
ここ最近雨ばかりですが,当然の如く
コレクションホールでの調査を終えた帰路も雨に降られました.
EF8もビショビショに濡れる・・・と思いたくなりますが,信号が少ない下道と高速でずっと一定速で走っているとフロントセクション以外は気流のおかげでほとんど濡れません.グラストップの天井なんか雨粒一つ付いておらず,キレイなものです.
ところが,リアバンパー上部はタイトル画像の通り,ホコリまみれでべっとり汚れが付きます.毎回嫌になりつつ洗車をする訳ですが,ふと,何でこんなにヒドイんだろう・・・?と疑問を感じました.
CR-Xのリア周りは,「カムテール」と呼ばれるデザインになっています.
「カムテール」というのは,ルーフから傾斜したラインが下がりきる前にボディ後端でスパッと切り落とされた形状の事で,ドイツ人のWunibald Kamm博士が提唱した「流体の中を進むのに最も効率の良い流線型の物体は,その後端を切り落としても抵抗はほとんど増加しない」という理論に基づいたデザインなのだそうです.
ちなみに,カム博士がデザインしたテールだから「カムテール」ですが,こちらよりも,別名である「コーダ・トロンカ」の方が,イタリア語で「切断された尾」という意味なので,見た目そのままで分かり易いですね(以上,
Wikipediaより).
「ふむふむ,なるほどねー」と思いつつ,それならきっと,汚れが付く原因はテール後端で生じる乱流のせいなんだろうなぁ~,だったら乱流を低減出来るエアスポイラー(↓)でも付けたいなぁ~と思いました.
そう言えば,先日のZE1でも,
テールゲートの後端はこんな形状をしていましたし,それなりに効果がありそうです.
とは言いつつ,確証がないので,何かこの辺りの流れの分かる絵がないかな?と思い色々調べていたところ,面白い動画を発見しました.
フジミ模型の1/24 CR-Xのプラモデルを用いた風洞実験です.
どういう設備なのかは分かりませんでしたが,気流の雰囲気からしてドライアイスを使っているようです.また,何km/h相当の流速なのかも分かりませんでしたが,ボンネットを後期型の凸型にしている辺り,なかなか芸が細かいですね(フジミ模型のCR-Xは,本来,パワーバルジが付いている凹型のSiです).
1/24とはいえ,非常に興味深い動画ですが,中でも6:10辺りの動画が一番参考になりました.
動画を見ると,ボディの上側を流れてきた気流はスポイラーによって跳ね上げられ,それによって生じた負圧領域に引き込まれるような形で,ボディ下側から流れてきた気流が巻き込んでいる様子が分かります.そして,巻き込まれた気流はものの見事にバンパー上部にブチ当たり,ドライアイス(?)が堆積している様子が分かります.これが汚れの原因ですね.
・・・という事は,エアスポイラーを付けると負圧領域が広がって,余計汚れが増えそうです.
むしろ,ディフューザーを付けて,もっと気流を後方に飛ばす方が効果がありそうです.
今度,
ディフューザーを付けている先輩に会った時に,この辺りの汚れ方について聞いてみますかね・・・.
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セッティング(空力) | 日記
Posted at
2019/07/03 07:56:09