
先日,磐田へ行ってヤマハの「コミュニケーションプラザ」で
アンヘドラルウイングのF1カーを見ました.
その帰りの新幹線で「元祖アンヘドラルウイングのF1カーも見たいなぁ~」なんて思いながらSNSを眺めていたら,ホンダのウェルカムプラザ青山で翌日から「Honda Racing 2024 SEASON FINALE」なるイベントが行われ,そこに元祖アンヘドラルウイングを装着した「ティレル 020」が展示されるとの事で見に行って来ました.
本イベントは例年もてぎで「Honda Racing THANKS DAY」内で行われていたものらしいのですが,SUPER GTの最終戦が延期された影響なのか? 例年と異なり,今年は青山で開催する事になったそうです.基本的にはホンダのドライバー・ライダーのトークセッションがメインなので,車両展示は華を添えているだけのようですが,今年はホンダのF1参戦60周年という事もあって,コレクションホールでもなかなか展示されていない「ティレル 020」を引っぱり出したようです.
実は私がF1中継を初めて見たのは1991年の日本GPで,引退を決意してラストレースとなっていた中嶋悟氏の「ティレル 020」が,S字でタイロッドエンドが折れてクラッシュする映像が原初の記憶となっています.当時,タミヤのプラモデルで一番最初に作ったF1カーもこの「ティレル 020」でしたし,色々と思い出深いクルマです.
早速正面から見てみると,アンヘドラルウイング越しに奥のフロアが見えるものの,先日の「ジョーダン 192」と同様,近年のグランドエフェクトカーを見慣れた身からすると,積極的にフロアに空気が取り込めているようには見えませんね(苦笑).
フロントウイングの造形はやはり個性的ですが,実物は黒色の部分の塗装が少々残念・・・.後年に塗り直したのか? 当時のオリジナルのままなのか? 分かりませんがボディ側と比べるとマットな塗ったくった感じでした.なお,ウイングの翼端板下部の形状を見ると折り返しがないので,最初期の仕様のものに見えます.
タイヤはPIRELLIのロゴがないな~と思ったらAVON製でした.当時ものではなく,恐らくデモ走行等にも使えるヒストリックカー用のヤツでしょうね.
フロア前半の側面には,この時代としては珍しいエッジがありました.何だろう?と思い後で調べてみたら,レギュレーションで「車体下部から見た時にミラーが見えてはいけない」というものがあるそうで,ミラーの真下に来る部分だけフロアを広げてレギュレーションを満たすようにしたとの事です.
「BRAUN」の文字が目立つカウルの中には,見えませんがホンダの3.5L V10が.3.0Lで年代も違いますが,先日見た
ヤマハの「OX11A」が100kgを切る軽量・コンパクトだったのに対し,中嶋スペシャルとして作られた「RA101E-SN(Satoru Nakajima)」は実に150kgもあったとの事.車体の最低重量が540kgの時代で50kg近い差ですから,V8を搭載する前提で作られたクルマに載せたら,そりゃ前後バランスは目茶苦茶になりますね.セナが語ったという「
ホンダ・エンジンがどれほど重いか思い知らされることになる」という話も納得です.
リアウイング下のインレットは,「192」と同様にオイルクーラーの冷却用のようです.この車両のものは後傾した形状となっていますが,当時は水平になったタイプもあったそうです(水平タイプの方がクーラーサイズが大きいとの事).
リアウイング上端部には「192」と同様にガーニーフラップ固定用と思わしき穴が.
リアウイング翼端板下部には斜めにステーが付いています.終盤戦ではこのステーは垂直だったそうなので,フロントウイングの件と合わせてエアロパッケージは前半戦仕様のものなんでしょうね.
最後に,車体最後部にはニョキ!と突き出たチューブが.デモ走行用かなんかの後付けパーツかなぁ~?と思って後で当時の写真を確認したら,レース中のものにも付いてました(汗).確か以前見た別のレーシングカーでも
似たようなチューブを見た記憶があるのですが,コレ一体何用なんですかね??
以上,元祖アンヘドラルウイングのF1カーを見たお話でした.
個人的に強く印象に残っているクルマだったので,実車を見れて良かったです♪
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イベント見学 | 日記
Posted at
2024/12/18 12:33:14