インジェクタのお勉強をした際に抵抗値の話をしましたが,EF世代にはレジスターが別に付いているんだそうで「今どうなっているんだっけ?」とショップに聞いたら,「とっくの昔に外しとるわ!」と怒られたOXです(確かに最近見た記憶がないな・・・).
さて,引続き対策案を練っているのですが,今回はその中から燃圧レギュレーターのお話.その名の通り「燃料の圧力をレギュレート(制限)するもの」ですね.
単語だけでイメージは何となく出来ますが,システムや構造を真面目に考えた事がなかったので,一度おさらい.

(TOMEI:
燃圧調整式フューエル プレッシャー レギュレーターより)
燃料をタンクからポンプを使って吸い上げ,デリバリーパイプを経由してインジェクタに供給するところまでは想像通りですが,レギュレーターは更にその先に付いていて,これを介して燃料をタンクへ戻している(リターンさせている)ようです.
燃料を戻す際,その流量を制限する事で圧力の調整をしている点は理解出来るのですが,なんでインテークマニホールドから負圧を引っ張り出しているんだっけ?と思い,調べてみると,
コチラに詳しい解説がありました.

(TOMEI:
燃圧調整式フューエル プレッシャー レギュレーターより)
レギュレーター内にあるスプリングがバルブに力を加えて流路を絞る事で燃圧を上げているのですが,燃圧が上がり過ぎると今度はスプリングが押し返されて流路が広がり,燃圧が下がる事で一定の圧力に保つ仕組みのようです.
ここに負圧がどう絡んでくるのか?というと,インジェクタの噴射量というのはインジェクタの入口と出口両方の圧力差によって決まるものなので,いくら入口の圧力(押す側)が一定でも,出口の圧力(引く側)が低ければその分噴射量も増えてしまいますので,これを補正するために負圧が深くなったら,その分燃圧を絞って圧力差が変わらないようにしてやる必要があり,ダイアフラムを使ってそれを実現する構造のようです.
「なるほど,なるほど~」と構造・原理が分かったところで,B16Aに付けられる調整式レギュレーターってあるのかな?と思い調べてみると,これを取付けるにはアダプターが必要だそうで,B16A用の設定がありそうなのはこんな感じでした(↓).
【ラン・マックス】
【SARD】
※燃圧計は販売終了
【東名パワード】
【AEM】
※燃圧計なし
最後の「AEM」製はB型向けの専用設計だそうで,他のと異なりポン付けのようです.ただ,燃圧計は別途用意しないといけないですね.「東名パワード」製はレギュレーター本体に圧力センサの取付口が付いているようで(↓),
搭載する際のレイアウトに気をつける必要がありますが,スッキリしていて良いですね.
スッキリと言えば,燃圧計を取付けるのではなく,燃圧センサを付けてLINK ECUに直接取り込む方法もあるか?と思い調べてみると,
500kPa(1/8PT)の燃圧センサの設定がありました.「ラン・マックス」「SARD」「東名パワード」の燃圧センサ取付け用のサービスホールも1/8PTのようですので,サイズは合いそうです(↓).

(SARD:
フューエルレギュレタースペシャルサイトより)
計測値が500kPaで足りるのかな?という点に関しては,各社の計測レンジが0~8kg/cm2(0~784kPa)なので少し不安を感じましたが,B16Aのサービスマニュアルに「基準燃圧:2.55kg/cm2(約250kPa)」と書かれているので(↓),500kPaあれば大丈夫そうですね.
「AEM」製+「燃圧センサ」の組合せがベストな気もするのですが,「AEM」製のレギュレーターはどうもサービスホールがないような・・・?という点が唯一気がかりでした.
以上,レギュレーターのお勉強でした.
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Posted at
2023/02/28 12:25:36