タイヤテストで走りに来たTC1000ですが,同日はTC2000で
エイトリアンカップが開催されていたらしく,そちらにエントリーしていたボンバー赤8さんがTC1000にも来られて,TC3000を実行されていました.
エイトリアンカップの方でタイヤを使い切り,TC1000も1年半振りの走行という事で(
コチラのタイトル画像にお姿が見えます),これだけハンデを貰えるなら,何とかついていけるか・・・??と思い,胸を借りてみました.
まずは,その追っかけ動画からご覧下さい.
(スロットルを戻した時のパン!という音とアフターファイアがレーシーですね!)
それにしても,ホント,タイヤがズルズルですね・・・.後ろについいるとズルズルのリアタイヤから長ぁ~いタイヤカスが飛んでいくのがよく見えるので,それを踏まないように途中でラインを変えないといけないから割と神経使いました(笑).FRの後ろなんてあまり走った事ないのですが,1ヘアとか独特のライン・動きで,なかなか勉強になりました.
ちなみに,タイムは後ろについた時の感触だと「何とか上回れたかなぁ~?」と思っていたのですが,後ろについていない時にベスト出されていたようで(↓),
僅差で手の届かなかった同枠1位(41.344)は,このSE3Pがマークしていたようです.
走行終了後,0.06秒届かなかった事を悔やんでいたら,ボンバー赤8さんが気前良くGPSロガーのデータをくれたので,折角なので私のEF8と比較してみました(緑:SE3P 青:EF8).
1コーナー進入(1つ目の赤丸)
走行前にボンバー赤8さん曰く「全然加速しないよ」なんて仰ってましたが,そこはロータリーエンジン.テンロクNAじゃ大差がつくだろうと思いきや,ほとんど差がないですね・・・.ブレーキングポイントの違いから,最高速はSE3P(緑)の方が0.9km/h上ですが,200PSオーバーのクルマと考えれば意外に僅かな差です.
1~2コーナー(2つ目の赤丸)
265幅のタイヤなので,さすがにボトムスピードは高いですね.ただ,それよりもボトムを過ぎてからの加速力が凄い! コーナリング中なのに「なんじゃこりゃ!?」というレベルで加速していきます.さすがはFRといったところでしょうか.ただ,105km/hを過ぎた辺りで車速が横ばいになっているのが勿体ない.何でだろう?と思って車載を見たら,リアタイヤが滑ってアクセルを戻しているんですね.ここでアクセルを戻した結果,EF8(青)に追いつかれちゃっているので,あとちょっとリアタイヤにグリップがあれば・・・といったところでしょうか.それでもグリップが回復して以降は1ヘア進入(3つ目の赤丸)までに再加速して,3.9km/hの速度差をつけているのですから,やっぱりパワーがあります.
1ヘア(4つ目の赤丸)
ここもSE3P(緑)のボトムスピードが高い! そのボトムの高さのままインフィールドの進入(5つ目の赤丸)まで猛然と加速するので,ここで一気に0.4秒も差をつけられます.
インフィールド(6つ目の赤丸)
ここはさすがにリアタイヤのグリップが勝敗を分けますね.この日は私もリアタイヤのグリップ不足に悩まされましたが,夏から鍛錬を積んできたセクションなので,10km/h以上高い速度で旋回してます(これで差は0.15秒まで短縮).
バックストレッチ(7つ目の赤丸)
ホームストレートは三味線弾いていたのか?と思うくらい,バックストレッチではSE3P(緑)の方が猛然と加速していきます.こりゃ,2速領域じゃ全く歯が立たないですね・・・.ただ,この日のSE3P(緑)はミッションが不調だったらしく,シフトアップ時のタイムロスが大きいですね.これによって両者の開きは0.25秒で食い止められました.
最終複合コーナー(最後の赤丸)
ここも鍛錬を積んだ私(青)の方に一日の長があったらしく,遅れを一気に取り戻して,最終的には0.06秒差まで追いつきました(あとちょっとで抜けたのに,やっぱり少し悔しい・・・).
総じて見ると,ホームストレートではなぜかあまり差がつきませんが,それ以外の加速領域(特に2速時)では,SE3Pの方が圧倒しているようです.ただ,その加速力もリアタイヤのグリップ不足で活かし切れていないのがホント勿体ないですね.
ところでそのタイヤですが,今回ボンバー赤8さんは「RE-05D TYPE-A」の265/35R18を4輪通しで履いていらっしゃいました.
「TYPE-Aなんてジムカーナ用なのに,よくこれを選びましたねぇ~」と言ったら,「えっ? RE-05DにもTYPE-Aなんてあるの?(RE-12Dでなく?)」とご存知なかった様子.「いやいや,RE-05Dは元々86/BRZレース用(205/55R16)で,その後に
ジムカーナ用のTYPE-Aが出来たんですよ」と説明していて,ふと気づきました.そういえば,さっき「走ってると,どんどんオーバーが出る」とボンバー赤8さんは仰ってましたが,ソレ,もしかしたらTYPE-Aだからでは? ジムカーナスペックは温まりが早い分,熱ダレも早くて連続周回なんて無理な代物ですし・・・.
そんな事を思いつつ,「ふと,熱ダレのグリップ低下量ってどれくらいなんだろ?」と気になったので,先程頂いたボンバー赤8さんのGPSロガーから,セッションベストの4周目(緑)と,追いかけっこ中の14周目(青)をLAP+で比較してみました.
ホームストレート(1つ目の赤丸)でも僅かにホイルスピンしているのか,真っ直ぐ加速していませんし,1コーナーの進入(2つ目の赤丸)も全く持ちこたえていませんね・・・.それ以外にも,トラクションをかける1ヘアの立ち上がり(3つ目の赤丸),インフィールドの立ち上がり(4つ目の赤丸),最終コーナーの立ち上がり(最後の赤丸)は全て横に逃げているのがこのデータからも分かります.同じドライバーが,同じ時間帯に,同じマシン・同じタイヤで走らせて,この差なのですから,これが熱ダレの影響でしょうね.
ちなみに,同じTYPE-Aでも,RE-05DはRE-12Dとは特性が違うようで,リアタイヤを見ると,そんなにタイヤカスがついていません.

(TC2000を40分走行した後の状態.RE-71Rと同じくらいの付き具合かな?)
「RE-12Dは1枠走ると,凄まじいタイヤカスが付いて全く取れない」と聞くのですが,RE-05Dはそこまで酷くないようですね.既にRE-05D TYPE-Aはカタログ落ちしてRE-12D TYPE-Aに吸収されてしまっていますが,この付き具合ならピックアップには悩まされなかったのかなぁ~?と思いました.
以上,SE3P+RE-05Dのデータでした.タイヤが新品だったら,あっさり40秒台には入りそうですし,やっぱりRX-8ってポテンシャルのあるクルマなんですね.排気量の数値上はEF8の方が勝っているのですが(笑),やっぱり実力的にはNA2.0L級のクルマなんだなぁ~と実感させられました.
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XXX vs EF8 | 日記
Posted at
2019/12/24 00:22:48