コース攻略を練りに練って挑んだ先日のTC2000でしたが,結果はまたもプロのタイムに届かず・・・でした.
プロにEF8に乗って頂いたのは7年も前の話.当時の私は9秒台を出すのがやっとの状態であったにも関わらず,プロにさっくり7秒台に入れられて,Aパドックでガックリと膝を着いた上に「6秒8くらいまでは行けるよ!」と言い残して颯爽と去られてしまったが,とてつもないショックでした(笑).
そこから7年間,何度も何度もロガーデータを見返してトライ&エラーを繰返してきた訳なのですが,タイヤがA052になった事もあって,私の腕でもSec1・Sec2は互角のタイムを出せるようになりました(↓).

(緑:プロ 青:私)
しかし,Sec3だけは未だにどうやっても敵わない・・・.
という事で,今回はSec3に特化して他の方々がとっているアプローチを調べてみます.
話を始める前に,そもそもTC2000におけるSec3とは,
バックストレートの100m看板~ゴールラインまでの区間で,バックストレートで約50m,ホームストレートで約50mの直線区間を含んではいますが,ほぼ最終コーナー1個と考えて良いです.
この最終コーナーは,前半部分が100R,後半部分が90Rで構成されていて,出口側がキツい形状となっています(↓).
つまり,理想を言えば,後半部分の90Rにクルマの向き(ボトムの位置)を合わせて,前半の100R区間はフロント荷重をキープしたまま入っていくのが良いのですが,進入側からは出口が見えないブラインドコーナーとなっており(↓),
先の見えないコーナーに,150km/hオーバーの速度で突っ込むので精神的なプレッシャーが物凄い(普通に怖い)です.加えて,個人的に嫌だなーと思っているのが,後半の90R部分にある窪み(↓).
前半の100R部分を終えて,後半の90R部分に差し掛かるとそこから先が少し下り坂になります.これのせいで瞬間的にリアの荷重が抜けるので,FFでアクセル開けているんだからアンダー傾向で大丈夫~なんて思ってたら,リアの荷重がスポン!と抜けてスピン→タイヤバリアへまっしぐら~!なんてケースが多々あります.私も
ウェット路面で1回やった事があり,その時の恐怖心を今でも覚えているので,そういう意味も含めて厄介なコーナーです・・・.
では,ロガーデータを見ていきましょう.まずは私自身の結果から.
自己ベスト時(赤)のSec3は12.129,当日のSec3ベスト(青)は11.925でした.自己ベスト時(赤)は0.2秒も遅かった訳なのですが,その理由は一目瞭然で,後半部分で失速(スロットルを戻した)からですね.Sec3ベスト時(青)のデータから推測するに,現状のEF8の限界はボトム124km/hといったところなんでしょう.
続けて,プロ(菊地靖さん)と私の比較.
全然違いますね.菊地さん(赤)の方がボトムの位置がずっと奥です.これがどこかなー?と見てみると(↓),
ここら辺でした.一応まだ100Rの区間内という感じですね.菊地さん(赤)であってもご覧の通りコーナーの頂点にはまだ到達していないので,その更に手前からアクセルを開けていく私(青)は愚かとしか言えないですね(苦笑).
とはいえ,怖いもんは怖いんだから仕方ないんだよなーという事で,怖いもの知らずな気がする,こもりん.さんにご登場頂くと(↓),
おおっ! さすがこもりん.さん(青)はプロ(赤)と同じところまで突っ込んでますな.ZF1(青)だとさすがに進入速度が10km/h以上低い事もあって,EF8(赤)ほど減速させる必要がなく,ボトムも10km/h近く高いのが特徴的ですね.
ボトムが高いと言えば,このお方!という事でtaka@黒インテ(元)さんにもご登場頂くと(↓),
クルマの違いはあれど,ほぼほぼプロ(赤)と同じ辺りでtakaさん(青)もブレーキングを開始されています.それでいて,GK5(青)のほぼほぼ減速していないんじゃないか?というボトムスピードがエグいですね・・・.
エグいと言えば,個人的にはプロ以上だと思っている,はやぶぅさんにもご登場頂くと(↓),
やはり,はやぶぅさん(青)はプロ(赤)よりも更に奥までフロント荷重を残していますね・・・.
しかもコレ,データが古い(2018年のZⅢ時代)ので,3秒台前半に達した今ならこれより更にもっと奥でしょう.
この当時ですら,ボトムの位置はココ(↓)ですからね.
完全に最終コーナーの後半部分(90R)に入っているので,一体どうやったらこんな事が出来るのやら・・・.
最後,スペシャルゲストとしてC:羊さんから提供頂いたプロ(蘇武喜和さん)のデータを見てみると(↓),
EF8よりも重いDC2なのに,蘇武さん(赤)は,はやぶぅさん(青)よりも奥でブレーキングを開始し,はやぶぅさん(青)よりも減速量が少なく(=減速域の旋回速度が高い),それでいて,はやぶぅさん(青)と同等以上の速度で立ち上がっています・・・.これぞTC2000マイスターの走りですね! 開いた口が塞がらないです(苦笑).
以上,TC2000のSec3攻略でした.
今回色々な方のSec3のデータを見てきましたが,この中ではダントツで私はコーナーの手前(最終コーナーの進入時点)で止めちゃっていますね(泣).菊地さんやはやぶぅさんのデータからも,EF8の限界はまだまだ先にあるのですから,ビビらずもっと奥で止められるようにならないとダメですね.
焦点となるのは,150km/hオーバーの世界で,ステアリングを先に切って,切りながらブレーキを踏む!という操作が出来るか否か・・・.TC2000のダンロップや日光の8~9コーナーのように100km/h+αの世界であれば,別に苦もなく出来ると思うのですが,さすがに150km/hオーバーの世界となると素直に怖い.
もっと場数を踏んで150km/hオーバーの世界に慣れると共に,スピンに対する恐怖心をなくさないといけないなーと改めて思いました(さて,広場トレーニングを探すか・・・).