STR13で最新のガーニーフラップの現物を見れたので,「最新を見たのなら,徐々に年代を遡って考え方を学んでみよう!」という事で,歴代のF1が展示されているホンダコレクションホールへ.
早速,見学!・・・の前に,閲覧室に寄り道.その当時の空力事情を理解するには,その当時の記事を読むのが手っ取り良いという事で,Racing onのバックナンバーで「エアロダイナミクス」の特集記事を熟読.
大抵の内容は既知のものでしたが,その中にあったガーニーフラップの試験結果がなかなか興味深く,有益な情報でした.
予習が終わったところで,見学開始!
色々見て回りましたが,その中から特徴的だったものをいくつか.
まずは,B・A・R Honda 006.
RA108でも,RA106でもなく,何で006かと言うと,このクルマのガーニーフラップが有名だから.
(と言っても,形状云々ではなく,走行中に何回か外れたという意味ですが)
この時代はDRS(Drag Reduction System)なんてないので,正真正銘,この角度で使っているんですね・・・.
それにしても,このクネクネとした曲面にキレイにくっ付けるものです.素直に感嘆.
興味深かったのは,この隙間.渦流作るためにワザと空けているのでしょうか・・・?
そして,当たり前と言えば当たり前なんですが,フロントウイングの上端にもガーニー.
こちらはリアウイングとは異なり,取って付けた感がありますね.
お次は,McLaren MP4/7A.
この頃はまだ,CFD(computational fluid dynamics)解析の技術が浅かった時代でしょうから,形状が非常にシンプルですね.
それでもしっかりガーニーは付いてます.
幅は5~6mmというところでしょうか.
興味深かったのは,フロントウイングの方.
ウイング高のせいだと思いますが,横にも気流を上に導くかのようにガーニーがついてますね(黒い部分).
今度は,Dallara DW12 Honda.
F1よりも遥かに高速域で走るインディカーだと,ガーニーフラップなんて使わないのかな?と思い,リアウイングを覗いてみると,
ああ,やっぱりない.「さすがにハイスピードオーバル用のエアロキットだと付けないか・・・」と思って目を横に移すと,
おっと! センターウイングにはあった.
でも,薄い!(3mmくらい?) 更にマジマジと見てみると,
おっと! こんなトコにもあった.
後ろから見るとよく分かります.ボディワーク後端に付けるという考え方も,やはりあるんですね.
最後に,Reynard 96I Honda.
同じインディー(というか厳密にはCART)でも,時代背景を踏まえるとエアロパッケージが随分違うなぁ~と思いながら見ていると,
ウイング,デカっ!
そして,
ガーニーもデカっ! コレ,20mmくらいあるんじゃないか?
F1で学ぼうと思って来たのですが,
閲覧室で見た記事を踏まえつつ,この対照的なインディカーのガーニーを見て,「ああ,なるほど.そういう事か・・・」と理解を深める事が出来ました.
やっぱり,現物を見るって大事ですね!
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博物館見学 | 日記
Posted at
2019/06/30 12:21:34