富士スピードウェイでの苦戦から,対策を考えるためにアレコレ調べ物をしていたところ,レクサスのFシリーズ(Fの由来は,Fuji speedwayの"F")から
Motor-Fan TECH.のLFAの記事が目に留まりました.
この記事自体はLFAに搭載されているエンジン「1LR-GUE」の記事なのですが,読み進めるうちに,「ここまで"想い"が込められたクルマの空力って,どんなだろう?」と興味が湧き,実物を見たくなったのでトヨタ産業技術記念館へ行って調べてきました.
ちなみに,最初,何でこの記念館にLFAが展示されているのか分からなかったのですが,LFAのボディに使われているカーボン素材が,豊田自動織機との共同開発だったからなんでしょうね.
さて,それでは早速,お目当てのLFAを見ていきましょう.
既に10年近く前のクルマですが,やはり独特の佇まいですね.
フロントの下部は中央部が盛り上がったデザインで,空気を取り込む形になっているのかと思いきや,黒いリップが付いていて実質的にバンパーはフラットな形状でした.一方,左右のエアの取り込み口はかなり大きく,
スケルトンモデルを見ると,オイルクーラーが設置されているようですね.
ただ,そのホイールハウスの前端部分には開口部がなく,クーラーを通過した空気は一体どこへ・・・?
そのフロントタイヤの前には,下部にストレーキが.やはり効果のあるデバイスなんですね.
そして,ストレーキはリアにも.フロントに比べて効果が少ないと言われていますが,このレベルのクルマでも装着する価値があるようです.
再びフロントに戻ると,ホイールハウスのタイヤの後ろにはダクトが(ちょっと見えにくいですが).
ここから,しっかりと空気を抜いているんでしょうね.
当然,リアもここから吸い込み,
リアのホイールハウスの中へ引き込む・・・と思いきや,ダクトもなく塞がっている!?
しかし,反対側(右側)にはダクトがあり,そちらは,ちゃんとホイールハウスへ空気を導いている.
「何で左右で異なるの・・・?」と思って調べてみると,
どうやら左側は,その位置にウォッシャータンクがあって空気を抜く事が出来ないようです.
空気の流れ道にタンクがあるというのはEF8と同じですね(位置は全く異なりますけど).
そして,噂のリアラジエーターは,この中に・・・.
内部はこんな感じ.
じゃ,ラジエーターの前,ホイールハウス後端から空気を吸い込み・・・と思って覗くと,開口部がない!?
「じゃあ,どこから?」と思って調べてみると,タイヤの上から吸い込んでいました.
つまり,このラインですね.
そのままボディ上部を眺めていると,ドアミラーの内側にボルテックスジェネレーターが.
リアには格納式のアクティブリアウイングが.この高さでCd値(空気抵抗)は0.36→0.39に変化するそうです.僅かな高さの違いでも大きいって事ですね.
その格納式ウイングの下側はフラットな形状ですが・・・,
テールランプ直上は,ガーニーフラップが付いています.
真横から見ると,こんな高さ.やはりガーニーは10mm前後くらいに高さに抑えるべきか・・・?
最後にディフューザー.
やはり,これくらいの奥行きが必要か.私のEF8に付ける手立てが何かないかなぁ・・・.
以上,LFAの空力調査でした.
遠めから見ているとセオリー通りに作られているのだろうと思いきや,近くに寄って見ると,色々と苦心の跡が見受けられました.ストレーキやガーニーフラップといったデバイスは,このクラスのクルマにもしっかりと装着されており,やはり効果のあるデバイスなのだと再認識しました.
たその一方で,いずれのデバイスも,私のEF8に付いているものより少し小ぶりで,空気抵抗とのバランスを踏まえると,もう少し小型化した方が良いのかもしれないなぁ~と思いました.
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博物館見学 | 日記
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2019/10/20 03:01:23