
ドライバーのスキルアップで
再び42秒台をマーク出来たため,もう1段階上を目指してA052を解禁してみました.
昨年末,A052に15インチが設定された事で俄然興味が湧き,これに合わせて
ADVANブランドのホイールまで用意したのですが,今年の初めに突如,YOKOHAMAが卸値のコントロールを始めた事で,実質的な大幅値上げとなり,選択不能な状態に陥っていました.
「何のためにホイールを買ったのか・・・」と落胆していた矢先,
雪月デミオが履いていたA052を譲って頂ける話が舞い込み,晴れて投入となりました.
「この暑い時期にA052? 勿体無い!」と思われるかもしれませんが,新しいタイヤを使いこなすには,特性を理解したり,ドライビングスタイルを変更したりと,それなりに時間が掛かるので,データ収集は今から始めるくらいでちょうど良いと思っています.
・・・という事で,今回は基礎データ集めの第1歩として,RE-71RとA052を比較してみたいと思います.「縦のBS,横のYH」と言われる特徴が見られるでしょうか?
まず,比較するタイヤのスペックは以下の通り.
RE-71R ・・・ 205/45R16 (外径:592mm,幅:206mm)
A052 ・・・ 205/50R15 (外径:587mm,幅:214mm)
手持ちのホイールの都合上インチが違いますが,外径・幅ともにA052の方が上のようです.
続けて,基準タイムの設定(RE-71Rでの走行).
タイムは 43.048.この時期に出せる,ほぼベストタイムを設定出来ました(やっぱり42秒台は難しい・・・).
そして,A052でのトライ.
タイムは 42.594.おおっ! 0.4秒上回れました.
乗って最初に感じたのは「転がりが滑らかだなぁ~」という点.ステアリングを切りながらアクセルを入れていっても,引っ掛かりがなく,そのまま前に(斜めに)進むような感じ.横のグリップは明らかにRE-71Rよりも上.一方,縦(特にブレーキング時)はRE-71Rよりも若干劣る感触でした.
それでは,両者の比較結果です(青:RE-71R 緑:A052).
1コーナー進入(1つ目の赤丸)
進入速度は,A052(緑)の方が2.4km/hも上回りました.これは最終コーナー(最後の赤丸)の立ち上がりで,A052(緑)が全く失速していない(=横滑りせず,前に進んでいる)事が要因でしょう.いやはや素晴らしい.これだけで0.05秒稼げています.
1コーナー立ち上がり(2つ目の赤丸)
ここでもA052(緑)の横滑りしない効果が出ています.進入速度の高さをそのまま維持するかのように2.6km/hもボトムが高いです.乗っている時はステアリングを切ったら,切った分だけ曲がるような感触でした.更に0.1秒稼いで,トータル0.15秒,A052(緑)がリードします.
1ヘア進入(3つ目の赤丸)
1コーナーのボトムスピードが高かった分,A052(緑)の方が2コーナー~1ヘアにかけて車速を伸び悩んでいますが,ブレーキングポイントの差もあって最終的にはA052(緑)の方が進入速度は高いです.
ここで印象深かったのは,ブレーキング開始時の制動力の立ち上がり方.RE-71R(青)はペダルを踏んだ瞬間から制動力が立ち上がるため,1ヘアの進入角度に合わせて,初期から踏力コントロールを始めていますが(角度が浅くなっている),A052(緑)はペダルを踏んだ瞬間にRE-71R(青)ほど制動力が立ち上がらないため,そのまま踏力をキープしている(角度が急なままになっている)事が分かります.やはり「縦のBS」は伊達ではないですね.
1ヘア旋回中(4つ目の赤丸)
面白かったのがこの部分で,A052(緑)は初期の制動力を弱く感じるのですが,そのままターンインしてステアリングを切った(舵角をつけた)瞬間,失速するんです.どうやらステアリングが抵抗になってブレーキがかかっているみたいです.これが「横のグリップ」の副次効果でしょうか.RE-71Rだと直線でブレーキを終わらせて,旋回中はその速度が維持されているようなイメージなのですが,A052だと舵を当てた瞬間から更にブレーキが掛かるような感触でした.
これに気付くまではRE-71Rと同じようなブレーキングの仕方ではタイムが出なかったのですが,気付いて以降は,この失速分を見越して,より高い速度でコーナーに進入し,帳尻を合わせるようにしました(実際,RE-71Rと同じボトムスピードになっています).
2ヘア進入(5つ目の赤丸)
2ヘア(インフィールド)の進入は,ヨーを使ったコーナリングをするために,途中で右→左とステアリングを切るのですが,RE-71R(青)の方は切った瞬間,わずかながら失速しているにも関わらず,A052(緑)の方は全く失速していません.ここでもA052の「横のグリップ」の効果が出ているようです.
この1ヘア~2ヘアのセクションで,A052(緑)は0.15秒稼ぎ出し,トータルで0.3秒のリードです.
最終コーナー(最後の赤丸)
バックストレッチ~洗濯板では,両者に優位差はありませんでしたが,最終コーナーに関しては先述の通り,A052(緑)の方が失速せず,クルマをきっちり前に押し出しているため,これで更に0.1秒,トータルで0.4秒,A052(緑)の方が速いという結果になりました.
以上,比較結果でした.巷で言われている通り,縦のグリップを重視するBRIDGESTONE(BS)と,横のグリップを重視するYOKOHAMA(YH).この両者の特徴がしっかり表れた結果となりました.1ヘアのブレーキングのように,縦と横をきっちり分けて使わなければならないBSに対し,YHは縦と横をオーバーラップさせた「斜め」の使い方をしても平気なタイヤのようです.
扱い易さという点ではA052の方が優秀で,「何もしなくても勝手にタイムが上がる」とまで言われたように,とにかくコーナーでアクセルを踏んでいけば,自然とタイムが出るような印象です.正直,乗ってる時は「これは,人をダメにするタイヤだなぁ~」とまで思いました(苦笑).
なお,特徴であるA052の「横のグリップ」に関しては,まだ私も限界を掴み切れておらず,更にもう一段階上のグリップを持っていそうな気もしますが,サイドウォールの固さが巷で言われた程ではなく,RE-71Rとそんなに大差がないようなので,適性な内圧値をもう少し探ってみようと思っています.
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セッティング(タイヤ) | 日記
Posted at
2019/08/13 02:29:04