフィラメントランプ(ハロゲンランプが出現するのは10年ほど後となります。)は、25/25W(投光は恐ろしいほどオレンジ色で薄暗いです。)なのですが、LEDランプにすると、たったの3Wで済みます。
テールランプも同様に省電力で済みます。
所詮6V電源ですから、光量はそんなに期待してはいけませんが、白く光って多少は見やすくなるでしょう。
この改善によって脆弱な電源をあまり気にせずに、安全のために昼間のライトオンができそうです。
そうそう!これが実現すれば、私が所有する車両の全ての共通点がコックピット、オイルクーラー、前後LEDランプとなります。
Posted at 2020/01/22 12:53:57 |
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SL125S | 日記
2020年01月18日
ホンダ SL125Sに装備されている純正キャブレター PW22のスロットルバルブとスロットルボディが固着するという症状への対策を考えました。
それは画像の「ヒートカバー」であります。

原因は、エンジンからの熱風によりスロットルボディ(シリンダー)あるいはスロットルバルブ(ピストン)が極少ではあるけれども変形(膨張)するためにクリアランスが厳しくなり、スムーズな動きが阻害されるというものです。
この原因はネットで調べても同じようなものは出てきませんので、非常に稀なのかと思います。
エンジンの熱が原因とするならば、キャブレターの上半身に熱風が直接当たらないようにすればいいのは誰でもわかることであって、画像のようにキャブの前面にガードカバーを置くことにしました。
今でもヨシムラから正規品として販売されているくらいですので、今回このアイデアをいただくことにしました。

マニュアルに出ていたバイアルスTL125のPW22キャブレターです。
これはフロートチャンバーの前にインシュレーターに一体化されたガードカバーがあります。
これはチャンバー内のガソリンの温度が上昇しないようにするためと思いますが、これも再現したいと思っています。
Posted at 2020/01/18 20:56:15 |
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SL125S | 日記