
まだまだ
続く「NISMO 40周年記念展示」.
ご要望頂いたのでお次は「ニッサンR390 GT1」.レギュレーション上はGTカーの扱いですが,当時は市販車(ロードカーバージョン)を1台作れば良かったので,実質的にはプロトタイプカーそのもの.「市販車(GT-R)ベースでは勝てない」と投入されたこの「R390」ですが,本社が参戦計画を途中でひっくり返したため開発期間が足りず,パートナーであったTWR(Tom Walkinshaw Racing)が設計した「ジャガーXJR-15(↓)」のノウハウを流用して作られたそうです.

(そう言われると,確かに似てますね・・・)
そんな「R390」ですが,今回展示されていたのはル・マン24時間で3位表彰台を獲得した1998年仕様(↓).
前から順番に見ていくと,フロントフェンダー上部のエア抜きは過激なルーバーはなく,スリットのみ(↓).
一方,フロントタイヤ後方はお約束で切り抜かれています(↓).
そのままサイドを見ていくと,リアタイヤ前方にマフラーがあり,その更に前には吸入口が(↓).
何用かな?と覗いてみたのですが,右側は特に何もなかったものの(↓),
左側にはオイルクーラーらしきものがありました(↓).
そしてリアに回ると,ダックテールとリアウイングの2段構成が見れます(↓).
実車を見て気づいたのですが,このリアウイング,実は後方に向かって傾斜しているんですよね(↓).
所謂ところの「ウイングを寝かせた」状態ではなく,「ウイングを寝かせ過ぎた」状態.翼端板のトコの形状(↓)を見れば伝わりますかね?
手前側がウイングの後ろ側(黒いのがガーニーフラップです).ご覧の通りウイング前方(奥側)の方が高く,後方(手前側)の方が低くなっています.ウイング自体は翼断面形状になっているので,これでもダウンフォースは発生するのでしょうが,面白いですね.
そのまま後ろから見ると,こんな感じ(↓).
ボディ左右の端っこに黒い丸いもの(↓)があったので,何だろう?と寄ってみたのですが,
蓋がされているだけで,何を意図したものなのか分かりませんでした.
また,ライティングの位置が絶妙だったおかげで内部をよく見る事が出来たのですが(↓),
エンジン・ミッションの後方はスカスカ.ディフューザーの板があるだけで,ホントなんにもありません.この辺り,GTカーのレギュレーションを満たすために設計されたクルマ感がありました.
さ,これで一通り見たので,次のクルマへ~と思って横を通り過ぎようと思ったら,見慣れたモノが・・・(↓).
コレ,どう見てもポンダーホルダーですよね? ボディの右側の低い位置についていたのですが,車内設置じゃないんだ(汗).まぁ,どうせ後年にイベントかなんかで貼り付けた代物でしょ・・・と思って家に帰ってから調べてみたら(↓),

(日産自動車ニュースリリース:
1998年型ニッサンR390GT1ロードカー完成より)
えっ? マジ!? そこに貼り付けたままル・マン走ってたの??
以上,GT1カー編でした.
次回でラストです.
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Posted at
2024/09/22 00:11:00