
では,続きです.
前回はリアのインリフトを抑制するのに,もう少しリアの減衰を下げたい,下がると2コーナーで更にリアが流れる可能性があるからリアタイヤを新品にしよう!というとこまで来ました.
続けて,0.12秒遅れた1ヘアの立ち上がり~インフィールド進入までの区間と,なぜか0.04秒タイムを縮めた最終コーナーに関して見ていきたいと思います.
1ヘアの立ち上がり~インフィールド進入
ここは1ヘアのボトムが,若干今回(青)の方が低いですが,そこに至るまでの減速過程やクリップを過ぎてからの加速域でも前回(緑)と近しい線を描いており,これで0.12秒遅れるのは不可解です.「何でだろうなー?」と思い,ライン取りを見てみると(↓),
微妙にクリップに付けていなかったようです.そりゃ同じ旋回速度でも距離が延びてれば遅いですな・・・.
ただ,そんなにクリップを外した認識はなかったので,車載で確認してみると,
いや,ちゃんと縁石踏んでるよ? なんでこれで0.12秒遅いんだ・・・??
これだけでは分からないので更に細かく見てみると,どうやら進入で若干止め過ぎ(ボトムが低い)事で0.09秒(↓),
立ち上がりで若干アウトに膨らんだ事で0.03秒(↓),
それぞれ失ったという事のようです.進入で止め過ぎになったのは前回よりもややタイトに進入してしまったせいですし,立ち上がりで膨らんだのも進入がタイトだった事が原因でしょうから,詰まるところドライビングミスですね・・・.
じゃあ,なんでそんなミスをしたの?と追っかけていくと,2コーナーでよく曲がるようになった事が原因でした(↓).
2コーナーの進入でリアが流れてクルマの向きが変わるので,それによって出口で縁石いっぱいまで膨らまず,ややコース幅を余らしています.その余らせた状態のまま1ヘアに飛び込んでいるので,進入がタイトなラインになってしまったようです.私は2コーナー~1ヘアまでの間をヨーが途切れないように繋げて走らせているので,これのせいでコース幅の余りがそのまま顕著に影響したんでしょうね.
今まであんまりこの点を意識した事がなかったのですが,次回からは2コーナー出口で外側に膨らまなかった場合は,意識的に1ヘアのイン側を空けて進入するように補正したいと思います.
(ココはドライビングの問題なので,セッティングをイジらない)
インフィールド
今回は変化がなかったインフィールドですが,ついでなのでココも見ておきます.
進入速度は今回(青)の方が高いですが,ボトムは今回(青)の方が低いですね.どうやらこの低いボトムがタイムが縮まらなかった原因のようです.なんでボトムが下がったか?というと,やっぱりクルマの向きが変わらないんですよねぇ・・・.この辺り(↓)でクルマの向きがクルッ!と変わって欲しいところなのですが,
変わってくれず,"待ち"の時間が長いんです・・・.ここは
夏の間に身につけた技を使って曲げたいところなのですが,この技はクルマがロールしないと使えないので,やっぱりフロントの減衰が強い事が原因なのかな?と思っています.今回減衰を弱めた事でブレーキング時のフロントの突っ張り感は減りましたし,リアタイヤが冷えている時はフロントが切り込んで行く力にリアが耐えられない現象も起きましたし(↓),
立ち上がりのラインも確実に良くなっているので(↓),
あとは,もうちょっとボトムを上げた状態でも同じ事が出来れば,タイムは縮められそうです.ボトムを上げるためにはフロントタイヤのグリップを上げるしかないので,タイヤをリフレッシュするのと,向きを変え易くするためにフロントの減衰をもう少し弱くしてみたいと思います.
最終コーナー
ここで微妙にタイムが縮まったのは,今回(青)の方が最終コーナーのアクセルONのタイミングが微妙に早まっているためのようです.そして,なんで早まったのか?というと,クルマの向きの変わり方が前回(緑)よりもワンテンポ早かったためのようです.乗っている時は向きの変わりが早かった印象はなかったのですが,反対に前回の動画(↓)を見てみると,
こちらの向きの変わり方は遅く,切り込んだ後に一度アクセルを戻す程でした.この最終コーナーで向きが早く変わった原因は,やはり前後の減衰が弱くなったためでしょうね.減衰が弱くなった事で前後・左右の姿勢変化が大きくなり,それを使ってクルマの向きを変えられるようになったためと思われます.
ただ,乗っている時は,これでも向きが変わるまでの"待ち"の時間が長かった印象で,「ああ,こんなに待ってないとダメなら,やっぱりタイヤは終わってるなぁ~」と思う程でした.タイヤに加えて前後の減衰を更に弱めた方が私の好みに合うのかもしれません.
以上,減衰設定の迷路を解くでした.
纏めると,前後のタイヤのリフレッシュは必須.減衰設定はフロント・リア共に更に弱める方向が良さそうです.1年前の冬に比べて前後のバネレートが上がり,ダンパーもリフレッシュしているので,似たようなセッティングだとクルマの姿勢変化が起きづらくなっているようです.この状態でも姿勢変化を無視して走らせる事は出来ると思いますが,その分タイヤへの依存度が高くなるので,グリップが落ちると辛くなってくるようです.
また,今まで私は柔らかい足でクルマを動かしながら走らせる事に慣れてきた事もあり,クルマの姿勢が変わらないようになると,違和感を覚えて上手くアジャスト出来ていないようです.ここは好みや慣れの問題だと思いますし,姿勢が変わらない事を前提にした操作をすればいいんだと思いますが,それはそれであんまり楽しくなさそうです(笑).
今回の分析で,今のクルマの状態が自分の好みに合っていない事がよく分かったので,アタックシーズンも折り返し地点を過ぎましたが,もう少し好みに近づくようにセットアップを見直そうと思います.
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セッティング(ダンパー) | 日記
Posted at
2022/01/16 09:49:14