
TC1000だとリアホイールの重量はあんまり影響しなさそうなので,デザイン重視で重いホイールにしちゃっても良いかも?と考えていたら,ホイールを軽くする事によって,
ジャイロ効果を低減出来る事を知り,振り出しに戻りました..
勿論,重いよりは軽い方が単純に良いので,気に入ったホイールがあるなら即決なのですが,なかなか
私が望むリアホイールは見つかりません・・・.やっぱりINSET優先で16インチに戻すかなぁ~?と考えていて,ふとエアボリュームが気になりました.
一般的に「インチアップするとエアボリュームが減る」と言われていて,乗り心地が悪化したり,コントロール性が低下したりします.その反面,ヨレが少なくなるのでステアリングレスポンスは良くなり,内圧も上がりにくくなるのですが,実際インチアップするとエアボリュームってどれくらい減るの?と疑問に思ったので,試算してみる事にしました.
「エアボリューム」はタイヤの中の空気の量ですから,タイヤとホイールで囲まれた部分の体積(サイドウォールの面積 × タイヤ幅)を計算すれば導き出せます.今回はインチアップによるエアボリュームの変化を見たいので,以下の2サイズで比較してみる事にしました.
195/55R15 ・・・ 外径:595mm タイヤ幅:201mm
195/50R16 ・・・ 外径:602mm タイヤ幅:201mm
「サイドウォールの面積」は,タイヤの外周を計算して,ホイールの内周を抜けば導き出せるので,
195/55R15 ・・・ (595/2 × 595/2 × π) - (381/2 × 381/2 × π) = 277909 - 113951 = 163958 [mm2]
195/50R16 ・・・ (602/2 × 602/2 × π) - (406/2 × 406/2 × π) = 284487 - 129396 = 155091 [mm2]
これに「タイヤ幅」を掛けると,
225/50R15 ・・・ 163958 × 201 = 32955558 [mm3] ≒ 32.9 [L]
225/45R16 ・・・ 155091 × 201 = 31173291 [mm3] ≒ 31.1 [L] (94.5%)
つまり,15インチ→16インチにインチアップすると約5%エアボリュームが減るという計算になりそうです.5%を「大きい!」と考えるか,「大した差ではない」と考えるか難しいところですが,フロントと違って積極的に潰さないFFのリアと考えると「大した差ではない」という気がしました.
エアボリュームは16インチのネガとならない事が確認出来たので,やっぱりこれでいっか~と思っていたら,「ホイールはこういうトコにこだわれ!」なんて動画を見つけました(↓).

(CARPRIME:
カリスマレーサー谷口信輝がホイールについてレクチャーより)
へぇ~,そういう観点はなかったなぁ~と思い,手持ちのホイールを調べてみたところ,
【CR-S 225/45R15 + RZⅡ 15×7.5J】
【A052 195/50R16 + CE28 16×7.0J】
【A052 195/55R15 + CE28 15×6.5J】
【RE-71RS 185/55R15 + RZⅡ 15×7.0J】
標準リム幅通りの195/55R15(3つ目)が一番密着している感じがしますが,ややホイールに覆い被さっているような印象を受けます.225/45R15(1つ目)も標準リム幅なのですが,こちらはRZⅡのデザインなのか195/55R15(3つ目)ほどホイールに覆い被さるような印象がなく,タイヤとホイールが横の面同士でピタッ!と接触しているような感じです.
同じRZⅡでも,+1インチ引っ張った185/55R15(4つ目)だと,RE-71RSの形状もあってかやや隙間が空いている感じ.きっとこれは引っ張り過ぎなんでしょうね.同じ+1インチ引っ張りでもCE28である195/50R16(2つ目)は225/45R15(1つ目)に近い感じで,タイヤとホイールが横の面同士でピタッ!と接触しているような感じですね.
へぇ~,こんなにも違うのか.こういう観点のマッチングも面白いですね.
ちなみに隙間をなくす事で剛性を上げるのが上記のマッチングの意図ですが,他にも,「なるべくサイドウォール形状は垂直に切り立っていた方が剛性が高い」なんて情報もありました.
サイドウォールが丸みを帯びてしまうと,たわむので上下方向にスムースに力が伝わらず,サイドウォールが垂直に切り立っていると真っ直ぐ路面に力が伝わるので剛性感が増すのだそうです.また,上図を見てもらえば分かりますが,サイドウォールを垂直にするためには,扁平率はなるべく高い方が良いのだそうです.
これは低扁平率のタイヤがトレッド面が平らになるように,強度の強いベルトを張ってトレッド面の形状を固定しているため,固定の弱いサイドウォール部分で変形してしまい,丸みを帯びた形状となるためなんだそうです.

(横浜ゴム:
タイヤの構造より)
引っ張らずに丸みを帯びた形状だと当然剛性は出ず,かといって引っ張り過ぎるとホイールとの接点が弱くなり,サイドウォールがちょうど垂直になるような引っ張り具合と,それでいてタイヤとホイールで隙間のないデザインがベスト・・・って,考える事が多過ぎです(苦笑).
以上,エアボリュームとホイールマッチングのお話でした.
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セッティング(タイヤ) | 日記
Posted at
2023/05/25 23:58:29