
4月の走行会で
プロに試乗して頂いた際,「ダンパーが抜けているのでは?」と指摘頂きました.
その後,自身でも減衰の具合を確認してみたのですが,確かに緩くなってきてはいるものの,サーキットではMAXまで締め上げれば,まだ使えるのではないか?と思い,前後共に減衰を最も固めた状態で,再度評価してもらいたいと思い,レーシングドライバーの野間 一さんにTC1000で乗って頂きました.
この日は2名乗車での同乗走行が中心だった中,私が開口一番,「単独で走って頂けますか?」とお願いしたところ,「それは嬉しいねぇ~♪」と連続8LAPもアタックして頂く事が出来ました.
まずは,そのアタックラップの中から,当日のベストをご覧頂きましょう.
ご覧の通り,途中シフトミスをしているにも関わらず,これでも最速タイムをマークしています.この辺りのリカバリー能力は,さすがはプロですね(これでミスしなかったら,一体,何秒まで行っていたのだろう・・・).
なお,当日はタイヤの摩耗状況が酷く,42秒台に入れるのも困難な状況だったのですが,そんなタイヤの状況も踏まえながら,以下のコメントを頂きました.
・さすがに(このタイヤだと)41秒台は出ないね(笑).
・クルマのバランスは非常に良い.良くセッティング出来ている.
・パワーは少し物足りないけど,車体とのバランスは良い.
・(1コーナーでオーバー挙動を示しながら)こういう挙動も出るけど,収まりが良いので問題ない.
・ブレーキも前後バランスが良いので,問題なし.
・LSDはトルセン? (「いや,機械式だ」と告げると)かなり効きが弱いけど,それが逆に良い.
・LSDは,これ以上効きが強いと反対にアンダーステアが出る.これくらいがちょうど良い.
・足回りは,ロールが少し大きいけど,前後バランスは問題なし.
・バネレートは,乗りやすいのでこのままでも良いけど,1発のタイムを狙うならもう1段階固めても良い.
・但し,このリアの安定性はよく出来ているので,これを失わず,フロントのグリップを高める方向性が良い.
・自分もEF7に乗っていたので,リアのピーキーさは良く分かるのだが,このEF8はその欠点を見事に消している.
・まるでメーカーのテストドライバーが仕上げたような感じで,非常に良い.
・・・と好評価でした.
あまりにも好評価だったので,タイムが出ないのは私のドライビングのせいかと思い,以下の質問をぶつけてみると,
私:
高速コーナーは他車について行けるのだが,低速コーナーで引き離されてしまう.(TC1000だと)1ヘアが苦手で,ブレーキとステアのオーバーラップが出来ていないように感じる.その結果,上手くフロントタイヤに荷重をのせられていないんじゃないか?と悩んでいる.
野間さん:
先程も言ったように,このEF8はロールが少し大きい.なので,外側のタイヤに荷重が掛かるタイミングがワンテンポ遅れる.1ヘアだと,ブレーキング~ステアの切り込みでは荷重が掛からず,そのまま旋回していって,ちょうどクリップに達した辺りで,ようやくロールが収まり,荷重がかかる.これだとタイヤのグリップを引き出せない.
対策としては,外側のバネを素早く潰す.本格的にターンインする前に,予備動作的にステアを切って,外側のタイヤに荷重をかける方法がある.そうすればバネの動きの絶対量が小さくなるので,荷重が素早く掛かる.
セッティングで対処するなら,バネレートを上げてサスの動きを制限する.動きの絶対量を小さくする.減衰を固める事とバネレートを上げる事は意味が異なる.このケースでは減衰ではなく,バネレートで対処すべき.なお,旋回性を良くするために,リアの限界を下げるのは反対.このEF8の良さはリアにある.これを活かしたまま,フロント側を改善すべき.
・・・との事でした.
最後に,「1発の速さだったら,今日来ている他のクルマ(K20Aを積んだEK9等)の方が上だけど,耐久レースだったら,このEF8が一番速い! それくらい乗りやすい」とまで言って頂けました♪
現状のダンパーがダメではない事が判明し,高いレベルでバランス良く纏まっている事も確認出来ました.ただ,このバランスを崩さずに,更に1段階レベルを引き上げるのは結構難しそうですが,その手掛かりの1つとして,フロントのバネの見直しをアドバイス頂いたので,このセンで検討してみたいと思います.
野間さん,今回は懇切丁寧にアドバイス頂き,有難う御座いました!
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Posted at
2017/06/18 23:09:14